FXチャート解説 『USDJPY』2020/09/17頃
2020年9月17日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
M15レベルで下降トレンドが発生していて、サポートに到達して上昇調整波が発生している状況です。
背景として、上位レベルの強いサポートを抜けて勢いの強い下降トレンドがM15レベルで発生している状況。
サポートに到達して上昇調整波が発生しているが、そんなに強いサポートではなく、到達目標のサポートはまだ先なので、強い展開で下降推進波が再開する可能性があるということ。
上の画像の波の取り方は、人によっても微妙だと思いますが、どちらの取り方だとしても、FIBO61.8%とFIBO50%が重なったところまで上昇調整波が進んだ場面。
この上昇調整波の続きをM5に落として、少し詳細に見ていきます
先程到達したFIBO50%とFIBO61.8%が重なるラインから戻り売り勢力が入ってきて、下降波が発生します。
ですが、下位レベルでは上昇調整波、つまり上昇トレンド中なので、やはりサポートゾーンで買い支えられて上昇反発します。
この辺りを、さらにM1に落として見てみます。
M1レベルで見てみると、上昇調整波を構成している波のさらに下位レベルの上昇波の急所のサポートゾーンで何度も買い支えられているのが分かりますね。
同じように何度も売られていたレジスタンスラインを上抜けて、攻防に上昇側が勝ちましたので、上昇調整波が継続して上昇していく展開のように見えます。
M5レベルに戻して、続きを見てみます。
何度も叩いていたレジスタンスラインを上抜けたにも関わらず、その後上昇が続かず、逆に何度も買い支えていたサポートゾーンを下抜けてしまいました。
いわゆる「ダマシ」という現象ですね。
上の記事にも書いてますが、「ダマシ」というのは、結局相場参加者全体の「本命」の流れに逆らっていることから、そう見える現象です。
今回の場面も小さなレンジを上にブレイクした勢いよりも、戻り売り勢力の方が強かったというわけです。
なぜか?
上昇調整波の調整がすでに完了しており、下降推進波が発生していくと考える相場参加者が多かったからと考えるのが自然ですよね。
ということは、この「ダマシ」からの下落は「調整完了の予兆」として捉えることも出来そうですよね。
実際のこの続きは、
「ダマシ」の流れで重要なサポートゾーンを下抜けた後は、下降推進波が発生しています。
本来、上昇調整波が転換したとダウ理論ベースで判断される安値やサポートゾーンはもっと下なのですが、積極的にこの下降推進波の再開を取りにいくなら、先程の何度も買い支えたサポートゾーンがダマシの展開から下抜かれた材料を「調整完了の予兆」として早仕掛けするのも1案ですよね。
まとめ
下降トレンドの戻り売りのタイミングを考えた時、早仕掛けの1つの例について。
一番のポイントは上昇調整波の中で、注目度の高い何度も買い支えられたサポートゾーンが「ダマシ」で下抜かれたという「材料」を「調整完了の予兆」と判断していることですね。
ダマシというのは、本命の流れを示唆していることが多いので、エントリータイミングとして使うトレーダーも多いと思います。
今回の場合、下降トレンドが継続する流れに自信を持っているにも関わらず、上昇調整波の形がトレードに使いづらかったというのも早仕掛けを選択する1つの要因ですね。
早仕掛けは有利なポジションを築くことが出来るメリットがある反面、時期尚早だったというシナリオが残っているデメリットもあります。
今回は、環境認識において下降トレンドが強く、継続する流れに自信があったこと。
波の認識の仕方が微妙で相場参加者でも大きく分かれそうな場面だったけど、どちらの見方でも十分な戻り深度に到達しており、FIBO50%とFIBO61.8%のラインが重なるところに到達した場面だったこと。
また、波のサイズ感的にも横の調整も十分に進んでおり、推進波再開の頃合いが良かったこと。
など、他の要因との統合的判断の結果としての早仕掛けです。
それでも、売りエントリー後に上昇調整波が踏ん張って、再度上昇というリスクはもちろんあるという認識をしておくべきですね。
ですが、リワードが大きく取れる自信がある場面で、小さな材料をトリガーに早仕掛けをするというトレードスタイルが合う人もいると思いますので、そういう人はぜひ参考にしてみてください。
やはり、勝率重視という人は、見送るのも手だと思います。