「上値を試す」とは?
FXのチャート分析において、「上値を試す」というように表現するような展開があります。
「上値」とは何かというと、現在の価格よりも高い価格のことなのですが、このような文脈で使われる時は、「レジスタンス(ゾーン)」のことを指しています。
ちなみに「下値」は「サポート(ゾーン)」の意味ですが、今回は上値について解説していきます。
では、「試す」とは何なのか?
「上値を試す」とは、上の画像のように価格の動きが上値(高値圏)を上抜いて上昇していくことが出来るかどうかということです。
つまり、価格の動きとしては上値(高値圏)に向かって上昇していくことであり、上値(高値圏)を上抜いて上昇出来るかどうかに注視しているという意味ですね。
言葉を使う人によって微妙に定義が違うかもしれませんが、「上値を試す展開」と使われていれば、大まかには「価格が上昇してレジスタンス(ゾーン)を上抜けるかどうか」という展開だということですね。
上値をゾーンで捉える人もいれば、高値ピッタシで捉える人もいると思います。
試すと言っている以上、「結果」が存在するのですが、上値抜けを確認出来るのはやはり「高値」を上抜けた時なので、やはりゾーンで捉えている人も当然ですが、「高値」を認識しているはずですね。
上値を試した結果、上値を上抜くことに成功すれば、「売り勢力」が弱いと判断される材料ですので、環境次第ではありますが、次のチャートポイントまで上昇して伸びていく展開が予測されたりします。
例えば、上値(高値圏)を形成していたので、上位のレジスタンスだった場合などですね。
この上位のレジスタンスを上抜いたのであれば、次の上位のレジスタンスまで伸びていくのが自然な流れですね。
さて、他にも「上値を確認する」なんて使われ方もします。
「試す」の場合は、レジスタンス(ゾーン)を上抜くことが出来るかどうか、またその為に価格が上昇していく動きそのものの意味でしたが、「確認する」はレジスタンス(ゾーン)から売り圧力がしっかり加わることを確認するという意味です。
「上値(高値圏)」というのは、現在の価格よりも高い価格という意味だが、「上値を確認」という文脈で使われる場合には、その上値(高値圏)にあるだろうレジスタンス(ゾーン)を意味する。
そのレジスタンス(ゾーン)がしっかり機能して、売り圧力が加わり価格が下がることを確認するというのが「上値を確認」。
つまり、「上値を確認」出来たということは、レジスタンス(ゾーン)から売り注文を入れる相場参加者達の存在、つまり売り勢力の存在を確認できたという材料なので、環境次第では価格が下落していくことを予測出来る。
レジスタンス(ゾーン)から売り圧力が予測通り加わり、どのくらい価格が下落したタイミングで「上値を確認」とするかはトレーダー次第です。
それぞれの波レベルにおいて、「上値を確認」出来た材料というのは違いますが、その材料の大きさに比例して、売り圧力の存在を確認できたということではあります。
まとめ
FXで「上値を試す」というワードが登場するのは、「その上値(高値圏)を上抜けて上昇していくのかどうか?」というのが1つの注目点となっている場面ということですね。
他にも「上値が重い」なんていう表現もあったりしますが、これは上値(高値圏)からの売り圧力が加わり、なかなか価格が上昇してかないことを表現していますが、上値(高値圏)には基本的にレジスタンス(ゾーン)が存在しますので、このレジスタンスからの売り圧力がやはり注目点なんですね。
「上値を確認」というのは、まさにその上値(高値圏)に存在するレジスタンス(ゾーン)からの売り圧力による価格の反発下落の確認ということです。
価格が反転下落してく時には、「上昇→上値を試す→上値を確認→下落」というプロセスがあります。
上値を試している段階では、「まだ価格が上昇していくかな?(期待)」
上値を確認した段階で、「この上値(高値圏)は越えられないんだ(失望)」
という相場参加者の心理の変化を経て、下落という段階に移行しますが、これは上昇を期待している側の目線ですよね。
上昇を期待している側の「失望」は下落を期待している側にとっては「期待」なんですね。
レジスタンス(ゾーン)から売りたい場合、相場は「上値を試している段階」なのか、「上値を確認した」段階なのか、自分なりに認識できると良いと思います。