FXでは大別すると2つの「スタイル」に別れる!?

アイキャッチ画像トレード手法

2つの「スタイル」

FXをするほとんどの方の目的は「継続的に利益をあげる」ことだと思います。

一時的に利益をあげることであれば、運さえあれば誰にでもチャンスはありますが、何年も継続してとなると「論理的かつ大数的」に考えたトレードをしないとほぼ間違いなく達成できないでしょう。

なので、成績の安定している上級トレーダーはみな、論理的かつ大数的に考えて「期待値の高い」トレードを積み重ねています。

ですが、上級トレーダーがみな同じトレードプランを立ててトレードしているかというと違います。

期待値が高ければ、トレードプランは違っても問題ありません

その日その時のチャートの形から、どこに期待値の高いトレードプランを見出すかにはそのトレーダーごとの「スタイル」が現れます。

厳密には、そのトレーダーの数だけスタイルが存在しますが、今回は大きく2つに分けて紹介します。

それが「チャートポイント重視型」「トレンド重視型」です。

それぞれの特徴を見てみましょう。

①「チャートポイント重視型」

チャート分析の基本は「トレンド(波の流れ)」「チャートポイント(波止場)」の把握と分析です。

当たり前ですが、スタイルの違いに関わらず、この基本はブレません。

トレードプランを立てる際に、どこに重心を置くかという違いに過ぎません。

「チャートポイント重視型」のトレーダーも、当たり前ですがトレンドを把握して、トレンドを意識してトレードプランを立てます。

その基本を前提として、トレードプランの核(コア)を若干「チャートポイント」に置く傾向がある方が含まれます。

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上の画像は、「戻り売り」の場面。

取引時間軸の下降トレンドに対してのトレンドフォローなので、もちろん「トレンド」を意識していますが、今回トレードプランの核(コア)に据えているのでは、「本命レジスタンスからの下落」なんですね。

この下降トレンドがさらに継続していく展開が素直には予測できますが、「一番下の安値がなぜ出来たのか?」という分析に自信が無ければ、さらに継続していく展開に自信は持てません。

それでも、下降トレンド中ではあり、本命レジスタンスからの戻り売りに自信があるのであれば、それを根拠に本命レジスタンスから売るというトレードプランが立てられます。

どのくらいの確認・材料でエントリーするかはトレーダー次第です。

そして、下降トレンドがさらに継続する展開に自信がないのであれば、戻り売りをしても、上昇調整波のサポートで手堅く利確という判断にもなりそうですよね。

今回は、「トレンドの継続」に自信はないものの、「トレンド中の本命チャートポイントでの反発」に自信があるので、そちらをトレードプランの核に据えたわけです。

このような、「本命チャートポイント」を重視したトレードプランを立てる傾向にあるトレーダーが「チャートポイント重視型」と言えます。

 

②「トレンド重視型」

はい、おさらいです。

チャート分析の基本は「トレンド(波の流れ)」「チャートポイント(波止場)」の把握と分析です。

やはり、スタイルの違いに関わらず、この基本はブレません。

その中でも、トレードプランの核(コア)を若干「トレンド」に置く傾向があるのが「トレンド重視型」です。

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上の画像も「戻り売り」の場面ですね。

どのレジスタンスが本命になるのかの分析に自信は無いので、チャートポイントを絞って、早いタイミングで売っていくこと難しい、、、

ですが、この下降トレンドが下の安値を抜けて継続していくという展開に対する分析に自信があるので、このトレンドの継続をトレードプランの核(コア)に据えているんですね。

本命のレジスタンスに自信が無いですし、トレンドの継続が前提なので、利確を安値のさらに下などの遠くに置くので、エントリーでは確認・材料を多目に取って判断する傾向にもあります。

レジスタンス近くでエントリー出来なかったとしても、調整波のサポートでの抵抗も確認した上で、そこから売っていけるのも「トレンドの継続」に自信があるからですね

トレードプランの核(コア)が「トレンドの継続」だからこそ、エントリー根拠に使うチャートポイントの選定よりも、「推進波の再開のタイミング」の方により注意を払ってトレードをする傾向にあるのも「トレンド重視型」の特徴と言えます。

「売る」のであれば、「買い側」の抵抗勢力が弱まるのを確認して、「伸びる」というタイミングにあわせるような感覚です。

今回は、「トレンド中の本命チャートポイントの選別」に自信はないものの、「トレンドの継続」に自信があるので、そちらをトレードプランの核に据えたわけです。

このような、「トレンド」を重視したトレードプランを立てる傾向にあるトレーダーが「トレンド重視型」と言えます。

 

実際のチャートで確認

「チャートポイント重視型」と「トレンド重視型」の違いを、実際のチャートで見てみましょう。

まずは「チャートポイント重視型」のトレード傾向です。

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取引時間軸の下降トレンドが下の安値を抜けていく展開にそこまで自信はないが、レジスタンスでの反発に自信はある。

