チャート解説 『USDJPY』2020/3/2頃
2020年3月2日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
M30レベルの下降トレンドがはっきりと出ている場面ですね。
上位時間軸レベルでの強い下降トレンドを背景に、M30レベルでもぐいぐいと下落していく展開ですね。
もちろん、強いトレンドが発生している場面でも、細かく見ればやはり反対の勢力も発生しているわけで、「推進→調整→推進」というリズムに違いはないんですね。
上の画像も強い下降トレンドの場面ですが、上昇調整波が各所で発生しています。
まずは、左側の安値に到達した場面を見てみます。
安値に到達した後に、上昇調整波が発生して、戻り売りがしっかり入った後にもう一度大きな上昇調整波が発生しますが、やはり戻り高値を上抜ける前に戻り売りが入ってきて、再度下降波が発生しています。
上昇調整波と戻り売り勢力との攻防になる展開ですが、上昇調整波の重要なサポートをまだ下抜ける前から浅い調整の戻り売りが入ってきています。
そこから、大きな陰線が発生したあたりで、このエリアの攻防を制した雰囲気がありますね。
上昇調整波の急所のサポートから一度上昇反発がありますが、下位レベルのレジスタンスで抑えて、小さな持ち合いから下にブレイクする流れで安値を下抜けていく展開でした。
もう一つ右側の安値抜けの展開も見てみます。
サポートに到達後に上昇調整波が発生後、下抜けてきたレジスタンスがレジサポ転換で機能して戻り売りが一度入りますが、すぐには安値抜けの展開にはならず再調整の展開で再度、上昇波が発生します。
ですが、同じレジスタンスでダブルトップの展開を期待した戻り売りが入ってきて下降波が発生しています。
この下降波はサポートを下抜けることが出来ずに上昇反発にあいますが、この場面でも浅い調整しか済んでいないところの下位レベルのレジスタンスから戻り売りが入ってきています。
上昇波の急所のサポートからやはり一度上昇反発を受けますが、再度下位レベルのレジスタンスゾーンで受け止めて、押し込むように下抜けて、そのまま安値を下抜けていく展開でした。
まとめ
トレンドが強い場面でよく見かける「押し込んでいくような展開」を見てみました。
トレンドが強いといっても、さすがに「調整」という局面はあるのですが、環境的にも上位とトレンドが沿っているなど、相場参加者の多くの方向感が揃っている時は、早目に「強い展開」が発生することがよくあります。
強い展開というのは、逆目線側のチャートポイント側からの圧力を浅い調整で吸収して、推進波が発生するような展開です。
「浅押し」の展開ですね。
逆目線側の重要なチャートポイントを抜いてから、浅い調整から押し目買い・戻り売りが入ってきて、ぐいぐい伸びていく場面はよく見ますが、上の画像のようにまだ決着が付いたわけでもないのに、浅い調整から押し込んでいくような展開というのは、それだけパワーバランスが偏っているという証跡でもあります。
トレンドが強いというのは、その波レベルにおいてパワーバランスの偏りが大きいということです。
上の画像の場面であれば、「売りポジションを持ちたい」と考えている相場参加者が多かったということですね。
なので、普段よりも若干タイミングが早い場面からや、下位レベルのレジスタンスからでも売り注文が集まりやすいわけです。
常にそのような展開をイメージするわけにはいきませんが、明らかにトレンドが強く出ている時などは、「押し込んでいく展開」も頭に入れておくと良いと思います。