FXチャート解説 『USDJPY』2017/4/12頃
2017年4月12日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
M30レベルで下降トレンドの場面です。
上の画像は緑色レベルの波において下降トレンドですね。
そして、青枠の部分は緑色レベルの波が反転している、つまり下位レベルでトレンド転換しているところです。
さて、どこまでを下位レベルの波として認識するかというアナログ問題はありますが、青枠の部分はだいたい2つか3つの安値・高値が存在していると思います。
安値・高値とは買い圧力・売り圧力が加わった証跡です。
つまり、下位レベルの反対勢力の圧力が2回・3回加わった後にトレンド転換しているケースが多いということですね。
一か所だけ、一回の圧力で反転しているように見えるところがありますね。
もっと下位時間軸に潜れば別の見え方がすると思いますが、この時間軸レベルにおいては「V字」の反転です。
ですが、他の箇所はだいたい2回・3回の圧力がかかってから反転しているように見えます。
なので、「ダブルトップ・ダブルボトム」「三尊」といったチャートパターンは、まったくきれいな形でなくても、出現しやすいチャートパターンだと言えます。
実際、自分でもFXチャートの色々なところを確認してみてください。
2つ3つ、もしくはそれ以上の数の安値・高値で「反転」が構成されている箇所が多く見つかると思います。
「V字」に見える箇所も、さらに下位レベルに潜ってチャートを確認してみると、やはりダブル系や三尊系のような形だったりすることが多いはずです。
「2回・3回」という攻防をイメージ
さて、トレンドの転換に2回・3回という複数回の圧力が必要になることが多いと最初から分かっていれば、それを活かしたトレンド転換の捉え方もあったりします。
上で紹介した場面は、上の画像のように、サポートゾーンとレジスタンスゾーンの攻防になっています。
それぞれゾーンでの反発を期待してトレードをする時に、上の画像の矢印のように2回目や3回目の圧力にタイミングを合わせてポジションを持つという案がありますね。
圧力が加わったかどうかは、上の画像では「包み足」的な要領で確認していますが、さらに下位足で詳細に確認してもいいですね。
1回目の圧力からポジションを建てても良いですが、統計的にも結局2回目・3回目と圧力がかかることが多いのであれば、2回目・3回目の圧力のタイミングを狙った方がより慎重なエントリー方法とも言えますね。
まとめ
今回の記事は、少し視点は違いますが、「車は急に止まれない」という記事の内容と同じ部分についてですね。
これは、ダウ理論の基本原則の1つの「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する」という部分です。
走り出した車は、ブレーキを踏んでも瞬間的にピタッと止まるわけではなく、「キキーッ」と制動距離がありますよね。
トレンドも同じように力が働いて、ある方向に動いているエネルギーです。
そのエネルギーに身を任せた群衆を止める為にパンチを一発入れたとしても、「まだまだトレンドは継続するだろう」と諦めの悪い人達がいるわけです。
なので、諦めさせるには2回・3回とパンチを撃ち込まないといけないことが多いわけですね。
実際にFXチャートを確認してみてください。
もちろん、4回以上の圧力がかかる展開もありますが、トレンドの転換には複数回の圧力がかかっていることが多いはずです。
であれば、トレンドの転換をイメージする時は、複数回の圧力がかかるようなチャートの形をイメージしておいた方が予測の精度が上がるような気がしませんか?
毎回、きれいなチャートパターンになるわけではありませんが、ある程度攻防になるようなイメージで余裕を持ってトレンド転換の場面を見れるようになると、イメージと実際のFXチャートの動きが合致してくることが増えると思います。