【FXチャート解説:USDJPY】どちらの展開も十分あり得る時の最後の材料

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『USDJPY』2019/7/4頃

2019年7月4日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。

M30レベルの下降トレンドがサポートに到達した後に、横レンジを組んだ場面ですね。

チャート解説1

緑色レベルの下降トレンドがサポートに到達した為、買い勢力が入ってきて上昇波が発生していますが、緑色レベルの下降トレンドを継続させようと売り勢力も入ってきた為、上の画像の水色枠の攻防が出来上がっているわけですね。

横レンジの攻防になっているということは、このエリアにおいて売り勢力と買い勢力の力が拮抗したということです。

どのような目線とぶつかっていたのか?

上の画像のレジスタンスは緑色レベルの下降トレンドのダウ安値でもあるので、売り圧力は緑色レベルでの下降トレンドの継続支持派ですね。

では、サポートはどういったサポートなのか?

チャート解説2

上の時間軸ではピンク色の上昇トレンド中だったんですね。

このピンク色レベルの上昇トレンドのダウ安値が緑色レベルの下降トレンドが到達したサポートであり、水色枠の攻防の買い圧力の背景は、このピンク色レベルの上昇トレンドの継続なんですね。

緑色レベルの下降トレンドはあくまで下降調整波であり、押し目買い勢力が本格的に入ってくれば、緑色レベルの下降トレンドのダウ高値を崩して再度上昇推進波が発生していくだろう、というのが買い勢力の展望です。

さらに、もう少し上位で見てみます。

チャート解説3

さらに上位で見ると青色レベルで下降トレンド中なんですね。

ですが、この青色レベルの下降トレンドがエリオット波動的に5波動を打った後なので、次は大きく上昇していく展開なのでは?というのが、ピンク色レベルで上昇トレンドを形成している買い勢力の背景だったりします。

そして、ピンク色レベルの上昇トレンドに対して、青色レベルの下降トレンドの継続支持派による戻り売りが急所のレジスタンスゾーンの下限から一度入っていますが、これがあまり下落せずにピンク色レベルの上昇波によって戻り売り失敗に終わってしまっています。

そして、その上昇波に対しての押しが冒頭の緑色レベルの下降トレンドなわけですね。

つまり、水色枠の攻防の大きな背景としては、青色レベルの下降トレンドが継続するのか?ピンク色レベルの上昇トレンドがそれを崩していくのか?という目線のぶつかりがあるとも言えます。

ダウ理論ベースで考えれば、青色レベルの下降トレンドのダウ高値はまだ上抜かれていませんので、下降トレンドが継続すると考える相場参加者がいるのはうなづけます。

ですが、エリオット波動5波動打ち終わっていることや、レジスタンスゾーン下限からの戻り売りが失敗に終わっている材料などをトレンド終了の予兆と考えることも出来ます。

なので、どちらのシナリオも十分あり得るわけですね。

そんな背景を受けての水色枠の横レンジ形成なので、この横レンジの勝敗の結果は、勝利した側のシナリオを後押しする材料になります。

まとめ

結果的に、水色枠の横レンジの攻防を買い勢力側が勝利しました。

レンジを上抜けたことをきっかけに大きく伸びていく展開になりましたが、これはこのシナリオをそもそも考えていた相場参加者や、このレンジを上抜けたのであればこちらのシナリオに乗ろうと考えていた相場参加者がそれなりにいたと考えられます。

どちらの目線でも、良い材料と悪い材料の両方があり、なかなかシナリオを確定させるのが難しかったところ、水色枠のレンジが出来上がったので、その後のシナリオの選択を占うのに、ちょうどよい試金石が現れたという感じでもあります。

レンジをブレイクしたとしても、本命と逆の方向にブレイクした場合は「ダマシ」のような展開になってしまうことがありますが、今回はブレイク後に素直に伸びているのは、ある程度買い勢力側を支持する材料が揃っていたということですね。

IFのストーリーは検証しようがありませんが、売り目線で見てもピンク色のダウ安値が買い支えられたとは言え、厳密にポイントで見ればダウ安値を下抜ける程の緑色レベルの下降トレンドの強さであり、さらに上位である青色レベルの下降トレンドのダウ高値はまだ上抜けていない状況なので、水色枠の攻防を売り勢力側が書類して下にブレイクしていれば、こちらもある程度しっかり伸びた可能性はあったと思います。

上位で明らかに本命と逆の方向にレンジブレイクした場合は、ダマシの展開が不安ですが、上位でどちらも十分にシナリオ選択の余地を残しているような場面では、下位のレンジブレイクがそのシナリオ決定の最後の材料になったりします。

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