今回は、「ダブルトップ」イメージで右トップを形成した下位の波が崩壊したタイミングでエントリーしてますが、この辺のタイミングの取り方はトレーダーそれぞれですね。

下の安値を抜けていく展開にそこまで自信があるわけではないので、抜ける手前の急所のサポートなんかで手堅く利確したりする傾向があります。

さて、同じ場面の「トレンド重視型」のトレードを見てみましょう。

2つのスタイル

先ほどと同じ場面ですが、今度は「下に抜けていく展開に自信がある」場合ですね。

取引時間軸の下降トレンドが下に抜けていくという予測がトレードプランの核(コア)になってますので、利確は安値より下のチャートポイントにある傾向がありますので、エントリーの確認はゆったり取る傾向。

先ほどのダブルトップの右トップの波崩壊ではなくて、しっかりダブルトップのネックライン割れでエントリーしたりします。

今回は、再調整の展開が一度入ったので、もう一段上のレジスタンスまで調整波が上昇する展開になりましたので、ダブルトップの高値の少し上に損確を設定していた場合は、損確になっているかもしれません。

戻り高値を形成するチャートポイントの予測が外れましたが、下に抜けていく展開の予測に変化が無ければ、再度推進波が発生するタイミングを計って、売りポジションを建てます。

この辺もトレーダーごとに違いはあるでしょうが、「伸びていく展開」を予測しているので、そんなに焦らずタイミングを計る傾向があります。

「波が伸びる時にポジションを持っていればよい」という感覚ですね。

ちなみに、上の画像の「再調整」になった原因は、上昇調整波に対する押し目買い勢力を確認していなかったからですが、これを確認してから入っていく慎重派と、どうせ飲み込んでいくだろうという積極派にも、細かく言うと分かれるとも言えます。

まとめ

さて、FXのトレーダーは「チャートポイント重視型」「トレンド重視型」の2つのスタイルに大きく分類出来るという記事でしたが、この記事を読んでいて、察しの良い人であれば、気づいたことがあると思います。

トレンドの継続に自信があって、さらにチャートポイントにも自信がある場面でトレードすればよいのでは?

その通りです。

さらに、もっと言えば、チャートの状況に応じて、2つのスタイルを使い分けることが出来るのが理想ですよね。

ですが、みなさんのトレードやデモトレードの記録を見返してみれば分かると思いますが、やはり自分の得意なトレードの傾向っていうのがあるんですね。

自分のトレードを客観視することで、その傾向に気づければ、そのトレードプランの立て方をまずは1つマスターすることをおすすめします。

もちろん、これはまだトレード成績が安定していない方へ向けてですので、自由自在にチャートに合わせてトレードが出来ている人は、スルーで結構です。

ですが、FX上級者の方でも、自分のスタイルを持っているケースが多いんです。

これは、そのくらい自分の得意な武器を研ぎ澄ませて戦わないと、やはり成績を安定させるのは難しいという事実の裏付けでもあると思います。

むしろ、FXで継続的に利益を上げ続ける為には、1パターンの戦術だけでも十分なんです。

そして、その1パターンの戦術を磨き続けた方が、近道だったりします。

「チャートポイント重視型」と「トレンド重視型」の例をあげて、記事を書かせていただきましたが、もちろん実際には「トレンド重視型寄りのチャートポイント重視型」だったり「チャートポイント重視型寄りのトレンド重視型」だったりします。

なぜなら、チャート分析の基本は「トレンド(波の流れ)」「チャートポイント(波止場)」の把握と分析だからです。

どちからに比重を置く傾向があったとしても、片方をしなくてよいというわけではありません。

そして、どちらに比重を置く、というか比重の偏りが出てしまうというのは、トレーダーごとの癖だったり、性格の表れだったりもします。

ですが、どちらのスタイルでも、「期待値の高い」トレードが出来ていれば問題はないんですね。

大事なのは、自分の得意なトレードプランをしっかりと把握して、磨くことだったりします。

なんとなくでトレードプランを立てるトレードをしている人は、自分のトレード記録を振り返った時に、いったい自分はどんなトレーダーなのか?どんなトレードをしたいのか?が見えなかったりします。

トレーダーとして成長する期間でも、負けトレードを振り返った時に、どういうトレードをしたかったのかがすぐに分かるようなトレードを繰り返していると、反省もしやすいですし、おのずと同じような場面を何度も経験するので、経験値も溜まりやすくなります。

トレード成績が安定しない方は、一度自分のトレード記録を振り返ってみて、自分のトレードの考え方の傾向などを探ってみると、成長のチャンスに繋がるかもしれません。

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