FXチャート解説 『USDJPY』2019/3/25頃
2019年2月11日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
M30レベルで上昇トレンドに対して押し目買いが入った場面。
押し目買いが入ったものの、レジスタンスゾーンとの攻防の展開。
押し安値候補に出来たサポートゾーンから買い支えた勢力が上昇トレンド継続させていくのか?
レジスタンスゾーンの売り圧力が「再調整」の展開に持ち込むのか?
このゾーンの間はなかなか展開が読みづらい状況ですよね。
さて、続きを見てみます。
結局、買い勢力側が勝利してレジスタンスゾーンを上抜けて、次のレジスタンスに向けてぐいぐい伸びていく展開でした。
さて、買い目線が正解だったわけで、ゾーンの中もサポートから押し目買いを狙ってトレードをしていればトレード成績も良かったと思いますが、ゾーンの中でパッと目につく上昇波に対して結果的にしっかりと押し目買いが入ってきたポイントを見てみると結構深くまで押しが入っている傾向があると思います。
これは、やはりゾーンの中はまだ決着がついていないので買い勢力と売り勢力の力が拮抗しやすい(というか拮抗しているので攻防のゾーンが出来上がる)ので、なかなか浅い押しからぐいぐいという展開になりづらいんですね。
ゾーンの攻防を抜けた後の上昇波に対しての押しの方を見てみます。
ゾーンを上抜けて決着がついた後の上昇波に対しての押しは比較的浅い傾向があるように見えますね。
FIBO50%やFIBO38.2%程の浅い水準からしっかり押し目買いが入ってるようです。
これは、ゾーンの中で攻防が続き横の展開が出来上がった後に買い勢力が勝利して、決着がついた為、いわゆる「レンジブレイク」のように勢いのある波が発生しやすいからですね。
勢いのある波とはトレンドの人気があるということです。
決着がついた後の上昇波がぐいぐい伸びていくと相場参加者の多くが考えているので、押しが入ってきてもじっくり深い位置まで待つことをせずに買う人が多くなっているわけです。
すると、押しが浅い位置からでも「上昇推進波が再開?」と思うような陽線が出来上がりやすく、そのような陽線を見て「もうぐいぐい伸びていってしまうかも?乗り遅れないように買わないと」と考える相場参加者も出てきやすいということですね。
トレンドに人気があると、結果的に押しが浅い位置からでも押し目買いを狙った買い注文が集まりやすく、そのまま着火してぐいぐい伸びていくという現象が起きやすいんですね。
これは、攻防のゾーンを抜けることで、「決着がついた、上昇波がぐいぐい伸びていくぞ」と多くの相場参加者が思うようなチャートの形になったことが要因です。
さて、先程の画像を見て、あれ?と気づいた人もいると思いますが、ゾーンの中でも上昇波に対して浅い押しからしっかり押し目買いが入っているところがありますよね?
先程より、少し下位に落として見ていますが、ゾーンの中の上昇波に対してですが、浅い押しから押し目買いが入ることで横の展開を作って、そこから伸びていっていますね。
もちろん、要因は色々考えられると思いますが、同じ考え方で1つ大きな要因を見出すことが出来ると思います。
気付いた人もいると思いますが、この上昇波は何度も売り圧力がかかった売り勢力側にとって重要なレジスタンスゾーンを破った上昇波だったんですね。
つまり、上で解説した状況と同じような状況がここでも起きていると考えられます。
少し下位レベルではありますが、この重要なレジスタンスゾーンを上抜けたという材料を大きく評価した、決着がついた、と考えた相場参加者が多くいたということですね。
なので、上昇波がこのあとゾーンの上限を破ってぐいぐい伸びていくというイメージを持った相場参加者が多くいたことで、上昇波に対しての押し目買いに人気が出て、浅いところからでも買い注文が集まりやすかったと考えられます。
まとめ
買い勢力と売り勢力の力が拮抗しているレンジの中などでは、押しや戻りは互いに深く入る傾向があります。
また、激しい攻防の末に決着がついた後などの波に対しては押しや戻りが比較的浅くなる傾向があるという話でした。
「トレンド」というのは注文の人気の偏りです。
トレンドが強いということは、この注文の人気の偏りが大きいということですね。
同じ上昇トレンドといっても、「51対49」でも上昇トレンドですし、「99対1」でも上昇トレンドなわけです。
ですが、明らかに「モメンタム」が違ったりします。
トレンドが継続する際に一時的に発生する押しや戻りというのは「51対49」の「49」側、「99対1」の「1」側が作る反対勢力と言えます。
なので、モメンタムが強ければ押し・戻りは浅くなりやすく、モメンタムが弱ければ押し・戻りは深くなりやすい傾向にあります。
ちなみに、ゾーンを抜けたからかならずぐいぐいと伸びていくと判断するのは軽率です。
今回の場合もそうですが、ゾーン(攻防)を抜けた側が上位の環境にとっても本命方向だった為に素直にぐいぐいと伸びることが出来たんですね。
ゾーンを抜けたとしても、上位の環境にとって本命でなければ、上位の本命勢力の注文が入ってきて、「ダマシ」のような展開になりやすいので要注意ですね。