「買う人」がいなくなるとは
ラプラスFXの記事で何度も書いていますが、FXの価格は4つの力のパワーバランスの結果で動いています。
「新規買い」「決済買い」「新規売り」「決済売り」の4つの注文の合計が価格を動かしているわけです。
要は、「買い勢力」と「売り勢力」の強い方に価格は動き、それらが積み重なってフラクタル構造的に各時間軸のローソク足を形成しています。
1分間の合計として買い勢力の方が強かったのであれば、1分足の陽線が形成されます。
4時間の合計として売り勢力の方が強かったのであれば、4時間足の陰線が形成されます。
例えば、4時間足の陰線があったとしたら、その4時間の間は「売り勢力」の方が優勢だったわけですが、どの時間も均等に優勢だったわけではないですよね。
大抵の場合、下の時間軸で確認してみると、価格が下げているだけではなく、価格が上がっている時間帯もあります。
つまり、相場参加者全体の心理として「強気(買い勢力優勢)」になったり、「弱気(売り勢力)」になったりを繰り返した結果として、トータルで「弱気(売り勢力」が優勢だったということなんですね。
売り勢力が強い時もあれば、買い勢力が強い時もある。
さて、上の画像のように、トータルで見た時には「売り勢力」が強かったということですが、「弱気→強気→弱気→強気、、」というような「流れの変化」があるわけですね。
これは、相場参加者の心理の変化とも言えます。
どのような心理の変化があったのか?
相場参加者の心理の変化が起きるポイント、それはつまり「チャートポイント」ですね。
それまで売り勢力が優勢で価格が下落してきていましたが、サポートに到達したことで、買い勢力が優勢になる価格が上昇していきます。
上昇していった価格がまたレジスタンスに到達すると、今度はまた売り勢力が優勢になり価格が下落します。
このチャートポイントというのは、各時間軸レベルごとに存在しますので、今回の上の画像の波レベルにおいて、価格の流れの転換が確認できるレベルのチャートポイントということですね。
各チャートポイントでは、上の画像のように、色々な思惑の注文が集まり、トレンド転換が起きて、「弱気→強気→弱気→強気、、、」というように、価格が下がったり、上がったりするわけですね。
細かく見ると上の画像のように、何度もトレンド転換が起きているのですが、大きな目線で見ると、「価格が下落する→サポートに到達して上昇反発→買う人がいなくなる→サポートを下抜けていく」という流れなんですね。
サポートに到達することで大きな「買う材料」が発生したわけですね。
その後の押し目買いなどは、基本的にはこの「サポートからの上昇反発力」を根拠にした買い勢力なんですね。
しかし、段階的に買う人がいなくなって、上昇する力が無くなって、最後には根拠にしていたサポートを下抜けてしまうという流れです。
上の画像のように、買い目線からすると「負の材料(売り材料)」が徐々に増えていって、段階的に買う人が減っていったりします。
やはり、買い勢力の中には本命のレジスタンスに到達してしまったら、買うのは控えようと考える人が出てきます。
また、買い支える可能性のあるサポートを下抜けてしまうと、「買い支える人が少ない≒買い勢力が弱い」と考えて、買い控えを考えます。
下降波の半分程しか上昇出来なかったり、大きな陰線が出現したりといった材料が溜まることで、このエリアで買う人がいなくなってしまうと、価格は下がりやすくなります。
もちろん、厳密には買い注文が0になることなんてないと思いますが、買い注文を出しづらいような展開になれば、売り注文は心理的に出しやすくなるわけですね。
このエリアでは結果的にサポートで一時的な上昇反発があったものの、最終的には下抜けていく展開だったということは、環境的に売り勢力が優勢だったということですね。
環境的に売り勢力が優勢かどうかというのは、もちろん上の画像では分かりませんよね。
なので、上位の時間軸のチャートを確認する必要があるんですね。
まとめ
FXである時間軸のローソク足1本が陰線になるということは、価格が「下降」したということ。
この下落を下位に落としてみると、「下降→上昇→下降」という流れだったりします。
「下降(下降波)→上昇(サポートからの上昇反発)→下降(レジスタンスから再度下降)」という流れですね。
これをさらに細かく見てみると、「買いの材料」と「売りの材料」が段階的に発生して、それらの材料に相場参加者が反応することで、徐々に買う人がいなくなり、結果的に価格が下落しているという展開になります。
ものすごい当たり前なことなんですけど、FXの価格が「買い勢力」と「売り勢力」のパワーバランスの結果で動くのであれば、買う人がいなくなれば価格が下がるわけです。
もちろん、逆もまた然りで売る人がいなくなれば価格は上がるわけですね。
サポートまで価格が下落してくるということは、買う人がいないから価格が下降しているわけです。
そして、サポートに到達して、サポートからの上昇反発力を期待した人達を中心に買い勢力が活気づくわけですね。
その後、負の材料(売り勢量)が発生することで、徐々に買い勢力から人が離れていなくなり、買う人がいなくなると、次のサポートまで価格が下降していくという流れですね。
これは、環境的に売り勢力が優勢な場面での話だったので、一時的な上昇反発で終わったのですが、環境的に買い勢力が優勢な場面だったり、上位のトレンド転換が起きるようなサポートに到達したという場面なら話は違ってきますよね。
上の画像のような流れではなく、むしろ売り勢力にとっての負の材料(買い材料)が多く発生して、売る人がいなくなり価格が上昇していく展開になるわけです。
価格の動きが相場参加者の心理の結果であるならば、自分がポジションを取ろうとしているのとは逆側の人達の心理を想像してみると、効果的にトレードが出来る場面が見えてくると思います。
次回は、FXの実際のチャートを使って、「買う人がいなくなるから価格が下がる」という場面を詳しく見てみたいと思います。