FXは逆目線の士気が下がったから価格がぐいぐい伸びていく#1

アイキャッチ画像トレード手法

FXで価格が伸びる理由

他の記事にも何度も書いている通り、FXの通貨ペアの価格は多数決の原理で動きます。

「買い注文」の量が「売り注文」の量より多ければ価格は上がり、「売り注文」の量が「買い注文」の量より多ければ価格は下がるわけです。

FXの価格を動かす4つの力とは
FXの価格を動かしているのは、4つの力。FXの価格を動かしている力を知ることで、価格の動向を予測する精度も上がります。「相場参加者の心理を読む」という意識はやっぱり大事だということ。

相場参加者が十分に多いとするならば、それは相場参加者の「多数決」で動いているとも言えますよね。

なので、FXにおいて通貨ペアの価格が上がる理由は「買いを考える人が売りを考える人より多いから」ということなのですが、今回は価格がただ「上がる」ではなく「伸びる」理由を考察してみます。

ある場面を「買い軍」「売り軍」の2つの勢力の戦いとして見てみます。

伸びる理由1

上昇波がレジスタンスに到達した場面です。

レジスタンスで反発下降の動きがあるということは、ここから下落の展開を予測する相場参加者がいるということです。つまり「売り軍」ですね。

直前まで上昇波で上げていましたので、やはりその波を親波とした押し目買いを考える相場参加者もいますので、押し目買い勢力で再び上昇したりします。つまり「買い軍」ですね。

上の画像も途中まで、双方の士気が高い状態です。

レジスタンスからの下落の展開を予測している相場参加者がある程度いるからこそ、戻り売りの圧力がかかり、高値を切り下げていきます。

レジスタンスを上抜けていく上昇トレンドをイメージする相場参加者がある程度いるからこそ、押し目買いの買い支えがあり、安値を切り上げていきます。

これが「買い軍」「売り軍」の攻防ですね。

そして、ついに「高値(レジスタンス)」、つまり売り軍の砦が破られてしまうわけです。

これは、昔の戦でもそうだったと思いますが、やはり砦を奪われてしまった軍の士気は下がってしまいますよね

伸びる理由2

逆に、相手の砦を奪った「買い軍」の士気は上がります。

ついにこのエリアの攻防の最後の城に再度「買い軍」が攻撃をしかけます。

最後の城なので、さすがに最後の抵抗がありますが、やはり士気が下がってしまっている「売り軍」側の売り圧力が弱く、少し押し返すのが精一杯です。

逆に、士気が上がっている「買い軍」側にはしっかりと押し目買いが入ってきます。

そして、ついに最後の城(レジスタンス)を上抜けてしまい、また士気が下がっている「売り軍」はこの勢いを止めることが出来ません。

仕方なく、「売り軍」はもっと深いところにある次の城まで撤退するわけです。

なので、次の城(次のレジスタンス)までの間は「売り軍」の抵抗もあまりないので、ぐいぐいと「買い軍」が進軍していくんですね。

伸びる理由3

最初に城(レジスタンス)に到達して攻防が始まった時は互いの士気が高いので、どちらもぐいぐいと伸びる展開ではないんですね。

そして、相手の砦を奪ったりと戦局が動き、ついには相手の士気が下がると士気の高い軍はぐいぐいと伸びる展開になったりします。

相手側は次の城(レジスタンス)まで撤退するわけで、次の城に到達するとまた次の攻防が始まったりします。

つまり、FXの通貨ペアの価格がぐいぐい伸びる時というのは、「攻防に決着がついてから、次の攻防が始まるまでの間」なんですね。

実際には、上の画像のように単純ではありませんが、やはり不利な材料がどんどん積み重なることで、そのエリアの絵が悪くなった側からは注文を出す相場参加者が減ってしまいます。

もしも、あなたが「買いポジション」を持っていた場合、サポートだったり、安値に損確を設定しますよね。

それは、サポートや安値が抜かれてしまったら、そのエリアの攻防でのあなたの士気が無くなったということです。

兵士が戦場から撤退するわけです。

一方に不利な材料が積み重なることは、もう一方を勢いづかせる有利な材料なわけで、多数決のバランスをより傾かせることに繋がります。

実際には、1つの不利な材料では攻防の決着はつかず、不利な側が粘って逆の材料が出たりという展開を繰り返したりしますが、その展開の中で出来上がった重要なチャートポイントを抜かれたりすることで、多数決のバランスが大きく傾いて、ぐいぐいと伸びる展開になったりします。

まとめ

FXの通貨ペアの価格は多数決の原理で動きますが、ぐいぐいと伸びる時というのもやはり多数決のバランスが握ってたりします。

チャートポイントに到達することで、多数決のバランスが変わったりして、その波レベルでの攻防が始まったりします。

そして、攻防が続く間は「調整」の局面だったり、「持ち合い」の局面だったりするわけで、あまりぐいぐい伸びる場面ではありません。

その攻防に決着がつくと、負けた側の注文を出す人は減り、買った側の注文を出す人が増える傾向にあり、次のチャートポイントに到達するまでは多数決のバランスが大きく傾いていたりすると、ぐいぐいと伸びる展開になったりします。

エリオット波動的考え方と照らしあわせると、攻防中のエリアに「第1波」「第2波」あたりが存在して、ぐいぐい伸びるエリアに「第3波」が存在してくるようなイメージですね。

「第1波」で逆目線の重要な砦まで根こそぎ倒してしまっているような場面もあれば、「第1波」では倒しきれず油断ならない「第2波」が発生し「第3波」の発生まで攻防が続くような場面もあります。

毎回、どのような攻防になるかは分かりませんが、その攻防の展開をチャート分析から読み解いて、タイミングを計っていくのはトレーダーの腕の見せ所ですね。

攻防の局面の最中にポジションを早目に仕込んでいくタイプのトレーダーもいれば、確実に決着がついた後に乗っていくタイプのトレーダーもいると思いますが、それぞれメリット・デメリットです。

理想は、局面にあわせて最適な仕掛けのタイミングを探ることですが、まずは自分が得意な場面を作って、その場面は自身を持ってトレード出来るようになっていくことがおすすめです。

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