FXの環境認識における基本「4パターン」をまずは押さえよう

アイキャッチ画像トレード手法

環境認識の基本「4パターン」

FXで成績を安定させる為に不可欠なのが環境認識(用語解説)ですが、環境認識という言葉自体が結構広い範囲を指していて、フラクタル構造(用語解説)ということを考えると、FXのトレードの考え方そのものだったりもして、複雑なものなんですよね。

何をどう環境認識したらよいかサッパリ、、、という人の為に、まずはこれだけは押さえておきたい基本「4パターン」を紹介します。

FX初級者の方に、まずはこれだけもして欲しいという、環境認識の基本になるのが「取引時間軸と上位時間軸のトレンド状況の確認」です。

立てたトレードプランがどういった環境下にあるのか、環境認識の基本になる「4パターン」を1つずつ説明します。

 

①「取引:順張り + 上位:順張り」

まず最初の環境認識の基本パターンは「取引時間軸が順張り、上位時間軸も順張り」の状況ですね。

立てたトレードプランが、取引時間軸のトレンドにも沿っているし、上位時間軸のトレンドにも沿っている状況なので、1番安心出来る環境です。

もちろん、環境認識の他の要素次第では安心できると言えるトレードプランでない可能性もあります。

ですが、トレード成績がなかなか安定しないという人は、不利な環境でばかりトレードをしている可能性がありますので、まずはこの環境認識が出来る状況でトレードをすることをおすすめします。

環境1

上の画像では上位時間軸が「上昇トレンド」の状況です。

なので、取引時間軸のトレンドが上位時間軸のトレンドと同じになるのを待ってから、そのトレンド方向へポジションを持つようにトレードプランを立てるようにすると「取引:順張り + 上位:順張り」という環境の恩恵を受けられるようになります。

上に書いた通り、他の要素次第という部分もありますが、トレンドに対して順張りをするという要素を取引時間軸と上位時間軸の2つで持っているのは、トレードの期待値を高めることに大きくプラスになっているはずです。

注意点としては、短期利確や長期利確などによる、戻しがある可能性を常に意識しておくことですね。

波はずっと伸び続けるわけではありません。

ですが、「トレンドに乗る」という基本に徹しているので、FX初級者にとっては、おすすめの環境認識の基本パターンと言えます

 

②「取引:順張り + 上位:逆張り」

次の環境認識の基本パターンは「取引時間軸が順張り、上位時間軸は逆張り」の状況です。

まずは、下の画像を見てください。

環境2

取引時間軸が上昇トレンドの中で押し目買いをしているので、「取引時間軸に対して順張り」というのは、①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンと同じですね。

ですが、違うのは上位時間軸の波のどこに位置しているのか?という点です。

先ほどの①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンでは、上位時間軸の波の「推進上昇波」の中にいました。

ですが、今回は上位時間軸の波の「調整上昇波」の中にいるんですね。

推進波と調整波のどちらの波が伸びやすいか?と言えば推進波ですよね。(※「推進」と「調整」の概念について詳しくは下の記事を参照してください)

FX用語解説「エリオット波動」
ラプラスFXの用語解説。「エリオット波動」について説明。有名なテクニカル分析ですが、波の数え方や、波動の型よりも、「推進と調整」「第3波」「フラクタル構造」という本質をトレードの考え方に取り入れたい。

調整波は、推進波が発生する前の「一時的な調整」に過ぎない波です。

いつ、推進波が始まって反転していってもおかしくない状況なんです。

その点で、①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンよりも若干不安がある環境と言えます。

ですが、取引時間軸に対しては順張りをしていますので、上位の調整波がどこまで調整に戻るのかをしっかり見極められれば、十分トレードが出来るともいえる環境なんです。

①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンよりかは、FX初級者におすすめとは言い難いですが、環境次第では十分トレードできる環境ではあります。

 

③「取引:逆張り + 上位:順張り」

次の環境認識の基本パターンは「取引時間軸が逆張り、上位時間軸が順張り」の状況ですね。

まずは、下の画像を見てください。

環境3

上の画像は、上位時間軸が上昇トレンドの状況ですが、パっと見ただけでも、前出の環境認識の基本パターン2つよりも、難しそうなのが分かりますよね。

取引時間軸のトレンドに逆らっている状況でエントリーしていくというのは、やはり難しいトレードになることが多いです。

特に、上の画像の上の2つのピンク色の丸のような所で買うのは、取引時間軸の下降トレンドにおける「利確」などによる一時的な反発を捉えないといけないので、かなり難しいと言えます。

