【FXチャート解説:USDJPY】FXチャートは「左側」の事実が「右側」に効いてくる

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『USDJPY』2018/3/30頃

2018年3月30日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。

H1レベルの下降トレンドがサポートに到達して、上昇波が発生して、この上昇波がダウ高値を上抜いてトレンド転換していく場面ですね。

チャート解説1

緑色レベルで下降トレンドで下落してきていましたが、サポートに到達した為に上昇波が発生しています。

このサポートの強さ次第ではありますが、このサポートが強くなく一時的な戻りを作るに過ぎないのであれば、また緑色レベルでの戻り売り勢力が大勢入ってきて、下降推進波が再開して安値を抜けて下落していってもいいわけですよね。

ですが、そうはならずに戻り売り勢力はあまり入ってこず(※正確にはそれ以上に買い勢力が入ってきた)、上昇波がそのまま緑色レベルのダウ高値を上抜いてしまう展開でした。

これはFXチャート上に現れた一つの「事実」ですね。

この事実が、後にFXチャートの右側に効いてきます。

チャート解説2

その後、緑色レベルで押しが入る展開。

しかし、この上昇波がダウ高値を上抜けたという事実が右側に効いてきて、この上昇波に対して押し目買いを考える相場参加者が増えるわけですね。

結果として、「ダウ高値を上抜けた」という事実によって、増えた押し目買い勢力が売り勢力を上回ることで、緑色レベルで再度高値を上抜けていく展開になったと考えられます。

サポートからの上昇波がダウ高値を上抜けられずに下落してきていた場合、その上昇波に対して押し目買いを考える相場参加者も居るとは思いますが、「ダウ高値を上抜けた」という事実がある方が押し目買いを考える相場参加者が増えるのは当然ですよね。

チャート解説3

少し下位レベルで見てみると、緑色レベルのダウ高値を上抜けた上昇波も上の画像のピンク色レベルで分解出来ます。

緑色レベルの戻り売りを受けて少し攻防になったのを勝利させて強い上昇波を生んだ価格帯(サポートゾーン)があるんですね。

このサポートゾーンから生まれた強い上昇波が結果的にダウ高値を上抜いていますので、この上昇波の起点になっているサポートゾーンの注目度も高まっているわけです。

なので、この事実が右側に効いてきて、緑色レベルの押し目買い勢力が入ってくるチャートポイントの候補になったわけですね。

実際、このサポートゾーンから押し目買い勢力が大勢入ってきて、後の上昇推進波の再開に繋がっています。

さて、その後にフラクタル構造的に同じような展開がありますね。

チャート解説4

ピンク色レベルで注目度の高いレジスタンスゾーンが出来上がっています。

このピンク色レベルの下降波に対して戻り売りを考える相場参加者が多ければ、このレジスタンスゾーンの手前で戻り売りが入ったり、少なくともこのレジスタンスゾーンから戻り売り勢力が入ってきそうですが、上昇波がこのレジスタンスゾーンを上抜けるという事実が発生しています。

この事実が右側に効いてきて、ピンク色レベルでレジスタンスゾーンを上抜けた上昇波に対して押し目買いを考える相場参加者が増えているわけですね。

このチャートの左側の事実が右側に効いてくるという論理は、もちろんすべての時間軸において作用していると考えられます。

まとめ

チャートの左側の事実が右側に効いてくる。

これは、例えば「他の人達が買って価格が上昇してもうけている」のを見て、自分もその流れに「あやかりたい、もうけたい」と後追いで同じ行動を取るという心理と似ています。

これは、世の中の「流行」の心理と同じですよね。

他の大勢の人が流行っているものを買ったり、使ったり、持っているのを見て、「自分も」と思って後追い行動をする人達が続くことによって「流行」が出来上がります。

この「流行」こそ、「トレンド(波)」です。

FXでも、チャート上で勢いよく価格が伸びているのを見て、「自分も買おう、売ろう」と考える相場参加者が続くことによって、「トレンド(波)」が出来上っていきます。

先にある事実(左側の事実)が、後の事実(右側の事実)を作っていくわけです。

そして、「トレンド(流行)」には終わりが来ます。

この終わりをもたらすのは、現実世界では時間の経過だったり、他のモノに興味が移ったりという感じですが、FXチャート上では「チャートポイント(波止場)」だったりします。

大きな時間軸では、ファンダメンタルズ要素の変化だったりしますが、小さい時間軸では価格が「チャートポイント」に到達することで、相場参加者の心理に変化が起きて、トレンド(波)が反転したりします。

これが単一時間軸だけの話だと簡単なのですが、FXは複数時間軸存在するので、これらの要素が入り混じって複雑になるんですね。

ですが、基本は同じです。

各時間軸において、左側の事実がどのように右側に効いてくるのかを丹念に分析することが精度の高いチャート分析に繋がります。

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