FXでどうしても「トレンドライン」を引きたいなら、正しい引き方はこれ!?

トレード手法

トレンドラインと水平線

FXでも「水平線」と同じようにポピュラーなテクニカル分析(用語解説)である「トレンドライン」。

ラプラスFXでは、他の記事に何度も書いているように、「ローソク足」を重視したチャート分析を推奨しています。

そして、「水平線」はこのローソク足の分析を見やすくする為に引くラインなので、ローソク足の分析をしているという意味で重要視しています。

水平線と同じようにポピュラーなテクニカル分析であるトレンドラインですが、ラプラスFXでは水平線よりも重要度を落としています

その理由として、「価格に実績がない」「引き方の曖昧さ」があげられます。

まず、水平線は「高値・安値」にラインを引くという引き方ですね。

トレンドラインは名前の通り、トレンドを形成している「高値・安値」を最低2つ選んで、それを繋ぐようにラインを引くという引き方です。

上昇トレンドであれば「安値」を繋いだトレンドラインはサポートの機能になり、下降トレンドであれば「高値」を繋いだトレンドラインがレジスタンスの機能になります。

トレンドラインの引き方1

水平線は、チャート分析をしていて注目される「高値・安値」があれば、見やすいように補助線を引いておくという意味合いです。

そして、「高値・安値」になっているということは、そこで波の転換があったという証跡です。

言い換えると、その価格が注目されたからこそ、「高値・安値」が出来上がったわけです。

水平線は引くことが出来れば、過去に「注目された」実績を必ず持っていることになります。

それに対して、トレンドラインの引き方は「高値・安値」を繋ぐように斜めにラインを引きますので、価格が到達した時にはどの価格にタッチするかは分かりません。

トレンドラインの引き方

なので、価格がトレンドラインにタッチする時には、チャート上で宙に浮いている価格であり、その価格として「注目された」という実績はありません。

また、トレンドラインは基本的には「トレンドを形成している複数の高値・安値を繋ぐ」というのが引き方になりますが、トレンドの認識の仕方だったり、高値・安値の選択の仕方がトレーダーによって違うことなどから、トレーダーによって引かれるトレンドラインが統一されづらい傾向にあります。

なので、トレンドラインを使用しているトレーダー達が、みな同じようにトレンドラインを引けないと、その注目が分散してしまうんですね。

もちろん、これは水平線にも言えることではありますが、トレンドラインの引き方の性質上、分散の仕方がより強いと言えます。

テクニカル分析は、他の多くの相場参加者も同じような価格を注目して、その価格に注文が集まることで初めて機能します。

同じトレンドラインを使っているトレーダーでも引き方が変わってしまいやすいということは、それだけ同じトレンドラインが注目されづらいということですので、つまりはチャートポイントとしても機能しづらくなってしまいます。

以上が、ラプラスFXがトレンドラインよりも水平線を重視している理由の一部ですが、とはいえトレンドラインも下手なインジケーターなんかよりは世界的にポピュラーなテクニカル分析なので、機能しないということではありません。

なので、トレンドラインを単体で使用することはありませんが、時としてチャート分析の補助として使用することはあります。

ですが、あくまでチャート分析の主役は「ローソク足」です。

下手にトレンドラインを何本も引いても、返ってチャート分析しづらくなるだけです。

なので、このトレンドラインだけ引いておけばOKという引き方を紹介します。

 

トレンドラインの正しい引き方

「トレンドラインの正しい引き方」というサブ見出しまでつけておいてなんですが、この引き方はある意味「邪道」なので、本来の「正しい」という意味での引き方ではないかもしれません。

あくまで、チャート分析の主役は「ローソク足」であり、その補助として引くなら、この引き方がおすすめですという感じです。

それは、ずばり「最低でも3点を通るように引く」というトレンドラインの引き方です。

トレンドラインは2点の高値や安値を繋ぐことでも引けてしまいますが、それだけでは「注目」されているのかどうかに、やはり不安が残ります。

なので、最低でも3点目が反応している、つまり「トレンドラインとして認識されている」という最低限の証拠があるトレンドラインを引くという引き方なんですね。

実際のチャートでトレンドラインの引き方を見るとこんな感じ。

トレンドラインの引き方3

上の画像のように、複数の高値で何度も抑えられているのを確認出来れば、他の相場参加者たちも「トレンドライン」として認識しているなというのが分かりますね。

高値を繋いだトレンドラインなので、レジスタンスとして何度も機能しています。

そして、機能しているチャートポイントだからこそ、抜けた時は「加速」としても機能していますね。

チャートポイントの機能は基本は「反発」、そして抜けたら「加速」でしたね。

FX用語解説「チャートポイント」
ラプラスFXの用語解説。「チャートポイント」について説明。チャートポイントは「価格帯」であり、「波止場」であり、「目安」なんです!?

