FXトレード手法の基本は「トレンドフォロー」
(※この記事では「上昇トレンド」において買う人の目線で基本的に書いてます。売る場合は逆に同様です。)
FXで継続的に利益をあげる為には、「論理的であり期待値の高いトレード」をすることが重要ですが、逆を言えば「論理的かつ期待値が高い」のであれば、どんなトレード手法でも構わないんです。
実際、FXで継続的に利益をあげているトレーダーが、みな同じトレード手法でトレードしているわけではありません。
トレーダー各々が自分の得意なスタイルを構築していったんですね。
とはいえ、FX初心者の人は、いきなり自分の得意なスタイルが分かるはずがないので、まずは基本的なトレード手法である「トレンドフォロー」から始めることをお勧めします。
一口に「トレンドフォロー」と言っても、トレーダーによって違うので、ラプラスFX的「トレンドフォロー」の解説にはなりますが、この「トレンドフォロー」の考え方は、他のトレード方法にも繋がる基礎にもなると思います。
さて、そもそも「トレンドフォロー」とは?
文字通り「トレンド(流れ)」を「フォロー(追う)する」というトレード手法なのですが、単純には「トレンド」の力を利用するということです。
価格の動きを「波」で例えた時、「波に乗る」イメージでもいいですね。
今、チャートを見ていて「現在、買い注文の方が人気だ(上昇トレンド)」という状態であれば、買いたいですか?売りたいですか?
これだけの情報で判断するのであれば、「買い一択」ですよね。
ですが、実際のチャートだと、なぜか売る人達がいて、価格が下がっていったりします・・・その主な理由は、他の時間軸のチャートの存在でしたね。
覚えていない人は、下の記事でおさらいを。
今、取引をしようと考えているチャートの時間軸を「取引時間軸」と呼びます。
取引時間軸よりも大きな時間軸を「上位時間軸」、小さな時間軸を「下位時間軸」と呼びます。
つまり、「取引時間軸」のチャートだけ見て判断するのではなく、「上位」「下位」のチャートも見て判断することが重要ということですね。
まずは、下の画像を見てください。
状況①の場合、「取引時間軸」のトレンドだけ見れば「買い」なのかもしれないが、他の時間軸を見ている人達は「売り」なわけで、
「取引」時間軸の「買い」 VS 「上位」「下位」時間軸の「売り」
のような構図にも見えてしまい、素直に価格が上昇していくのが難しい気がしてしまいますよね、、、
状況②の場合、「取引」「上位」「下位」時間軸ともに上昇トレンドであれば、状況①のように互いの注文の力を打消しあうような構図ではないので、少なくとも状況①より買った後に価格が上昇しやすいイメージが湧きますよね?
買った後に価格が上昇しやすいということは、「利益をあげやすい」「勝率が高い」ということに繋がります。
つまり、「期待値の高いトレード」をする為には、状況②のような状況になるのを待つことが重要ということなんですね。
もちろん、状況②で買えば、その後必ず価格が上昇するわけではありませんが、買った後に価格が上昇する確率が状況①よりも高そうですよね。
また、どちらも価格が伸びたとしても、やはり状況②の方がより価格が伸びやすそうですよね。
これは、高い「勝率」「損益率」に繋がる論理的な根拠です。
このような論理的な根拠をトレードにいくつも組み込むことで、なるべく「期待値の高い」トレードをすることが重要なんです。
厳密には、状況①でも「取引時間軸」の上昇トレンドの力を利用した「トレンドフォロー」というトレード手法ではあるし、状況①でトレードすることもチャートの形次第ではあると思います。
ただし、FX初心者はまずは分かりやすい場面をトレードしていくことが肝心ですので、状況②のような場面でのトレードを「トレンドフォロー」というトレード手法だと思ってください。
「押し目買い」「戻り売り」
では、「上位」「取引」「下位」の時間軸が「上昇トレンド」であれば、いつでも買えばいいのか?と言うと、そんな単純な話ではないんですね。
まず、「上昇トレンド」であれば「買い注文」が比較的に人気である、ということですが、一直線に価格が上昇していくわけではないということ。
実際のチャートを見ても分かるかと思いますが、比較的勢いよく価格が上昇している傾向が見られる所でも、時々価格が下がっている、つまり一時的に売り注文の力の方が大きくなっている部分があるんです。
なぜ、一時的に売り注文の方が大きくなっている部分があるかというと、これは自分が買いポジションを持っている場合を想像すれば見えてきます。
自分が買いポジションを建てた後に、価格がぐんぐんと上昇したとすると、それは含み益がどんどん大きく膨らんでいるという状態ですよね。
すると、どうですか?この含み益が減ったり、万が一無くなってしまわないように、ある程度含み益が大きくなると利確したくなりますよね?
