「包み足(アウトサイドバー)」は反転の材料
FXではローソク足の並びから、価格の動きを予測する方法がありますね。
その1つとして「包み足(アウトサイドバー)」というものがありますが、これは一般的に「反転」のサインとされています。

「包み足」とは何?なぜ「反転」のサインとされるのか?は上の記事を読んでみてください。
今回は、上の記事とはまた別の角度から「包み足」が「反転」のサインとなる理由について解説します。
陽線を次の大きな陰線が包んでいる「包み足(アウトサイドバー)」ですね。
なので、天井圏で出れば「反転」のサインと捉えることが出来ますね。
さて、上で紹介した記事では下位レベルに潜って観察することで、反転のサインとなる理由を紹介しましたが、今回は上位レベルにあげて俯瞰でも観察してみます。
上の画像のように、包み足を構成している2本のローソク足を合成してみると、長い上ヒゲの陰線になったりします。
2本のローソク足を合成するということは、2倍の時間軸レベルの上位時間軸を観測することと同義ですね。
つまり、包み足は上位時間軸レベルにおいて、長い上ヒゲという「売り圧力がかかった証跡」となるわけです。
天井圏のレジスタンスに対して長い上ヒゲの陰線が出現したら、やはり「反転」のサインとしてとらえることが出来そうですよね。
MT5などのチャートツールできっちり2倍の時間軸の関係になっている時間軸はあまりありませんが、下の画像のように間にローソク足を挟んでいても同じような結果になったりします。
上の画像は3倍の時間軸レベルの上位のローソク足ということですが、4倍でも5倍でも同じですね。
まあ、元は「包み足」と「はらみ足」の併せ技のような見方でありますが、最終的に包み足になっていますので、「反転」のサインと捉えることができますし、上位時間軸で長い上ヒゲの陰線になっていれば、やはり「反転」のサインと捉えることが出来そうですね。
これは、マルチタイムフレーム分析の本質的な部分の話でもあります。
つまり、「他の時間軸で見ている相場参加者にはどう見えているのかな?」という視点が大事ということです。
まとめ
FXのチャート分析の手法の1つにローソク足の並びから意味を見出すというものがありますが、その1つである「包み足(アウトサイドバー)」について深堀。
包み足を構成している2本のローソク足を合成してみると、長いヒゲのローソク足になっています。
ちなみに、2本だけでなく挟まれているパターンの合成を紹介しましたが、挟まれていなくても、上位時間軸での見え方という意味では下の画像のようなパターンもありますよね。
上の画像のように、包み足に対して前や後に何本かのローソク足が含まれて、上位足のローソク足となる場合もあると思います。
上の画像のような例であれば、取引時間軸では「包み足」が完成しており、上位時間軸でも「長い上ヒゲ」が確定しており、天井圏であれば「反転」のサインが強いと言えますね。
ですが、下の画像の例であればどうでしょう。
取引時間軸ではたしかに「包み足」が出現しましたが、すぐ次の足は陽線でしたので、「反転して下落の展開とは言い切れない?」という中途半端な感じですよね。
実際、この3本を合成してみると上位時間軸では上ヒゲも下ヒゲもある「コマ足」になっており、やはり「相場が迷っている状態」と言えますね。
結果、上位時間軸で「コマ足」でローソク足が確定してしまったら、それは意味を持ち始めたりします。
このコマ足を抜けるまでは勢いが出なかったりするんですね。
このように、パターンを上げたらキリがないのですが、FXチャートがフラクタル構造になっている以上、すべての時間軸においてローソク足は意味を持っていて、それらは繋がっているんですね。
これが分かってくると、FXチャートを分析するのが楽しくなってきます。