さて、もう1枚トレンドラインの引き方を見てみましょう。

トレンドラインの引き方

今度は、安値を繋いでいるトレンドラインなので、サポートですね。

何度もサポートされているので、トレンドラインとして他の相場参加者も認識していることが確認出来ます。

そして、抜けたらやはり「加速」ですね。

さて、このトレンドラインの引き方の何が邪道なのか?

実は、上の2枚の画像でトレンドラインを引く時に使っている高値・安値は全部は「トレンドを形成している高値・安値」ではないんですね。

トレンドを形成している高値・安値とは、基本的には「高値を更新していった安値」「安値を更新していった高値」です。

なので、何点もの「色々な高値・安値」を繋いだラインとも言えますね。

ですが、上で少し書いた通り、波の認識レベルの違いやトレンドの判断の仕方の違い、どの高値・安値を選ぶかといったズレがトレンドラインでは発生しやすいんです。

なので、トレンドラインの引き方として重要なのは、「しっかり機能しているか?」「他の相場参加者も注目しているか?」という点なんですよね。

これは、他のテクニカル分析にも同じように言えることですが、チャート上に自分だけ描いてるラインであって、自分だけが注目している価格には何にも意味がありません。

なので、チャートを見ていて、自然と「フラッグ」「ウェッジ」の形が見えてきたとか、何点も叩いているトレンドラインが目に入ってきた、という感じで自然と気づいたレベルのトレンドラインだけ引けば十分です。

上では「最低3点を通る」って書きましたが、正直「4点以上」とかでもよいくらいです。

機能するかどうか分からないチャートポイントをチャート上にたくさん描きこんでも、チャート分析が無暗に複雑化するだけで、精度が高まるとは限りません

そして、ラプラスFXでは「3点以上叩いてるトレンドライン」だったとしても、トレンドラインを単体で使用することはおすすめはしていません。

チャート分析の主役はあくまで「ローソク足」であって、トレンドラインは補助として使用するのがおすすめです。

まとめ

チャート分析の主役には、最強のテクニカル分析である「ローソク足」を据えることをおすすめしているので、ローソク足分析の補助線である「水平線」よりも「トレンドライン」の重要度は低い。

ですが、トレンドラインもポピュラーなテクニカル分析なので、単体で使用はしませんが、補助として使用する引き方があります。

それは、「最低でも3点を通る」というトレンドラインの引き方。

最低でも、3点目で反応しているのを確認することで、他の相場参加者も注目しているトレンドラインであるという根拠が増したものだけチャート分析に組み込むことがあります。

正直、「4点以上叩いている」とか、自然に気づくレベルのものだけトレンドラインを引けばよいです。

チャート分析の主役は「ローソク足」であり、正直「ローソク足」の分析だけでも十分に期待値の高いトレードを構築することが出来るからです。

むしろ、これはトレンドラインに限ったことではありませんが、機能するかどうか分からないチャートポイントをたくさんチャートに描きこむことで、チャート分析が複雑化してしまい、逆に混乱を招く場合があります。

「チャートポイント(波止場)」は、どこまでいっても「可能性」であり「目安」です。

だからこそ、なるべく確証の高いチャートポイントに厳選することで、波の流れが把握しやすくなったりします。

その時間軸レベルにおいて「細かいチャートポイント」は、波の流れの細かい動き方を司る要素であって、波の流れの行方を決定づけるものではありません。

これは、チャートのフラクタル構造的にも言えることであり、これもFXが難しい点の1つです。(※この2つの文だけでは伝わらないと思いますので、詳しくはまた別の記事で)

少なくとも、現在FXの成績が安定していないという方は、「ローソク足」の分析がしっかり出来るようになってから、「トレンドライン」は追加すればよいのかなと思います。

もちろん、機能するトレンドラインをチャート分析に混乱することなく組み込めれば、チャート分析の精度が上がることになりますので、将来的にはぜひチャレンジしてください。

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