つまり、上昇トレンドにより、ある程度価格が上昇すると、その上昇の間に含み益が膨らんだ人達の「利確」の売り注文が増えるんですね。
また、利確の売り注文が増えるタイミングで、上昇トレンドが一時反転するのを期待して、「新規」の売り注文を入れる人達も現れるんですね。
価格がある程度上昇して、この「利確」と「新規」の売り注文がついに、買い注文の量を上回った時に、一時的に価格が下降します。
ただし、上昇トレンド中であれば、相場参加者が「買い頃で安い」と判断する価格まで価格が下降すれば、一時的な売り注文も収まり、買い注文の人気が復活して、買い注文の量が上回って、価格がまた上昇します。
この辺りは、「推進波」と「調整波」という概念になるのですが、ここで取り上げると少し複雑になり過ぎるので、上昇トレンドだとしても「伸びる期間」と「休む期間」があり、交互に繰り返しながら、価格は伸びていくという感じに、まずは捉えておけば大丈夫です。
「推進波」と「調整波」に関しては、下の記事で詳しく説明しているので、「FX初心者向け」コンテンツを読み終えた後に、読んでみてください。
このように、価格は「伸びる」と「休む」を繰り返して進んでいます。
人間が高くジャンプしようとする時に、一度しゃがんでからジャンプしますよね?
あれと似ていますね。
さて、上の画像を見ていて気づく方もいると思いますが、上昇トレンド中に一番買いたいポイントと、一番買いたくないポイントがありますよね。
一番買いたいポイントは「安値」で、一番買いたくないポイントは「高値」ですね。
上手く安値付近で買えていれば、その後は価格が伸びていって良い感じですが、もしも高値付近で買ってしまっていた場合、含み損になっていき嫌な感じですよね。
もちろん、今の価格が安値になるか、高値になるかは、チャートが進まないと分からないことです。
ですが、上昇トレンドの場合、一度「グッ」としゃがみ込むのを確認してから買うことで、「高値」付近で買ってしまうことを避けられそうですよね。
そして、なるべく「グッ」としっかりしゃがみ込むのを確認することが、「安値」付近で買うことに繋がるんですね。
上昇トレンド中の一時的な下降を「押し」と呼び、その後に押し止まって、再上昇していく時に作る安値を「押し安値」と呼んだりします。
なので、このように上昇トレンド中に、押しを確認して、押し安値付近から再度上昇していく波をイメージして買っていく手法を「押し目買い」と呼びます。
また、下降トレンド中の一時的な上昇を「戻し」、再下降していく時に作る高値を「戻り高値」と呼んだりするので、下降トレンドの場合は「戻り売り」と呼ばれています。
「押し目買い」「戻り売り」は、トレンドの力を利用出来るトレード手法であり、FX初心者でもイメージしやすい手法なので、おすすめです。
上昇トレンド中の伸びている所から、さらに伸びるのを期待して買う手法もありますし、実は「押し目買い」「戻り売り」と親戚のような関係です。(※詳しく解説すると混乱するので、とりあえずスルー)
ですが、トレードの基本の部分を理解する意味でも、まずは「押し目買い」「戻り売り」のイメージをマスターするところから始めればよいと思います。
各時間軸ですること
(※ここから「押し目買い」について解説していますが、「戻り売り」の場合も逆に同様)
さて、「押し目買い」のトレードをする際に、「上位」「取引」「下位」の時間軸それぞれですることを見て見ましょう。
まずは、概要です。
「上位時間軸」・・・取引時間軸のトレードプランが上位時間軸のチャートにおいて、どのような環境にあるのかをチェック。いわゆる「環境認識」の部分。上位時間軸のトレンドに逆らっていないか?伸びしろは十分か?などを確認。
「取引時間軸」・・・取引しようとしている時間軸のチャートのトレンドやチャートポイントを確認して、基本的なトレードプランを立てる。(※今回の場合は「押し目買い」をイメージ)
「下位時間軸」・・・トレードプランの詳細な部分を確認して、実際にエントリーする際や決済する際のタイミングを計ったりする。
