FXチャート解説 『EURUSD』2017/12/22頃
2017年12月22日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。
M30レベルの上昇トレンドがレジスタンスに到達して、強い下降波が発生して、サポートを下抜けた場面ですね。
勢いのある下降波なので、この下降波を親波とした戻り売りのトレードプランを立てたくなりますよね。
実際にも、注目度の高いレジスタンスに調整波を引き付けた後に戻い売り勢力が入ってきて、下降波が発生しています。
ただし、この下降波を親波とした戻り売りには少々不安材料があるんですね。
まずは、サポートを下抜けてはいますが、緑色レベルのダウ安値は30分足では下ヒゲになっており、終値では下抜けたわけではないんですよね。
ここはトレーダーごとの考え方の違いがあるところなので、上の図でも下抜けたと考えるトレーダーもいますので、正直微妙なところではあります。
問題は次の不安材料ですね。
1時間足の絵も見てください。
一つ上位レベルである水色レベルで観測するとこんな感じですね。
水色レベルでは「上昇トレンド」であり、先程の下降波は勢いは強かったものの、上位レベルでは「下降調整波」。
そして、水色レベルからすると、下降調整波の戻り深度も十分であり、注目度も高いサポートに対して、長い下ヒゲが確定したという場面なんですね。
長い下ヒゲというのは、強い「買い圧力」が加わったという証跡です。
それが、上位レベルの押し目買いが本格的に始まってもおかしくない条件が揃った場面で、発生したということであれば、水色レベルのトレーダーは上の画像の緑色枠のエリアで買いポジションを建てやすくなるわけですね。
長い下ヒゲがトレンドに沿った方向に確定したことで、「ここが押し安値になるのでは?」と考える相場参加者が多くなれば、その下ヒゲを根拠とした買い注文が増えます。
つまり、トレンドに沿った方向で十分に条件が揃った状態で発生する長いヒゲというのは、推進波再開の「合図」になり得るんですね。
なので、先の戻り売りのトレードプランというのは、「いよいよ押し目買いが始まるぞ」という狼煙が上がって、勢いを増してくる上位の買い勢力との勝負という構図になっているわけです。
だいぶ不安材料ですよね。
上位の押し目買い勢力が入ってきたことによって、緑色レベルでも上昇トレンドに回帰していく流れでした。
つまり、上位の水色レベルで上昇トレンドの上昇推進波が本格的に再開したということなので、上位の水色レベルのトレーダーからすると、自然なことだったりします。
まとめ
取引時間軸だけ見ると、一見「アリ」かなと思えるトレードプランも、上位時間軸を確認してみると、大きな不安材料があったりします。
というよりも、今回の場面であれば、上記の戻り売りのトレードプランを見送って、上位の押し目買い勢力が本格的に入ってきたのを確認してから、押し目買いのトレードプランを探した方が良かったわけですね。
上位のトレンドに逆らったトレードプランよりも、上位のトレンドにも沿ったトレードプランの方がやはり期待値の高いトレードになりやすいはずですよね。
上位の時間軸の方がエネルギーが強いので、わざわざ「敵」にするより「味方」にした方が自分のトレードが上手くいきやすいということは、分かりやすいかと思います。
今回は、「長い下ヒゲ」がポイントでした。
上位の時間軸からすると、「戻り深度」「チャートポイント」と条件が揃った場面での長い下ヒゲの確定であり、「反転の確認」とまではいきませんが、押し目買いを考えているトレーダー達に対して、大きな「狼煙」になったと言えます。
つまり、上位時間軸の押し目買い勢力が入ってくる「スイッチ」になったわけですね。
トレンドに沿った「長いヒゲ」は、推進波再開のスイッチになり得るので、今回も上位時間軸のスイッチが入ってしまった買い勢力との攻防になった戻り売りのトレードプランはあまり良い選択ではなかったということですね。