重要な経済指標の結果を受けて発生したローソク足の評価は難しい、、、

アイキャッチ画像トレード手法

「経済指標」などの結果を受けて発生するローソク足

ラプラスFXにおいてチャート分析とは基本的には「テクニカル分析」のことを指しています。

チャートとは過去の実績の連なりであり、相場参加者の数が十分に多いとするならば、同じようなチャートの形になれば、相場参加者は同じような心理になり、同じようなチャートの形になるであろうという考え方が基礎になっています。

これとは別に「ファンダメンタルズ分析」という考え方があります。

ファンダメンタルズ分析とは、その通貨ペアに関わる重要な経済指標の結果だったり、要人の発言や経済的な事件などの影響を受けて発生するパワーバランスの変化を分析する手段です。

基本的に、大きな時間軸のトレンドはこのファンダメンタルズの影響によって発生していると考えられます。

ですが、そのファンダメンタルズによる影響すら、最終的には相場参加者の注文行動の結果として価格が変動して、チャートに反映されるわけですので、チャートの動きにすべて織り込まれ、結局チャート分析をすればよいという考え方が存在します。

特に、ポジションの保有が一日以内で終わるようなデイトレードを主軸とするようなトレーダーにとっては、やはりテクニカル分析の方が重要なわけです。

ファンダメンタルズ分析難しい1

例えば、『USDJPY』において、日本の経済よりも米国の経済がこの先長い目で見て好調だと考える相場参加者が多かったとします。

日本円を売って、米国ドルを買って、その米国ドルで米国債や米国株式を買ったりする人が増えるわけですね。

「米国ドル > 日本円」という需要の関係性が長期にわたって続くような経済状況だと世界が判断すれば、FXの『USDJPY』のチャートは長期的に価格が上昇していくわけですね。

ですが、価格は一直線に上がっていくわけではありません。

ある時は上がって、ある時は下がって、という波のジグザグを繰り返しながら、気づくと長期的に見れば価格が右肩上がりであるという結果になります。

これは、相場参加者には色々な時間軸を見る人達がいて、また色々な考え方を持つ人達がいるからですね。

そういった小さい時間軸の波のジグザグを作っている要因は、「テクニカル分析」の要素なわけです。

なので、デイトレードを主軸とするようなトレーダーはテクニカル分析を主にトレードをするわけですが、ファンダメンタルズのことを全く無視して良いかというとそういうわけではありません。

注意しなくてはいけないのは、重要な経済指標の結果発表などファンダメンタルズに変化がある前後のタイミングですね。

テクニカル分析を基に動いていたチャートに、上記のタイミングでは「ファンダメンタルズ分析」を基にした注文が急激に加わり、性質の違うローソク足が出現します。

テクニカル分析を由来とする注文も、ファンダメンタルズ分析を由来とする注文も結局は、通貨ペアの1つの価格として混じりますので、評価が難しいわけですね。

ファンダメンタルズ分析難しい2-2

上の画像は、H1レベル程で下降トレンドが発生している状況の中、重要な経済指標の結果発表を受けて、突然大きな陽線が発生しています。

この陽線は、明らかにファンダメンタルズ分析を由来とした買い注文を主成分とした陽線です。

この大きな陽線が突然出現することは、テクニカル分析では困難ですね。

また、この大きな陽線は高値付近のレジスタンスゾーンで構えていた売り圧力を上抜ける程は強くはなく、その後反発下落していき、押し目買いもほとんど入らずに下落していくような展開でした。

この陽線を形成した買い注文の相場参加者達と、それまでの下降トレンドを形成した時間軸レベルの相場参加者達とは、層が違ったと考えられますね。

この大きな陽線がそれまでの時間軸レベルのトレンドを形成していた相場参加者達の総意として発生した陽線であれば、この時間軸レベルの相場参加者の総意の変化として受け止められ、上昇波に対しての押し目買いももう少し入ってきたかもしれませんが、今回はこの時点ではテクニカル分析を主とする層の総意はまだ下降トレンドのままだったということですね。

ですが、大きな陽線が出現したのはチャート上の事実であり、その後の買いを呼び込む材料ではあります。

なので、このファンダメンタルズ由来の上昇波に対する押し目買いが、それまでの下降トレンドを崩す程の強さがあるのかどうかという評価が難しいわけですね。

そして、そもそも経済指標の結果次第では大きな陰線が発生していた可能性もあるわけなので、経済指標の結果発表の前後はテクニカル分析を主としたトレードがしづらいということが分かるかと思います。

経済指標の結果次第で価格が乱高下する可能性があるので、結果発表の直前はトレードを控えた方が良いというのはもちろん、経済指標の結果によって発生したローソク足の評価は難しいので、その後もしばらくトレードは避けた方が無難というのがポイントです。

まとめ

簡単にまとめてしまうと、テクニカル分析を主とするトレーダーにとっては、重要な経済指標の結果発表などのファンダメンタルズの変化は大きなノイズを作るものなので、大きなファンダメンタルズの変化の前後はトレードを避けた方が無難という話でした。

すべてのタイミングでトレードを避けた方が良いかというとそういうわけではなく、例えばレンジを組んでいて、元々大きな時間軸のトレンド方向へのブレイクが期待されていたが、なかなかブレイク出来ないという状況で、経済指標の結果を機に期待していた方向へブレイクするなんてこともあります。

こういった場合は、その後も素直に伸びていくことが多いので、トレードすることは問題無かったりします。

ですが、基本的には大きな経済指標の結果発表の直後などは手を出さずに、テクニカル分析的にまた自信の持てる場面まで待ってから、トレードを再開する方が無難ではあります。

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