【FXチャート解説:EURUSD】小さいWボトムからトレンド転換の展開

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『EURUSD』2019/09/03頃

2019年9月3日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。

M5レベルで下降トレンドが発生している状況です。

チャート解説1

FIBO38.2%あたりで一度戻り売りが大きく入りましたが、結局「再調整」の展開から上昇調整波が上昇。

FIBO50%付近で再度大きく戻り売りが入ってきて、下降推進波が発生して、安値を下抜けて下降トレンドが継続の展開ですね。

ですが、安値を下抜けたところで、下ヒゲで確定して、再度上昇反発が入りました。

チャート解説2

 

手前の上昇調整波がしっかり出来たことで、安値が出来上がっているので、この安値自体がサポートになり得ますし、そもそも上昇調整波が発生したということは、この価格帯にサポートがあると考えられますね。

このサポートを下抜ける時に再度上昇反発が入りましたが、FIBO61.8%の調整後に戻り売りが入り、再度下落の展開です。

ここまでは、M5レベルにおいて下降トレンド継続のシナリオとしては、自然な流れですよね。

ですが、ここでサポートからの上昇反発が再び入ってきて、戻り高値を上抜けてしまいます。

チャート解説3

この戻り高値からの下落は安値付近まで落としていますので、この波レベルにおいては本命の戻り売り勢力が入ったと考えられます。

なので、この波レベルの下降トレンド継続派にとっては重要な砦となっている戻り高値のはずなんですよね。

安値付近まで下落が進んでいることからも、「ダブルボトム」が形成されていますので、ネックラインになっています。

なのに、上抜けてしまったというのは、それだけ上昇波が強いことを示しており、この場面での下降トレンド継続派にとって、大きなマイナス材料と言えます。

もちろん、この戻り高値を上抜けても再調整からの下降トレンド継続の展開が残っています。

チャート解説4

実際、戻り高値を上抜けた後、急所のレジスタンスゾーンで再度戻り売りが大きく入ってきて、再度安値付近まで下降しています。

ですが、またサポートからすぐに上昇反発が入ってきて、大きく戻してもいます。(※大きく上下しているのは、経済指標の発表の要因もあると思います)

この辺の展開から、レジスタンスゾーンから下降トレンドを望む下降派と、サポートからの上昇の展開を望む上昇派の攻防が見えてきますね。

そして、この攻防はダウ高値を上抜けて、上昇派の勝利に終わり、トレンド転換していく流れでした。

チャート解説5

M5レベルにおいて下降トレンドを形成していましたが、ダウ高値を上抜けて下降トレンドは終了しました。

上昇トレンドに転換とするかは、トレーダーによって判断は違うとは思いますが、実際この後は大きく上昇トレンドが形成されていく展開でした。

さて、このダウ高値は大きなダブルボトムのネックラインでもありましたが、その大きなダブルボトムの右ボトムの中にフラクタル構造的に小さなダブルボトムもあったわけですね。

M5レベルの下降トレンドの転換がダウ理論ベースで決定的になったのは、大きなダブルボトムのネックラインでもあるダウ高値を上抜けた時点ですが、小さなダブルボトムのネックラインを上抜けた時点で、今回の展開を予測出来た人もいるのではないでしょうか?

チャート解説6

もちろん、この形になったからといって、毎回トレンド転換になるわけではありません。

重要なのは、このサポートからの上昇トレンド形成がどのくらい期待できるかどうかという環境認識だったりします。

なので、「材料」の1つではありますが、サポートからのトレンド転換の期待が強い場面であれば、トレンド転換を支持する大きな材料と捉えることが出来そうですね。

まとめ

下降トレンドの場面において、ダブルボトムでトレンド転換していく流れを実際のFXチャートで見てみました。

FXチャートはフラクタル構造になっていますので、大きなダブルボトムの中に小さなダブルボトムが入れ子で入っていたりします。

そのような時に、小さなダブルボトムのネックライン割れから、トレンド転換を早目に予測することが可能だったりしますが、やはり環境認識とセットで統合的に考える必要がるので、「材料」の1つだったりします。

今回のような場面、環境認識次第ではもっと早いタイミングでトレンド転換に判断を切り替えるトレーダーもいると思いますが、そのあたりはトレーダーごとのスタイルの違いの範疇だったりします。

FXの下位足でのタイミングの計り方はスタイルの違いとも言える話
FXトレードのエントリー・決済は「下位足」でタイミングを計ったりしますが、その「早い・遅い」はスタイルの違いとも言えます。重要なのは「期待値」であって、「勝率型・損益率型」というのは個性だったりします。

小さい材料で決断すればする程、早い決断が出来て有利なポジションが築ける反面、小さい材料なのでトレンド継続の流れに飲み込まれてしまう可能性が大きく残っていたりします。

トレードスタイルでいうと、勝率型か損益率型かという話ですね。

自分がどのくらいの材料でどのような決断をしようとしていて、どのようなトレードをしようとしているのかを認識していることも重要ですね。

勝率型でも損益率型でもトレード成績がトータルでプラスになっているのであれば問題ありませんが、他の相場参加者が注目していないような小さな材料でトレードしてしまうのでは、スタイルの違いの範疇とは言えません

小さい材料ではあるが、十分に他の相場参加者も認識しており、今後トレンド転換する展開に繋がると自信があるから、トレードをするわけです。

また、材料は統合的に判断されるのであって、最後の決め手の部分が小さい材料ということであって、トレードするに値する大きな材料はすでに含まれていたりするはずですね。

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