「取引時間軸」は自分で好きに選べますが、長い時間軸を選択すれば、ポジションを保有している時間が長くなりますし、短い時間軸を選択すれば、ポジションを保有している時間は短くなります。
それぞれ、メリット・デメリットがあるので別の記事でも書きますが、簡単には「時間軸が長い程、トレードは簡単になるがトレード機会が減り、時間軸が短い程、トレード機会が多くなるがトレードは難しくなる」傾向があります。
取引時間軸が「4時間足」「日足」などの場合は「スイングトレード」、「30分足」「15分足」など、その日の内にエントリーから決済が完結するような場合は「デイトレード」、「5分足」「1分足」などポジションを保有している時間が短く、1日に何度もトレードをするような場合は「スキャルピング」と呼ばれます。(※これらの呼称は、あくまで目安ですので、トレーダーによって微妙に違いますが、ただの呼び方なので好きに呼んでください)
まずは、難易度の低い「スイングトレード」から勉強することをおすすめします。
また「上位時間軸」とは、基本的には波の認識レベルが1段階大きく見える時間軸レベルのことです。
「下位時間軸」は、フラクタル構造的に同様ですね。
トレーダーの波の見方にもよりますが、だいたい時間軸を5倍~8倍、1/5~1/8くらいにすると前後1段階の波レベルを認識しやすいかなと思います。
【時間軸の例①】「上位:日足 」「取引:4時間足」 「下位:30分足」
【時間軸の例②】「上位:4時間足」「取引:30分足」「下位:5分足」
上の例のように、きっちりとこの時間軸で見ないといけないというわけではありません。
そのチャートに描かれる波の形次第やトレーダーの波の見方次第では、もう1つ上や下の時間軸のチャートの方が見やすいのであれば、そちらで見ればよいです。
さて、それぞれの時間軸のチャートを見てすることを個別にみていきます。
まずは、「取引時間軸」から。
「取引時間軸」
概要に書いた通り、取引しようとしている時間軸のチャートから「トレードプラン」を立てます。
トレードプランとは言葉通りですが、「どのようにトレードをするのかという計画」ですね。
ただの計画ではなく、「トレンド」「チャートポイント」を分析したうえで、なるべく「期待値の高い」トレードをプランすることが重要なんですね。(※マルチタイムフレーム分析にて、さらに期待値を高めます)
「トレードプラン」については下の記事で詳細を解説しているので、「FX初心者向け」コンテンツを読み終えた後に、読んでみてください。
さて、今回の場合は取引時間軸にて「押し目買い」をイメージするということになりますね。
まずは「トレンド」を確認します。
「上昇トレンド」であれば、今回は「押し目買い」をイメージしますので、伸びている所であれば、飛び込まずに「押し」を待つイメージですね。(※ちなみに、「下降トレンド」であれば「戻り売り」をイメージですね)
そして、「押し」をどこまで待ってから、買いを狙うのかをイメージします。
「押し」が止まって、再上昇を開始するのは、やはり「チャートポイント(波止場)」に当たってからになることが多いので、基本は下の画像のようなイメージですね。
この時に、チャートポイントが押し安値が出来る候補になるのですが、どの押し安値まで引き付けるのがベストなのか?を精細に判断する話までしてしまうと、少し複雑になり過ぎるので、「トレード手法」のコンテンツに譲るとします。
ちなみに、少しだけ触れておくと、押し安値の本命を浅いところにすれば、トレード回数は増えますが、ダマシにあう確率が上がります。
押し安値の本命を深いところにすれば、トレード回数は減りますが、ダマシにあう確率が減ります。
上の画像で、押し安値候補①から再上昇していくパターンも、もちろんありますよね。
その時、押し安値候補②まで引き付けるイメージで待っていた場合は、トレードが出来なかったという結果になってしまいます。
かといって、トレードチャンスを逃したくないからと、押し安値候補①で常に買っていると、ダマシにあう確率が上がるのが分かりますよね?
