FXで強いチャートポイントは「磁石」のように価格を引き寄せる??

アイキャッチ画像トレード手法

チャートポイントの基本は「反発」

FXのチャート分析の基本である「トレンド」「チャートポイント」

今回のそのチャートポイントについてのお話ですが、まずチャートポイントの基本の機能は「反発」ですよね。

FX用語解説「チャートポイント」
ラプラスFXの用語解説。「チャートポイント」について説明。チャートポイントは「価格帯」であり、「波止場」であり、「目安」なんです!?

チャートポイントとは?反発とは?という人は、まずは上のリンクから読んでみてください。

簡単にはチャートポイントとは「相場参加者に意識される価格帯」のことであり、意識する相場参加者が多ければ多い程、そのチャートポイント付近に様々な思惑の注文が集まります。

そして、基本的にはチャートポイントに到達した波を跳ね返すような「反発」の作用を及ぼします。

チャートポイント2

さて、今回はそのチャートポイントが強い時に「磁石」のように価格の動きを引き寄せる力があるという話です。

あれ?基本は「反発」として機能するのに、「磁石」のように「引き寄せる」って矛盾しているんじゃないの?

では、押し目買いの場面を使って考えてみます。

マグネット1

例えば、上のように押し目買いを狙うサポート候補が2つあったとして、それぞれの成功確率が50%で同じ状況だとすると、押し目買いを狙う人達からするとどちらのサポートから押し目買いをしていくのか悩ましい状況ですよね。

実際に買い注文が集まる理由は、チャートポイントの強さだけではなく他の要素もありますが、上の画像のような状況だとしたらサポート1からエントリーしていく人もいれば、サポート2まで待つ人と分かれそうですよね。

では、下の画像のような状況であればどうでしょう。

マグネット2

明らかにサポート2の方がチャートポイントが強く、押し目買いが成功する確率が高いとしたら、サポート2まで待とうという人が先ほどの状況よりかは増えそうですよね。

今回は2つの押し目買い候補(サポート)でしたが、実際にはもっと複数の押し目買い候補があります。

そして、押し目買い勢力はみな「買い注文」という点では同じ勢力ですが、どのサポートからエントリーしていくのかという考えの違いからグループが分かれてしまっているとも考えられます。

上の画像のようにサポート2が明らかに強い場面などでは、サポート1で迎え撃つ押し目買い勢力のグループから人を減らしてしまうような作用があります。

マグネット3

すると、下降調整波がサポート1に到達しても少ししか押し目買い勢力が入ってこないので、小さな上昇反発しか生まれません。

また、下降調整波側の視点から見ても、サポート1を「絶対に利確しないと危険な到達目標」と考える人が減り、サポート2までホールド・戻り売りと考える人が増える要因にもなります。

結局、下降調整波の売り勢力を倒す程買い注文が集まらなければ、下降調整波が継続して下落していき、サポート2まで到達するということになります。

この流れがまるで「サポート2が価格を引き寄せている」かのように見えるので、強いチャートポイントには価格を引き寄せる力があるようにも捉えることが出来るという話です。

押し目買いというのは、押し目買い勢力という1つの軍が下降調整波という軍を迎え撃つという場面ですよね。

押し目買い勢力は1つの軍ですが、各々が好きな砦を選んで迎え撃つわけです。

ところが、押し目買い勢力の中に1つ「大きな城」があるとそこに人が集まってしまいますよね。

すると、その手前にある「小さな砦」なんかには人が集まらないので、結局突破されてきてしまいます。

「大きな城」の存在が「小さな砦」をさらに弱くしているとも言えますので、これが「引き寄せる」力の正体なんですね。

「小さな砦」が倒してしまうこともある

さて、押し目買いの場面で注目していた強いサポートまで押してこないで、その手前で上昇再開して伸びていってしまったなんて経験は誰にもありますよね。

あれ?強いチャートポイントが価格を引き寄せるのではないの?

はい、これはあくまで強いチャートポイントが価格を引き寄せる力があるという話で、必ず引き寄せるという話ではないんですね。

どういうことかというと、強いチャートポイントが価格を引き寄せる力以上に押し目買い勢力が強ければ、下降調整波を倒してしまうことはあるということです。

例えばこんなケースです。

マグネット4

サポート2(大きな城)が強いので、押し目買い勢力軍の中ではサポート1(小さな砦)で構える人達はたしかに減ったかもしれないが、元々押し目買い勢力が下降調整波に対して圧倒的に優勢だった為、サポート1(小さな砦)の勢力でも下降調整波の勢力を倒して、上昇していってしまうケースが考えられます。

簡単には、上昇トレンドの勢いが強い時ですね。

こんな時は、ぐいぐい伸びていく期待が強いわけで、サポート2(城)で待ち構えていた人達の中からも、「あれ?もう伸びていっちゃいそうだな」と後乗っかりしてくる人も出てきますね。

また、上昇トレンドの勢いが強い時は、上の画像のようなケースを想定して、大きな城が価格を引き寄せる力が弱まっています。

トレンドの勢いが強い時は、伸びた時の恩恵に預かりたいと考える人がどうしても逃さずにポジションを持ちたいといつもより早目に仕掛けることも考えます。

すると、いつもよりも手前の小さな砦であっても押し目買い勢力が集まりやすくなっているんですね。

まとめ

押し目買いの場面で、自分でこのチャートポイントまで引き付けようと想定していたのに、少し手前で上昇反発したからといって、「もう伸びていっちゃうかも?」と焦って買いポジションを建ててみたら、小さな上昇で終わって、結局最初に想定していたチャートポイントまで下落してきた、なんて経験ありませんか??

上では強いチャートポイントが価格を引き寄せる力を「大きな城」と表現して説明した場面もありましたが、結局自分が戦うなら「小さな砦」で戦うのと、「大きな城」で戦うのと、どちらの方が安心できるか?ですよね。

もちろん、少し上で書いた通り、買い注文が集まるかどうかはチャートポイントの強さ・注目度だけではありません。

というか、見た目が「小さな砦」でも押し目買い勢力がそこに集まっているなら、「小さな強い砦」ではありますよね。

なので、小さな砦で構えているのが正解だったという場面があるのは確かです。

ですが、「小さな強い砦」を見極めるのは難しい技術だと言えます。

であれば、トレード成績がまだ安定しない人は、「大きな城」での戦いに絞ってトレードをした方がトレード成績が安定すると思います。

自分が構えていた手前で反発してしまい、順調に伸びていってしまうのを眺めるのはたしかに悔しいのですが、損をしたわけではありません。

状況次第ですが、第3波を狙うような形でまだチャンスがあるかもしれません。

一番悔しいのは、せっかく「大きな城」で待っていたのに、直前で焦って「小さな砦」に飛び出していって、負け戦に巻き込まれることです。

FXトレードの極意を「松竹梅」で解説!?
FXトレードの極意を「松竹梅」で紹介。自分が「松竹梅」のどの層のトレーダーなのか分かれば、何をすればよいかヒントになるかもしれません。

今回の話は「待つ」という話にも繋がってますね。

「待つ」というのは、チャートポイントに引き付けるだけの話ではありませんが、「焦らない」という点はFX初級者の多くの課題になっていると思います。

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