【FXチャート解説:EURUSD】攻防の決着をつけるトリガーになる波

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『EURUSD』2017/05/29頃

2017年5月29日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。

M30レベルの上昇トレンドがレジスタンスに到達して、下降調整波が発生した後、

押し目買い勢力が買い支えますが、「押し目買い失敗」が発生している場面ですね。

チャート解説1

 

緑色レベルで押し目買いが入って出来上がった押し安値候補の安値という押し目買い勢力の重要な拠点を下抜けて奪うことが出来た下降波が発生したことで、押し目買い失敗の絵が出来上がったことにより、上の画像の通り、結果的にこのダウ安値は下抜けて伸びていく展開でした。

ダウ安値を巡る赤色枠の大きな攻防に決着をつけたという意味では、上の画像の青色矢印の下降波は決着をつける「トリガー」になった波と言えますね。

さて、上の画像を見てみると青色矢印の下降波が発生した後も、ダウ安値付近で買い支えが入って、一度粘っているんですね。

上の画像の水色枠の攻防が出来上がっていますが、上記の通り押し目買い失敗の売り材料が強く、売り勢力が勝利して下抜けていく展開ですが、先程と同じようにこの水色枠の攻防にも「トリガー」となるような波が存在しているんですね。

水色枠の中を下位レベルで見てみます。

チャート解説2

上の画像の左の方にある下降波も、先程の上位(M30)のチャートでトリガーとなった下降波を親波とした戻り売り勢力によって発生した下降波です。

しかし、「縦」「横」どちらの調整も十分ではなかったので、サポートを下抜ける材料は発生させたものの、上位の緑色レベルのダウ安値を下抜けていくトリガーにはなり切れなかったわけですね。

その後、「横」の調整が進んだタイミングで、「縦」の調整は浅いですが、Wトップのネックラインを割ることが出来た下降波が発生したことで、この下降波を機にその後水色枠の攻防を下抜ける展開になっていますので、この下降波が水色枠の攻防に決着をつけるトリガーになっています。

さて、さらに細かく見てみると水色枠の下限、つまり水色枠の中に出来上がっている上昇調整波を支持する勢力による買い支えが入って、水色枠を下抜ける前にピンク色枠の攻防も出来上がっています。

さらに詳細に見てみます。

チャート解説3

水色枠の攻防とは違い、上昇調整波が深いところまで調整が進んだところから、戻り売り勢力が入ってきています。

「縦」の調整が十分であり、Wトップのネックラインを割ることが出来た下降波が発生したことを機にピンク色の攻防に決着がついていると言えますので、この下降波もピンク色枠の攻防にとってのトリガーとみることが出来ますね。

さて、その後にやはり同じようなメカニズムでピンク色枠を下抜ける直前に緑色枠の小さな攻防も出来上がっています。

これも、「横」の展開を作った後に、Wトップのネックラインを割ると同時に緑色枠の下限を下抜けるという下降波が発生して、決着がついていますので、この下降波が緑色枠の攻防におけるトリガーですね。

この緑色枠のトリガーになった下降波を機に、その後大きく下げて結果的に上記のすべての攻防の下限を下抜けていく展開になっています。

つまり、この下降波はすべての攻防に決着をつけるトリガーであるとも言えるんですね。

今回の攻防は、すべてフラクタル構造の入れ子になってます。

一番大きな赤色枠の攻防の下限付近に出来た、下抜ける前の買い勢力側の粘りが作った攻防が水色枠の攻防。

その水色枠の攻防を下抜ける前に下位レベルの買い勢力側の粘りが作った攻防がピンク色枠の攻防。

そのピンク色枠の攻防を下抜ける前にさらに下位レベルの買い勢力側の粘りが作った攻防が緑色枠の攻防。

なので、緑色枠の攻防に決着が付いたのを機に連鎖反応のように、攻防の下限を下抜けるような展開になったわけですね。

まとめ

その攻防の決着がつくのは、もちろん攻防になっている上限か下限を抜けた時ですよね。

ですが、時に攻防になっているゾーンの中で大きな材料を発生させた波(※この波の存在自体が材料でもある)がトリガーになることがあります。

攻防の中のパワーバランスが大きく傾くような材料というのは、やはり重要な相手側の砦(チャートポイント)を抜くような波の発生です。

もちろん、これがトリガーになったというのは、後から分かることですが、自分がトリガーだと思った波が実際にトリガーになるかどうかは環境認識の精度次第とも言えます。

まあ、やはり環境認識が重要だ、というのは変わらないですが、トリガーに意識を持ってチャート分析をすることは、トレード効率を上げやすい場面を見つけ出すポイントでもあります。

この辺りはまた別の記事にしてみたいと思います。

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