考慮するのは、この関係性だけではないのですが、FX初心者の方は、まずは押しを確認する深さは、ざっくり手前の波の半分以上のエリアをイメージしておいてください。
しれっと「浅い」「深い」という言葉を使っていましたが、これは手前の波に対しての「押し」の割合のことです。
今回はこのくらいの押しの深さにあるチャートポイントを本命にする、という精細な分析は将来的に出来るようになればOKですね。
次に、「利確」「損確」について。
まずは「損確」です。
「損確」とは、エントリーした後に、当初の想定通りに価格が伸びずに逆行してしまい、これ以上はポジションを保有していても期待が持てないと判断して、損失を確定させて決済することです。
もの凄く重要なポイントなので、下の記事で詳細に解説してますので、「FX初心者向け」コンテンツを読み終えた後で、読んでみてください。
重要なのは、しっかりと根拠を持って損確を判断することです。
押し目買いの場合は、まずは下の2つの損確候補から覚えましょう。
ここに押し安値が出来て、ここから上昇していくのでは?というチャートポイントまで引き付けて、その後に押し目買いエントリーした場合、その押し安値形成中のポイントを抜けてしまった段階で早目に損確をするというのが、損確候補①です。
「このチャートポイントで反転して上昇する」という根拠が崩れてしまった、予測していたシナリオが崩れた、と決定するタイミングが損確候補①なんです。
「根拠が崩れた」「予測が外れた」と分かったにも関わらず、ポジションを持ち続けるのは、期待値の高い行動とは言えませんよね。
ですが、見方によっては、「取引時間軸レベルではまだ上昇トレンド中」なので、損確候補②までポジションを持つというトレードプランを採用する場合もあり得ます。
損確候補①と損確候補②のどちらを採用する方がよいのか?について詳細に説明しだすと複雑になり過ぎるので、「トレード手法」コンテンツに譲るとしますが、基本的にはきっちりと損確候補①で決済することから、まずは損確を覚えましょう。
「根拠が弱まった」「当初のシナリオ外」のようなトレードをしないように、何よりも次のトレードに資金をしっかり残すという意味でも、損確をしっかりすることが重要なんです。
当初設定した「損確」の位置を後ろにずらす行為だけは絶対にやめてください。(※「後ろ」というのは、損失が膨らむ方向)
ここを割ってしまったけど、もしかしたら、もう少し経ったら反転上昇して利益になるかも??
これは、もうトレードではなく、神頼みのギャンブルです。
運が良ければ一時的に勝てるかもしれませんが、「根拠の弱い、期待値の低い」トレードを続けていては、継続的に勝てる見込みはありません。
「損確」を後ろにずらす行為は、資金管理が出来ていないことでもありますので、予想外の速さでFX資金をすべて溶かしてしまいかねない程、危ない行為です。
当初定めた「損確」は必ず守りましょう。
さて、トレードプランの最後は「利確」です。
「利確」とは、文字通り「利益を確定させる」決済行動ですが、これは非常に難しいです。
いや、ただ単に「難しい」と言うと少し語弊がありますね。
「常に最適の利確をすることが非常に難しい」ということです。
あ~あそこで早目に利確しておけば良かった・・・
あ~利確せずに持っていれば、もっと伸びてたのに・・・
こんなことは、FX上級者でも日常茶飯事です。
だからと言って、テキトーに利確をしてよいわけではありませんが、FX初心者の方はまずはある程度のしっかりとした根拠を持って利確すればよいです。
少し上位時間軸を見てすることも混じっていますが、押し目買いの場合の基本的な利確候補を下の画像で紹介します。
利確候補、利確方法はもっとたくさん存在します。
たくさん存在する利確候補や利確方法から、毎回ベストの利確を選ぶことは、FX上級者でもかなり難しい(というか無理)ので、FX初心者はまずは上記2つを基本にトレードプランを立てればOKです。
他の利確方法なども今後勉強して、将来的に利確の精度を上げられるようになればよいです。
というわけで、「トレンド」「チャートポイント」を分析したうえで、狙ったポイントまで引き付けて、波の押しを確認してから「押し目買い」をしていき、ここまで逆行したら「損確」、ここまで伸びたら「利確」、という基本のトレードプランを立てることが、取引時間軸のチャートを確認してすることです。
次は、「上位時間軸」について。
「上位時間軸」
「上位時間軸」のチャートですることは「環境認識」です。
「環境認識」ですることも色々あるのですが、まずは「上位トレンドに沿っているか」「伸びしろがあるか」を確認してみましょう。
上の画像の場合、取引時間軸の押し目買いのイメージは同じですけど、上位時間軸の環境が全然違いますよね。
