FXの価格の動きは「伸びる」と「揉む」を繰り返しているというのは嘘!?

アイキャッチ画像トレード手法

「伸びる」と「揉む」

FXの価格の動きは、よく「伸びる」と「揉む」を繰り返すなんていう表現がされます。

まあ、大雑把に意味を受け止めればなんとなく言わんとすることは分かります(笑)

ですが、僕自身の性格が細かいこともあって、若干ひっかかるところがあるんですよね。

おそらく、上の「伸びると揉むを繰り返す」という表現をされる方のイメージは下の画像のような感じだと思うんです。

伸びると揉む1

たしかに、上の画像のようなチャートの形であれば「伸びると揉むの繰り返し」のイメージでも良いような気がしますが、、、

ラプラスFXで説明している「推進→調整→推進→…」のリズムの部分のイメージの話だと思うんです。

だとすると、個人的には「揉む」というのは「調整」の中の1つのパターンに過ぎないという感じです。

伸びると揉む2

例えば、上の画像のような波の形であれば「揉む」というよりも「下降波」、つまり「下降トレンド」という表現の方がしっくりきます。

上昇トレンド中にチャートポイントに到達した際に、一旦利確する相場参加者が現れることなどから一時的な減速である「調整波」が発生しますが、それは下位レベルで見ればしっかりとした「トレンド」だったりします。

推進波と比べて、調整波の方が勢いが弱いことから、下位レベルの波の形が浮き上がってきたりするのも特徴ですね。

「調整波」が「揉む」という形になるのは、下の画像のような時です。

伸びると揉む3

上昇トレンドがレジスタンスに到達した時に「利確」する相場参加者が現れたりするので、一時的に減速したりします。

つまり、チャートポイントに到達したことによって「買い方」と「売り方」のパワーバランスが変わるわけです。

ですが、その時に下降調整波をはっきりと形成する程「売り方」が増えなかった時に「買い方」と拮抗してしまい「横の展開」になったりします。

そんな時の波の形であれば「揉む」という表現がしっくりきます。

つまり、個人的には「横の展開・レンジ」になった時が「揉んでいる」状態という認識であって、「レンジ」は調整の形の1つに過ぎないというわけです。

ここで、注意したいのが「伸びると揉むを繰り返す」というイメージでも「推進と調整を繰り返す」というイメージも「トレンドが継続する」前提であるということです。

トレンドがチャートポイントに到達した時に利確する相場参加者が現れることなどで、一時的にトレンドが減速している状況での話ということですね。

当たり前ですが、このトレンドが到達したチャートポイントというのが、上位の強いチャートポイントなどであった場合、そもそもトレンドが転換するという場合があります。

なので、トレンドが到達したチャートポイントの「強さ・注目度」などによって、その後の展開が変わるということです。

伸びると揉む4

チャートポイントの強さによって、「抜けたり」「横の展開」「下降調整波」「トレンド転換」だったりと、その後の展開が変わるわけです。

つまり、このチャートポイントがいったいどんなチャートポイントなのか?というのが重要ということですね。

上の画像の例であれば、「ほとんど注目されていないようなレジスタンス」なのか、「上位時間軸において戻り売りの本命となるようなレジスタンス」なのか、では全然違うのは想像出来ますよね。

このチャートポイントの「力」によって「買い方」と「売り方」のパワーバランスに変化が起きることによって、「推進→調整→推進→…」の形が出来上がったり、時として「推進→調整→推進→推進」とリズムが変わったりするんですね。

FXで「推進→調整」のリズムが変わるタイミングとは?
FXで「推進→調整」のリズムが変わるタイミングを知ることは、チャート分析の「基本」の話に繋がったりします。

なので、あくまで意識を払うべきは「買い方」と「売り方」のパワーバランスであり、またその変化についてです。

パワーバランスの状態が「トレンド」であったり、またその変化させる可能性がある価格が「チャートポイント」なんですね。

だから、チャート分析の基本は「トレンド(波の動き)」「チャートポイント(波止場)」の把握になるわけです。

FXの価格の動きを「伸びると揉むが繰り返す」というイメージでも悪くはないですけど、個人的には痒いところに手が届かないのかなというお話でした。

まとめ

FXの価格の動きは「伸びる」「揉む」を繰り返すと表現されることがあるけれど、個人的にはしっくりこないという話。

FXの価格の動きは「推進」「調整」を繰り返しているのであって、「揉む」というのは「調整」の形の1つに過ぎないという感覚。

どのような調整の形になるのかは、チャートポイントの強さだったり、上位時間軸のチャートの形次第になるので、やはりマルチタイムフレーム分析(用語解説)が必要になります。

まあ「伸びると揉むを繰り返す」という表現をされる方の言わんとするイメージは分かるんですよね。

「名前・名詞」というのは、自分の頭の中の整理をする為のツールだったりします。

自分がその名詞を使って、何を定義しているのかが自分自身明確であれば、それで良いと思います。

ですが、「名前・名詞」というのは、情報を伝えるツールでもあります。

この場合、何を定義しているのかが不明瞭であったり、発信する側と受け取る側で違うものをイメージしてしまっていては「齟齬」が発生します。

FXの価格の動きを「伸びると揉むを繰り返す」と表現しているのが「推進と調整」の話であれば良いんですが、「トレンドの後は必ずレンジになる」と勘違いしてしまう人が居ては大変ですよね。

「トレンドの後はレンジになることがある」が厳密には正解だと思います。

どういう展開になるかは、チャートポイントの強さだったり、上位の時間軸のチャートの形次第です。

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