FXのトレンドを「ダウ理論」以外でも捉える方法

アイキャッチ画像トレード手法

「ダウ理論」以外の材料

FXのチャート分析の基本は「トレンド(波)」「チャートポイント(波止場)」の把握だと、何度も書かせていただいております。

そして、トレンドの判断には「ダウ理論」をベースにすることをお勧めしておりますが、逆を言うとあくまで「ベース」であって、「ダウ理論」以外にもトレンドを判断する「材料」があるということです。

FXの「トレンド判断」の基本はやはりこれ【#6】
「トレンド」とは価格の動向の傾向であり、「買い」と「売り」のどちらの注文の人気がある状態かということ。また、価格が多数決の原理で動く以上は、メジャーなテクニカルである「ダウ理論」をベースにするのが効率的なトレードに繋がります。

「ダウ理論」では、主に「高値・安値の切り上がり・切り下がりの状態」でトレンドを判断しますが、それ以外にもトレンドを判断する方法はたくさんあります。

そもそも「トレンド」とは、その時間軸レベルにおける「価格の動きの傾向」「注文の人気の偏り」ですよね。

もっと突き詰めてしまうと「ローソク足1本」も、その時間足1本分の期間のトレンドを表現しています。

トレンド判断1

FXの通貨ペアの価格は「多数決の原理」で動きます。

FXの価格を動かす4つの力とは
FXの価格を動かしているのは、4つの力。FXの価格を動かしている力を知ることで、価格の動向を予測する精度も上がります。「相場参加者の心理を読む」という意識はやっぱり大事だということ。

ローソク足1本が「陽線」であったということは、その時間足の期間内における相場参加者の多数決は「買い注文」が多数派であったということです。

つまり、「買い注文」の方が人気があるという「傾向」ですので、これも1つの「トレンド」ですね。

さて、この「トレンド」というものを違う「視点」から見た時に、トレンドを判断する別の「材料」が見えてきたりします。

その「視点」を紹介します。

「チャートポイント」という視点

「トレンド」というものの本質を少し覗いた所で、このトレンドを別の視点から見てみます。

まずは、下の画像を見てください。

トレンド判断2

この画像の期間内において、「ダウ理論」でどうのこうのとか、難しいことは置いておいて、パッと見で「価格が上昇傾向」にあることは分かると思います。

つまり、この期間内は「上昇トレンド」だと言えますね。

さて、この画像にある視点を加えてみます。

トレンド判断3

青色の線は「レジスタンスライン」で、赤色の線が「サポートライン」です。

つまり、先ほどの画像に「チャートポイント」という視点を加えてみたんですね。

FX用語解説「チャートポイント」
ラプラスFXの用語解説。「チャートポイント」について説明。チャートポイントは「価格帯」であり、「波止場」であり、「目安」なんです!?

チャートポイントでは「反発」したり「抜けたり」という価格の動きが発生します。

そして、上の画像で伝えたいのは、「チャートポイント」はトレンド方向に機能する傾向があるということです。

つまり、上昇トレンドであれば「サポート」が反発として機能しやすく、「レジスタンス」は反発しても弱かったり、また抜かれやすい傾向があるということ。

というより、そのような傾向が無いと「トレンド」としての波の動きの形と一致してこないですよね。

「サポート」が反発として機能せず抜かれやすく、「レジスタンス」が反発として機能しやすかった期間があったとして、その期間の波は「上昇トレンド」と思うような波の形をしているでしょうか?

もちろん、上昇トレンドの波も一直線に上昇していくわけではなく、下がる場面があるのと同じように、上昇トレンド中のすべてのサポートが機能して、すべてのレジスタンスが抜かれるわけではありません。

あくまで「傾向」です。

ですが、「傾向」は「期待値の高い」トレードを構築するうえでとても重要な要素です。

取引時間軸において、現在は価格が上昇する「傾向」があると判断するから、「買う」というトレードの期待値が高まるんですよね。

価格の動きの傾向そのものである「トレンド(波)」は、相場参加者の多数決の結果を表現しています。

相場参加者の総意として「買い注文」の方が人気であれば、価格は上昇していきます。

「陽線」というのは、その時間足レベルにおいての相場参加者の多数決の結果であり、相場参加者の「声」なわけです。

それと同じように、価格の波が「チャートポイント(波止場)」に到達した時の相場参加者の判断として「反発」「抜ける」という結果も多数決の結果であり、やはり相場参加者の「声」なんですね。

なので、「チャートポイント」での価格の動きも、相場参加者の声として「材料」として捉えられるんですね。

トレンド判断4

「上昇トレンド」というのは、「買い注文が人気な状態」です。

なので、「サポート」に価格が到達した時というのは、本来「買い注文」が集まりやすいタイミングなので、上昇トレンドであればしっかり「反発」として機能しやすいはずなんですよね。

そして「反発」すれば、少なくとも「サポート」でしっかり反発するだけの「買い注文の人気」を確認出来たという「材料」として捉えることが出来ます。

まとめ

「チャートポイント」トレンド方向に機能しやすい「傾向」があります。

この事から、価格の波がチャートポイントに到達した時の動きも、トレンドを判断する「材料」として捉えることが出来ます。

もちろん、これは「傾向」の話ですが、「傾向」は期待値の高いトレードをする為に重要な要素です。

「トレンド」の方向に価格は伸びやすい傾向があり、また「チャートポイント」はトレンド方向に機能しやすい傾向がある。

だから、FXのチャート分析の基本は「トレンド(波)」「チャートポイント(波止場)」の把握なわけです。

FXのチャート分析の目的は「トレンド」と「チャートポイント」を把握すること【#5】
価格の動きを「波」に例えた時、上手に波を乗りこなすに「波の流れ(トレンド)」と「波止場(チャートポイント)」を把握することが重要。チャート分析とは「トレンド」と「チャートポイント」を把握することだと言っても過言ではないんです。

さて、厳密には前出の画像は概略図なので、すべてのチャートポイントが描かれているわけではないですし、波やチャートポイントのレベル感の違いまで言及出来ていません。

ですが、「チャートポイント」からも、相場参加者の声は聞こえてくるということをまずは知って欲しいんです。

その「声」を具体的にどう判断していけばよいのか?という話は、また別の記事に書きたいと思いますが、「本来、サポートされてもよい注目度の高いチャートポイントなのに、サポートされずに抜けてしまった、、、もしかして、方向感は下なのかも?」と察知するような感覚を持つことで、チャートの見え方が少し変わってくるかもしれません。

FXの価格が多数決の原理で動く以上、FXは「相場参加者の多数側にポジションを取れるかどうかというゲーム」とも言えますよね。

その為には、チャート上から他の相場参加者の声をなるべく精細に聞き取りわけなんです。

トレード成績がまだ安定しないという方は、「チャートポイント」での価格の動きも貴重な相場参加者の「声」だという意識を持って、ぜひチャートを確認してみてください。

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