FXのチャート分析に必要なのは「見る・観る・診る」どれ?

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チャートを「みる」

FXで継続的に利益を上げ続ける為には、期待値の高いトレードが必要です。

期待値の高いトレードをする為に、トレーダーはチャート分析をするのですが、その時に「チャートを見る」って言いますよね。

たぶん、普通はこの「見る」の漢字をあてると思うんですけど、チャート分析という行動を厳密には表現出来ていないのかなと。

「チャートをみる」の「みる」の部分に少しフォーカスしてみようと思います。

 

①「見る(See)」

チャートを「みる」時に、この「見る」の漢字が当てはまってしまうのは、FX初心者です。

英語だと「See」ですかね。

「チャートを見る」と書いても、普通に意味は通ると思いますが、この「見る」だと、「ただチャートを見ている」「チャートが視界に入っている」というニュアンスなんですよね。

つまり、「情報」を見出したり、捉えたり出来ていない状態なんですね。

これは、どうやってチャートを分析してよいか、「知識」がまだ無いようなFX初心者がチャートをただ漠然と見ている感じです。

もちろん、記事などで書く際には「チャートを見る」で「チャートを分析する」の意味で書かれています。

なので、テクニカル分析(用語解説)を勉強している方は、もちろんこの「見る」は卒業していると思います。

 

②「観る(Watch)」

テクニカル分析を勉強している方の多くは、この「観る」のステージには移行しているはずですね。

英語だと「Watch」ですかね。

「見る(See)」と違って、物理的に目で対象を捉えているという意味だけでなく、その対象から「情報」を得ようという意思が伴っている点が違います

「沈む夕日を見た」

「映画を観た」

の違いです。沈む夕日から何か情報を得ようとする人も、もしかしたらいるかもしれませんが(笑)、基本的にはただ物理的に見ているだけですよね。

しかし、「映画」はただ物理的に見ているだけでなく、その映像から「メッセージ・意味」を得て、理解しようとする意志が伴います。

「チャートを観る」のステージでは、少なくともチャートから、「情報」を得ようという段階には入っていると言えます。

水平線を引いてみたり、「波」を認識してトレンドを判断してみたり、という感じです。

「情報」を得ようとしてチャートに向き合っている分、ただ「見る」よりも成長しています。

ですが、チャート分析としては、もう少し足りないとも言えます。

それが次のステージです。

 

③「診る(Examine)」

チャート分析をする際に辿り着いて欲しいステージが「診る」です。

英語だと「Examine」ですかね。

「医者が診察する」の「診る」です。

そうなんです。チャート分析は言ってみれば「診察」のようなものなんです。

ただ「情報」を得る「観る」と何が違うのかというと、「情報」を得る「目的」が先にあって「診ている」ということ。

「診察」の場合は、「患者の怪我・病気を診断する」という目的がありますよね。

その目的があって、患者と向かいあって問診や触診、レントゲンを撮ったりして、正確な診断を下そうと努力します。

チャート分析も、「期待値の高いトレードをする」という目的があって、その為にチャートと向かいあって、テクニカル分析を使って、正確な分析をしようと努力します。

「何の為にチャート分析をするのか?」

ここがブレてしまったり、この意識が曖昧だったりすると、チャート分析も「チャート分析をしているつもり」の状態に陥りがちです。

機能しそうな水平線をたくさん引いてみたけど、その後結局どうすればよいのか分からない、、、こんな状態になっている人は、まさに「観る」のステージで止まっている典型的な人です。

何の為に水平線を引いているのか?

水平線も「補助線」です。まず、自分のチャート分析が前提としてあって、その分析を明確にする、見やすくする為に水平線を引きます。

「情報」と「目的」はセットでないと意味が無いんですよね

ただ水平線を引いて、この後どうしよう?という状態は、「水平線」という情報と、「期待値の高いトレードをする」という「目的」が分離してしまっているんです。

これを繋ぐのが「チャート分析」という技術なんです。

これは「技術」であって「知識」ではないんです。

もちろん「知識」も重要です。「技術」の土台になっている部分ですから。

医者も「知識」を基に患者を診察します。「知識」が無かったら診察は出来ません。

ですが、その「知識」を基にどのようにアプローチすれば精度の高い診断が出来るかというのは、医者としての経験だったりしますよね。

たくさんの患者を診てきた医者の方がより精度の高い診断が出来るはずです。

それは、たくさんのチャートと向かい合ったトレーダーの分析技術が高くなるのと同じだと思います。

チャートをただ「見る」のでも、やみくもに「観る」のでもなくて、しっかり目的意識を持って、目的と繋げるように「診る」ことが出来るようになることが重要なんですね。

まとめ

今回は、FXのチャートを「みる」というのを「見る・観る・診る」の3つのステージに分けてみました。

みなさんは、どのステージにいましたか?

自分がどういうトレードをしたいのか?によっても、チャートから取得するべき情報は変わってきます。

ですが、どんなトレードプラン(用語解説)を立てるトレーダーにも共通しているのは、「トレンド(波)」「チャートポイント(波止場)」の把握と分析だと思います。

FXは「チャート分析」で値動きを予測する!【#4】
過去の実績である「チャート」を分析することで、期待値の高いトレードをすることが出来ます。「大衆心理は同じような場面では、同じような心理を繰り返す」ということが、チャート分析の前提になっているポイントですね。
FXのチャート分析の目的は「トレンド」と「チャートポイント」を把握すること【#5】
価格の動きを「波」に例えた時、上手に波を乗りこなすに「波の流れ(トレンド)」と「波止場(チャートポイント)」を把握することが重要。チャート分析とは「トレンド」と「チャートポイント」を把握することだと言っても過言ではないんです。

「情報」をどのように取得して、どのようにトレードプランに繋げていくのかをイメージ出来る人は「診る」のステージにいるといえます。

まだ「観る」のステージにいる方は、やはりデモトレードなどでチャートとたくさん向き合うことが必要です。

その時に、ただやみくもにデモトレードを繰り返すのではなくて、自分がしたいトレードと、その為にどんな情報が必要なのか?どのようにトレードに繋げるのか?を意識して取り組みと効果的です。

その為には、前提として「正しい知識」が必要ですが、トレード成績が安定しない方の多くは、「知識」が足りていない部分よりも、この「知識」を「技術」に昇華出来ていないことの方が多いです。

このサイトで何度も繰り返して書いていることですが、「技術」を手に入れる道のりは地味で遠回りのように見えますが、実は近道だったりします。

ぜひ、「診る」の技術を手に入れてください。

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