ですが、上位時間軸に対しての順張りという部分を十分に意識出来ており、上の画像の1番下のピンク色の丸から上昇推進波の再開を狙うようなトレードプランであれば、悪くはありません。

その為には、調整が完了するであろう本命のサポートを見極めて、そこにしっかり引き付ける必要があります

①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンのように、取引時間軸の反転を確認する前からエントリーするので、うまくいけば上昇推進波を大きく取ることもできます。

ですが、本命のサポートの見極めが甘かったり、引き付けが甘かったりすると、やはりトレンドは継続する力が強いので、下降調整波に巻き込まれてうまくいかないというケースが多くなります。

取引時間軸の「反転」を確認していない分、難しいんですね。

この③「取引:逆張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンは、そういう意味でハイリスク・ハイリターンな環境と言えます。

相場の格言に「頭と尻尾はくれてやれ」というのがありますが、トレード成績が安定していない人は手を出さずに①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンになるまでじっくり待った方が得策です。

 

④「取引:逆張り + 上位:逆張り」

最後の環境認識の基本パターンは「取引時間軸が逆張り、上位時間軸も逆張り」という状況。

下の画像を見てください。

環境4

上の画像を見て分かる通り、「買い」のトレードプランにおいては、トレードに適した環境とは言えません。

上の画像の環境であれば、おとなしく「売る」トレードプランを立てた方が良いと言えます。

「売る」のであれば、①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンになり、むしろトレードしやすい環境と言えますよね。

上の画像のような環境で、もしも「買い」を狙うであれば、さらに「上上位」のサポートなどに当たっていて、上位のトレンドの転換が予測できる、などが理由でしょう。

つまり、超ハイリスク・超ハイリターンという狙いですね。

ですが、そんな大きな獲物を狙うのであれば、せめて②「取引:順張り + 上位:逆張り」の環境認識の基本パターンになるまで待ってからでも遅くはありません。(むしろ、これでも早過ぎるくらい、、、)

まあ、FX初級者におすすめ出来る環境ではないことは間違いありません。

 

まとめ

FXの環境認識の基本は「取引時間軸と上位時間軸のトレンド状況」を確認すること。

自分が立てようとしているトレードプランがどういった環境下にあるのか、4つの基本パターンに当てはめて確認してみてください。

FX初級者の方にはまずは①「取引:順張り + 上位:順張り」の環境認識の基本パターンでのトレードをおすすめします。

②や③でのトレードは、慣れてからでも遅くはありません。

④でのトレードは、正直今後しなくても構わないと思いますが、「私は、損益率20倍のトレードがしたいんだー」というような人は挑戦してみてください。

環境認識とは、自分のトレードプランを俯瞰で見た際に、「どういった環境の下でトレードをしようとしているのか」という確認です。

この時間軸レベルのトレンドに沿っているけど、この時間軸レベルのトレンドには逆らっているな、、、けど、このサポートまでは届くかな?

というように、基本的にはFXのチャート分析の技術による予測が基になっています。

あえてこんな言い方をしてみると、「FXのチャートがフラクタル構造になっていることから、チャート分析をフラクタル構造的に重ね合わせた上で、色濃く予測出来るところにトレードプランを立てる」。

という説明をすると、やっぱり環境認識って何をすればいいのかサッパリという風になってしまう方がいると思うので、まずは上記の環境認識の基本4パターンに当てはめてみて、自分のトレードプランがどういう環境下にあるのか把握するところから始めてみてください。

そうすることで、どの時間軸レベルのどの波を取りにいくのか?どういったリスクがあるのか?などが整理できると思います。

混乱してしまった時は基本に帰りましょう。

チャート分析の基本は「トレンド(波の流れ)」「チャートポイント(波止場)」の把握と分析。

FXのチャート分析の目的は「トレンド」と「チャートポイント」を把握すること【#5】
価格の動きを「波」に例えた時、上手に波を乗りこなすに「波の流れ(トレンド)」と「波止場(チャートポイント)」を把握することが重要。チャート分析とは「トレンド」と「チャートポイント」を把握することだと言っても過言ではないんです。

上記、環境認識の基本4パターンは、主にトレンドの把握の部分の話ということです。

今回の話にチャートポイントの要素を加えたり、さらに上位に目を向けたりすることで、環境認識の精度は高まります。

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