押し目買いなので、トレードプランとしては「買う」ので、上位時間軸のチャートの形も「買い」が見込まれる状況の方が好ましいですよね。
もちろん、この環境認識にも色々あるのですが、まずは上位のトレンドが同じ「上昇トレンド」である場面を選択しましょう。(※もちろん、戻り売りのトレードプランの場合は、上位は下降トレンドですね)
次に「伸びしろ」ですね。下の画像を見てください。
上の画像のような上位環境であれば、取引時間軸で押し目買いをした後も、まだ伸びていく余地があるイメージが湧きますね。
さて、下の画像はどうでしょう?
上位時間軸で「レジスタンス」に到達している状況ですね。
「レジスタンス」が機能するということは、上位時間軸レベルで反発して下降していくことになります。
なので、取引時間軸で押し目買いをしても、上昇して伸びていくイメージが湧きづらく、伸びしろに不安がある環境と言えますよね。
このように、同じトレードプランでも、上位時間軸の環境次第では「期待値」に大きな差が出そうなことが分かると思います。
また、「取引時間軸」のところでも書きましたが、「利確」の判断にも影響してきますよね。
押し目買いが成功して、価格がぐんぐん上昇している状況だったのに、上位の強力なレジスタンスに到達した後に急降下して、含み益が消えてしまった・・・
こんな失敗も、上位時間軸で「伸びしろ」を確認しておけば、レジスタンス付近で利確することで、利益をしっかりと確定出来ていたかもしれませんよね。
このように、「上位時間軸」ですることは、取引時間軸より、もっと広い視野でトレードプランを見ることで、リスクを判断したり、有利な状況であることを確認したりする「環境認識」です。
最後は、「下位時間軸」です。
「下位時間軸」
「下位時間軸」でする主なことは、「タイミング」を計ることです。
何のタイミングかというと「エントリー」と「決済」ですね。
まずは「エントリー」についてですが、これも色々なエントリー方法があるので、他の方法は今後勉強するとして、まずはこれだけ覚えてください。
上の画像は、サポートまで引き付けて、「押し」を確認してから、押し目買いをしようという場面ですね。
取引時間軸において一時的な「押し」も、下位時間軸で見ると「下降トレンド」になっているんですね。
つまり、一時的に
「取引」時間軸の上昇トレンド vs 「下位」時間軸の下降トレンド
という図式に見えますよね。
なので、今回紹介するエントリー方法は、上の図式の決着がついて「取引」「下位」ともに「上昇トレンド」になったのを確認してからエントリーする方法です。(※トレンド判断の仕方によっては厳密には下位は「上昇トレンド?」ですが、ここでは複雑になり過ぎるので割愛)
どちらの時間軸を見ている人達も「上昇トレンド」、つまり「買い注文が人気」な状況なので、価格の上昇が期待できそうですよね。
「取引」時間軸の上昇トレンド &「下位」時間軸の上昇トレンド
また、このエントリー方法の良い所は、下位のトレンドの転換を確認するので、もしも押し安値候補のチャートポイントの予測が間違っていた場合、下位のトレンドが転換しなければ、エントリーせずに回避出来るという点ですね。
もちろん、エントリー方法にはメリット・デメリットあるので、今後勉強していき、他のエントリー方法の方がやり易い・しっくりくるという人はもちろんそちらでもOKです。
さて、「エントリー」のタイミングが決まることで、初期設定の「損益率」が判明します。
「損益率」とは、「利益」と「損失」の比率です。他には「リスクリワードレシオ」とか呼ばれています。
上の画像の場合は損益率は「1.5(倍)」ですね。
トレード結果の集計としての損益率とは違い、トレードプランとしての初期の予定の損益率ですので、大きければ大きい程良いというわけではありません。
しかし、「0.5(倍)」を切るようなシチュエーションは分が悪いことが多いので、見送るのが妥当です。
上で紹介したエントリー方法のデメリットの部分でもあります。
下位の時間軸のトレンド転換をしっかり確認する為に、下位のトレンドの形次第では、トレンド転換を確認するのに「コスト」がかかり過ぎる場合があるんです。(※この場合の「コスト」とは損確幅が広がり過ぎることです)
上の画像のように、下位のトレンドの形によっては、下位のトレンド転換を確認したタイミングでは損確幅が広くなりすぎてしまい、効率的なトレードとは言えない状況もあります。
こういうシチュエーションでも、トレードをする方法はあるにはあるのですが、まずはこういう場面は見送るという判断で良いです。
さて、次は「決済」のタイミングです。
あれ?「利確」「損確」はトレードプランで設定しているから、そこで決済するのでは?
