FXは「逆張り」だからといってやってはいけない危険な手法というわけではない#2

アイキャッチ画像トレード手法

「逆張り」を実際のFXチャートで確認

前に解説した「逆張り」は必ずしもやってはいけないトレード手法ということではないという内容を実際のFXチャートでも確認してみます。

早速、下の画像を見てください。

逆張り2-1

上の画像の緑色レベルの波は「上昇トレンド」ですね。

なので、ダウ安値を下抜けるまではダウ理論ベースでは上昇トレンド中なので、上昇トレンド中に売りエントリーをするのは、緑色レベルにおいては「逆張り」だと言えます。

例えば、上の画像の水色〇印の売りエントリーのような感じですね。

緑色レベルよりもさらに下位レベルのサポートの下抜けを材料に売りエントリーをしていますが、緑色レベルにおいてはまだダウ安値を下抜けていませんので、緑色レベルの上昇トレンドに逆らった「逆張り」ですね。

論理的に考えれば、トレンドに逆らったトレードは期待値を高めるとは思えないので、一見理にかなっていないトレードに見えますが、、、、場合によってはアリなんですね。

上位環境を見てみます。

逆張り2-2

上の画像の赤枠の部分が、先ほどみた場面の上位環境における位置ですね。

上の画像は1時間足ですが、青色の波レベルは4時間足レベルです。

青色レベルにおいて左側でサポートとの攻防があって、それを勝利させた下降波を生んだ重要なレジスタンスゾーンがあります。

実際、その後もこのレジスタンスゾーンで売り圧力がかかることで、青色レベル(H4)レベルでは現在下降トレンド中です。

なので、このレジスタンスゾーンに再度到達すれば、また売り圧力がかかるのでは?という予測が立ちますよね?

H4レベルの安値を下抜けていく程の大きな下降波が発生しなかったとしても、下位レベルにおいては十分大きな下降波が発生するという予測がベースにあったので、先ほどの「逆張り」がアリになるわけです。

つまり、先ほどの「逆張りの売り」は、「緑色レベル(下位)においては逆張り」でしたが、「青色レベル(上位)においては順張り」というトレードなんですね。

まあ、厳密には上位というより、さらに上位なので上々位の波に対しての順張りですね。

逆張りの要素よりも強い順張りの要素を持っていれば、トレードとしては十分成立するということです。

さて、取引時間軸の場面をもう少し見てみます。

逆張り2-3

H4レベルのレジスタンスからの売り圧力が期待できるといっても、上々位の時間軸なので売り圧力が入ってくるタイミングにもラグがありますし、そもそも本当に売り圧力がかかるのか?という不安があります。

なので、少し材料を集めてから売りエントリーしようという案が上の図の水色〇印のエントリー案ですね。

緑色レベルでは上昇トレンド中なので、やはり緑色レベルの上昇トレンド継続を支持する押し目買いは当然のように入ってきます。

なので、この押し目買いが入ってくるのを待ってから、この押し目買い勢力の拠点である押し安値候補を下抜けることで、「押し目買い失敗」の絵を確認してから売りエントリーするという案。

また、この押し目買い失敗をさせた下降波に対して戻り売りをするという案。

また、先ほどの押し目買い失敗の絵がヒゲでサポートされているという見方が出来ますので、しっかり実体で抜けるまで待ってから売りエントリーをするという案。

「H4レベルのレジスタンスゾーンからの売り圧力」という背景があり、H4レベルでは「順張り」という要素があるものの、やはり緑色レベルの上昇トレンドに対して逆張りをするので、ある程度は「緑色レベルの上昇トレンドを転換させていくだろう」と期待が持てる材料を集めてから入った方がトレードの成功確率は上がるわけです。

まとめ

ある時間軸視点だと「逆張り」のトレードだが、上位の時間軸視点で見た時に十分期待の持てる「順張り」の要素があれば、「逆張り」のトレードもアリですよというお話を実際のFXチャートでも見てみました。

というか、もう「逆張り」と呼ぶか「順張り」と呼ぶかはトレーダーの自由なわけです。

今回、紹介したトレード案もトレーダーによっては「逆張り」と呼ぶかもしれないし、「順張り(H4)を下位足でタイミング取っているだけ」と呼ぶかもしれないですよね。

要は「逆張り」「順張り」という単語を自分の頭の中を整理するのに使っている用語であって、重要なのは自分がどういったトレードをしようとしているか理解していることなんですね。

「順張り(H4)を下位足でタイミング取っているだけ」という捉え方だとしても、タイミングを取っている下位足がH1とかではなく、M5まで落としているので、利確のタイミング次第ではだいぶ「損益率型」のトレードになっていることを理解しておかないといけません。

裏を返せば、H4レベルの順張りをM5レベルの下位足でタイミングを取ろうと思うと、H1やM30レベルでタイミングを取る時よりも成功確率は当たり前ですが落ちるわけです。

ですが、そのトレードが利益で終わるか損失で終わるかは、決済次第ではありますので、エントリーで確率を下げた分、決済の方を緩めてバランスを取るというやり方もあります。

この辺りはトレーダーのスタイルの違いによるところだったりします。

重要なのは、自分がどのようなトレードをしようとしているのかを理解していることであり、そのトレードが十分期待出来るトレードであるかどうかです。

ちなみに、今回の場面で緑色レベルの上昇トレンドがしっかり崩れるのを確認してから売りエントリーすれば良いのでは?と思った人もいると思います。

その通りです。

逆張り2-4

上の画像の水色〇印のように、緑色レベルの上昇トレンドのダウ安値を下抜けたのを確認してから売りエントリー。

また、そのダウ安値を下抜けた下降波に対して売りエントリー。

など、緑色レベルの上昇トレンドが崩れてから売りエントリーすれば、少なくとも緑色レベルに対してはもう「逆張り」ではなく「順張り」の要素を持っていると言えますね。

個人的には、逆張りするにしてもこちらくらい材料を集めてから入った方が安心できます。

緑色レベルの上昇トレンドを崩しているから、もう逆張りではないのでは?

いやいや、上の画像のピンク色レベル(緑色の1つ上位)はまだ上昇トレンド中だったりしますので、ピンク色レベルに対しては「逆張り」なんですね。

上でH4レベルのレジスタンスは厳密には「上位」ではなく「上々位」と書いたのはそういう意味ですね。

とまあ、くどくなりますが、結局は自分がどのような環境でどのようなトレードをしようとしているのかを理解していることが重要です。

エントリーで逆張りのリスクをおかした分、損確幅は小さくなっているので損益率は出しやすくなっているはずです。

なので、その分利確するポイントを安値を抜けてしっかり伸びた場所までホールドせずに、上の画像であればピンク色レベルの押し目買いが入ってきたら利確するなんて手堅い利確でも十分大きな利益になっていたりします。

もちろん、H4レベルのレジスタンスの売り圧力が背景にあるので、大きく伸ばすのを狙っても構わない状況です。

H4レベルの波を捉えることが出来れば、かなり大きな損益率になりますが、当たり前ですが、このようなトレードの成功確率は高くはありません。

ですが、このようなトレードが得意だし、性に合っているという人は「逆張リスト」ですね(笑)

トレーダーそれぞれが自分の得意なトレード手法を見つけることが重要です。

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