FXの利確方法を3つに分類
FXの利確方法は永遠の課題と言われたりする程、常に最適な利確を選択することは難しいですよね。
ですが、一度ポジションを持ったらいつかは必ず決済をしなくてはいけません。
「常に最適な利確を選択するのは難しいからテキトーで構わない」というわけでもありません。
やはり、論理的に考えて根拠を持って決済行動を取らなくてはいけません。
それが、期待値を高める唯一の手段だからですね。
では、どのような決済方法があるのか?
基本的には考え方は「利確」も「損確」も同じですね。
論理的に考えて根拠を持ってポジションを決済した時に差益が発生すれば「利確」であり、差損が発生すれば「損確」というだけです。
今回は、「利確」に絞ってどのような判断方法があるのかを3つのグループに分類して紹介します。
①到達系・積極系
なんらかのチャートポイントに「到達」したことを根拠として利確する判断方法が「到達系・積極系」です。
チャートポイントの基本の機能は「反転」です。
自分のポジションが乗っている「波」が到達することで反転する可能性があるチャートポイントに到達したことで、そこから反転していくリスクが高いという判断を持って利確する方法です。
例えば、到達したレジスタンスが上昇トレンドに対して十分「利確目標」となり得る場合、そこから上昇トレンドが転換して大きく下落していく展開が予測される場合には利確した方が良さそうですよね。
これは、レジスタンスが上位の戻り売りが入ってきそうなポイントだったりする場合です。
買いポジションを持っていて、上の画像のような展開が予測されるのであれば、利確をする根拠になります。
これは水平線への到達に限らず、他のトレンドラインやボリンジャーバンドなどのテクニカル指標でも同様の考え方が出来ます。
「上位のトレンドラインに到達したから利確する」
といった感じです。
「〇〇に到達したから利確」という風に、含み益が増えている状況だが、積極的に利確するのが「到達系・積極系」と分類できます。
なので、「RSIの値が75に到達したら利確」というオシレーターの使い方なんかも到達系・積極系に分類されます。
②消極系
「①到達系・積極系」の利確方法だと、下の画像のような時に大きな利益を逃してしまったりします。
レジスタンスの強さに自信があったのであれば「仕方ない」と割り切れますが、レジスタンスの強さが微妙なところであれば、「あー、やっぱり伸びていってしまった、、、」と悔やむかもしれないですよね。
トレンドが強く出ている時なんかは、チャートポイントで少し止まるけど結局ぐいぐい伸びていく展開が続たりしますよね。
そのような伸びる展開もなるべく取りたいという人や場面向きの利確方法が「消極系」です。
「〇〇したら利確」という到達系・積極系と反対に「〇〇するまで利確しない」というのが消極系です。
例えば、上の画像では上昇トレンドに置ける買いエントリーにおいて、「ダウ安値を割るまで利確しない」という利確方法です。
これは、ダウ理論ベースで判断するなら、ダウ安値を割るまでは上昇トレンドが継続する可能性があるので、上昇トレンドが伸びる可能性がある限りは利確せずに伸ばして、ダウ理論ベースで上昇トレンドが終了と判断されるダウ安値を割ったら利確するということですね。
「ダウ安値を割るまでは上昇トレンド」という根拠に基づいているわけです。
もちろん、これも水平線に限らずトレンドラインやボリンジャーバンドなどでも使える利確方法ですね。
また、「RSIが50を下回るまでホールド」という様にオシレーター系のインジケーターでも使えます。
含み益が減っている状況でも、「〇〇するまでは利確しない」という風に利確せずポジションを持つのが「消極系」と分類できます。
③複合系
到達系・積極系の考え方と消極系の考え方を複合させた利確の判断方法もあります。
例えば、下の画像。
上昇トレンドがここまでは伸びるだろうなという予測がある到達目標とするレジスタンスがある時、そこまで伸びている途中でダウ安値を割らずに到達すれば積極系利確、途中でダウ安値を割ってしまったら消極系利確。
というような両方の考え方を複合させた利確の判断方法があります。
どちらの展開になったとしても、「レジスタンスで反転していくリスクがあるので利確」「ダウ安値を割ったので上昇トレンドが終了したと判断されるので利確」としっかりと利確をする根拠があります。
他にもこんなパターンもあります。
到達目標とするレジスタンスに到達する前では、下位レベルのダウ安値割れの材料では利確はしないが、レジスタンスに到達後は下位レベルのダウ安値割れで利確するという利確方法です。
これも複合系と分類できます。
到達目標のレジスタンスが存在するものの、レジスタンス到達してすぐに利確するのではなく、このレジスタンスを超えて伸びていくかどうかを少し見守りたいというような時に使えそうな利確方法ですね。
レジスタンスに到達後に強く反発しなかったり、終値で大きく超えた時などは、もうひと伸びしそうだなという時ありますよね。
ですが、このレジスタンスからの反転のリスクも怖いなという時は、最低限下位レベルでの反転が認められる時は利確するが、それまではホールドしてみるといった感じです。
このように、「到達系・積極系」の考え方と「消極系」の考え方を複合させて利確の判断をするのは「臨機応変」な判断方法とも言えますが、下手をすると「中途半端」な判断方法にもなりますので注意ですね。
まとめ
FXの利確の判断を3つのグループに分類してみました。
「到達系・積極系」「消極系」「複合系」の3つですね。
理想は、環境認識や状況・展開に応じて使い分けることですが、冒頭にも書いた通り常に最適な利確を選択することはFX上級者にとっても難しいことです。
なので、復習した時に最適な利確が出来ていないことであまり悩み過ぎる必要はないと思います。
ですが、利確判断には「根拠」が必要です。
最適な利確が難しいからと言ってテキトーに利確してよいという意味ではありません。
自分のチャート分析に従って、またトレードスタイルに応じて論理的な根拠を持って利確をしていれば悩み過ぎる必要はないということです。
復習をした時に「もっとホールドしていれば、、、」というシーンや「もっと早く利確していれば、、、」というシーンが何度もあると思います。
厳密に言えば、トレードデータを工夫して取得しておくことで利確に関しての改善点が見つかるかもしれません。

また、場面によって最適な利確方法を選択するべきかもしれませんが、メンタル負荷や相性というのも存在します。
トレード成績がまだ安定しないようなFX初級者は3つの分類を参考に自分なりの得意な利確方法をまずは見つけてみるのも良いですね。