その通りです。基本的には上の通り、初期設定のトレードプランを実行すればよいのですが、少しだけ臨機応変に対応したい時の為の注釈のような感じになります。
例えば、下の画像のような時。
利確目標に設定していた上位のレジスタンスに到達していれば、何も問題はありませんでしたが、ぎりぎり到達せずに、反転が始まってしまった?という状況ですね。
こういうシチュエーションでは、下位のトレンドも下降トレンドに転換してしまった時点で残りの含み益をしっかり確保するという判断もあるということです。
もちろん、取引時間軸は上昇トレンド中なので、再度上昇して利確目標に到達するという可能性もあるので、判断が難しいところです。
なので、上に書いた通りに基本はトレードプランを実行するというスタンスで良いと思います。
トレード経験を積んでくると、これは一度利確しておいた方が良いなと感じる場面が出てきます。
また、下の画像のような場面もあり得ます。
サポート①ではなく、サポート③に損確を当初設定している場合。
間にあるサポート②からの上昇というシナリオにも自信があるが、サポート①からの上昇もあると判断した時なんかですね。
サポート①からエントリーしてみたものの上昇に失敗。
しかし、当初からサポート③まではポジションを持とうというトレードプランだったが、その主な狙いがサポート②からの上昇期待。
その場合、サポート②からの上昇勢力が現れて、一度下位のトレンドを反転させたけど、やっぱり上昇に失敗してしまった、という時点で「予定よりも損失を小さくする」目的で早目に損確をするパターンもあるということ。
もちろん、サポート③付近の最後の粘りに期待して、当初の損確までポジションを持つという判断もあり得ます。
大事なのは、そういった時になんとなく決済するのではなく、下位時間軸を見て、論理的な根拠を持って決済することという注釈でした。
というわけで、「下位時間軸」ですることは、「取引」「上位」時間軸では見えないような詳細な部分を見ることで、エントリーや決済のタイミングを精細に判断するという部分です。
まとめ
FXのトレード手法の基本は「トレンドフォロー」。
単純に「トレンド」の力を利用するという手法だが、その中でも「押し目買い・戻り売り」をまずはマスターすることがおすすめです。
上位時間軸で「環境認識」をして、取引時間軸で「トレードプラン」を立て、下位時間軸で「タイミング」を計って、期待値の高いトレードを目指します。
この記事の内容は、FX初心者向けの基本的なトレード手法について書かれていますが、内容の節々にFXで継続的に利益をあげ続ける為の重要な点が含まれています。
実際にトレードの成績を安定させる為には、もう少し必要な勉強や工程がありますが、まだ得意なトレード手法が無いというようなトレーダーは上記内容を「骨格」に据えてみるのがおすすめです。
今後、勉強や実践の過程を経て、「押し目買い・戻り売り」を突き詰めていけば、このトレード手法だけやっていれば十分とさえ言えます。
さて、「FX初心者向け」コンテンツもそろそろ終盤です。
仕上げは、「今後どのようにFX技術の向上に取り組んでいけばよいか?」についてです。