水平線の「間」をトレード
前に記事で「FXは水平線と水平線の間をトレードするのが基本#2」という記事を書きました。
今回は、この内容を実際のFXチャートを使って確認してみたいと思います。
簡単に前回の記事のおさらいですが、テクニカル分析のメインに「水平線(ローソク足)」を採用したのであれば、チャート分析ではFXの価格は「水平線」から「水平線」を動くイメージになります。
さらに4つのパターンに分けると、「①反発→反発」「②反発→抜ける」「③抜ける→反発」「④抜ける→抜ける」という4種類ですね。
そして、FXチャートはフラクタル構造になっているので、時間軸という視点を変えると同じようなトレードも違うトレードのように捉えることが出来るということ。
さっそく、下の画像を見てください。
緑色レベルにおいて上昇トレンド中に、押し目買いを狙ったトレードですね。
押しがサポートに到達した場面で、下ヒゲで「反発」したのを確認して買いエントリー。
高値付近のレジスタンスゾーンに到達して、上ヒゲ+陰線確定で「反発」を確認して、利確したというトレードです。
なので、上昇トレンド中に「サポート(水平線)」から「レジスタンス(水平線)」の間をトレードしているわけですが、水平線を「①反発→反発」と使ったトレードと考えられますね。
なぜ「サポート(水平線)」での反発で買いエントリーをしたのか?
それは、緑色レベルにおいて上昇トレンド中だからですね。
上昇トレンドの傾向として、「サポートが強く、上昇波が伸びやすい」という傾向がありますので、当然「買い」を考えますし、タイミングとして注目度の高いサポート(水平線)付近でのエントリーを考えるわけです。
今回の利確の方法は手堅い決済の考え方になると思いますが、高値を上抜けていくのが素直な展開ですが、もしかしたら高値付近から大きな押しが入るかもしれないので、それを耐えたくないという考えで高値付近のレジスタンスゾーンを「反発」として使って利確するという考えです。
さて、同じ場面ですが、下の画像のように買いエントリーのタイミングが少し違うとどうでしょう?
上の画像の買いエントリーのタイミングは前出の買いエントリーのタイミングよりも少し遅いですよね。
サポートからの反発をもう少ししっかり確認してから、買いエントリーしただけという風にも捉えることが出来ますが、下位レベルをトレードしているという風にも捉えることが出来ます。
サポートから押し目買い勢力が入ってきて、直近の下降調整波の注目度の高いレジスタンスを上抜けることが出来た場面を下位レベルで捉えて、その下位レベルの上昇波に対して押し目買いを狙ったトレードであるという考え方ですね。
この場合も水平線の間をトレードしていて「①反発→反発」ですが、厳密には「①反発(下位)→反発」ですね。
前出の押し目買いのトレードをそのままトレードするのではなく、そういうトレードをする相場参加者が大勢現れてくるだろうということを「上位環境」にして、その中を下位レベルで改めて「押し目買い」のトレードプランを立てているという関係性と見ることが出来ます。
大きな「水平線の間」を小さな「水平線の間」を使ってトレードする。
FXチャートがフラクタル構造になっているので、こうやって期待値の高いトレードプランを立てることが重要なんですね。
ちなみに、決済の水平線の使い方を「抜ける」にした場合、上の画像のように、「この水平線を抜けてしまったら決済」という水平線(決済ライン)を移動させていくことになると思います。
買いポジションを持っている状況において、サポート(水平線)を下抜けてしまうというのは「負」の材料なので、この材料を使って論理的に決済しようという考え方ですね。
上の画像の場合は、上昇力が強く、下位レベルのサポートも下抜けることなく伸びていく環境だったので、上の画像の時点ではまだポジションをホールドしているような状況ですね。
その後、いつかはサポート(水平線)を下抜けるはずなので、そこで決済をすれば「②反発(下位)→抜ける(下位)」というトレードと捉えることが出来ます。
もちろん、トレーダーの視点が最初から水色レベルが取引時間軸レベルであれば「②反発→抜ける」というトレードなわけですね。
まとめ
さて、最後に紹介した「②反発(下位)→抜ける(下位)」のトレードですが、ポジションをホールドして伸ばしていたところ、強力な上位のレジスタンスに到達した、なんてこともあり得ますよね。
さすがに、この上位のレジスタンスでは大きな反発下落があるだろうと考えて、上位のレジスタンス到達付近で「反発」として決済するならば、このトレードは「②反発(下位)→反発(上位)」と捉えることが出来ます。
ですが、やはり水平線と水平線の間をトレードしたということに違いはありませんね。
「反発」にしろ、「抜ける」にしろ、根拠を持たせてトレードをすることで、結果的に水平線の間をトレードすることになります。
どの水平線での反発が強そうか?
どの水平線での抜けるが勢いが出そうか?
これらをマルチタイムフレーム分析することによって、自信のある「水平線の間」を見つけ出すことがトレードだとも言えますね。
ちなみに、余談ですが英語で「Read between the lines」で「行間を読む」という意味になり、意訳して「空気を読む」という意味もあるそうです。
FXをトレードすることとは、まさにチャート分析を通して、他の相場参加者達の心理を読む、つまり「空気を読む」ことが重要なんですね。
「行間(線の間)」を読んで、「水平線の間」をトレードする
文字にすると一行で書けたりしますが、これが難しいんですよね。
周りの空気が読めるようになるには、人として大人になる、成長する必要があったように、FXでもトレーダーとして成長する必要があります。
その為に、デモトレードなどを繰り返して、経験を得るのが近道だったりします。