【FXチャート解説:EURUSD】トレンドが転換するとして、どのタイミングからイメージするのか?

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『EURUSD』2019/12/11頃

2019年12月11日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。

M5レベルの上昇トレンドがレジスタンスに到達した場面ですね。

チャート解説11

結果的にこのレジスタンスからの売り圧力から下降波が発生しますが、その後直前の上昇波を親波とした押し目買いが入ってきて、高値を上抜けていく展開でした。

なので、上昇波は上昇推進波であり、下降波は下降調整波だったわけです。

この見立ては環境認識からも可能だったわけですが、今回はどのタイミングから上昇推進波が下降調整波に切り替わっていくのかという判断について見ていきます。

まずは一番判断が早いタイミングについて。

チャート解説2

到達した上位のレジスタンスの強さに自信があるのであれば、到達したタイミングから下降調整波発生のイメージが沸いてきます。

レジスタンスに対して、上ヒゲが確定したり、さらに下位レベルでダブルトップのネックライン割れなどのタイミングもほとんど同じようなタイミングですが、かなり早いタイミングでの判断というイメージですね。

この上位のレジスタンスが効くだろうという自信がないと、このタイミングでの下降調整波のイメージは沸かないわけです。

次のタイミングです。

チャート解説3

先ほどのタイミングでしっかりと下落が発生したとこにより、上位のレジスタンスの存在を確認できました。

なので、再度このレジスタンス付近で下落の材料を確認できれば、ダブルトップなどのトレンド転換の絵が見えてきますね。

下落の材料としては、上の画像の赤線(サポート)のような下位レベルのダブルトップのネックライン割れだったりします。

上の画像では小さいダブルトップとさらに小さいダブルトップのネックラインが赤線です。

一度、レジスタンスからの売り圧力を確認できているので、2回目の売り圧力を確認できれば、ダブルトップやH&Sのイメージをする他の相場参加者も増えそうですよね。

さて、次のタイミングです。

チャート解説4

ダブルトップのネックライン割れの前に下位レベルのサポートとレジスタンスをゾーンとした攻防になりました。

この攻防の決着まで慎重に待つというタイミングですね。

この時点では上位のレジスタンスでしっかり止まってはいますので、ダブルトップの絵はだいぶ見えてはいますが、さらにダメ押しで売り勢力が優勢であるという材料を確認してから判断するというタイミングですね。

さて、最後ですね。

チャート解説5

緑色レベルの上昇トレンドの急所であるダウ安値を下抜けたタイミングですね。

この安値は大きなダブルトップのネックラインにもなっていますので、ダウ理論ベースとしても、チャートパターンとしても、この安値を下抜けたタイミングで緑色レベルの上昇トレンドは終了と判断する相場参加者は多そうですね。

ダウ理論ベースにおいて、このタイミングが一番遅い慎重に判断されるタイミングです。

さて、以上紹介したようなタイミングでレジスタンスから下降調整波の発生を判断するタイミングがあったわけですが、ポイントは上昇トレンド側の粘りだったりします。

レジスタンスの強さに自信があれば、レジスタンスの到達から下降調整波の発生をイメージすることが出来ますが、レジスタンスからの下落を「押し」とした押し目買いがやはり入ってきます。

その後、その押し目買いもレジスタンスからの2度目の売り圧力で止めたとしても、まだ上昇トレンドが終了したわけではないので、やはり押し目買い勢力が残っています。

下位レベルの攻防を売り勢力が制したとしても、最後のダウ安値付近ぎりぎりから最後の粘りの押し目買い勢力の可能性は残っているわけです。

つまり、実際に下降調整波がしっかり発生する為には早目に判断すればする程越えなくていけない壁が存在しているということです。

逆に、遅目に慎重に判断すればする程、壁は少ないですが、下降調整波を認識した時には下降調整波の伸びしろがほとんどなかったり、すでに調整が完了している可能性もあるわけですね。

この辺はメリット・デメリットとも言えますので、環境にあわせてどちらに寄せるかというのがポイントだったりします。

まとめ

今回は、上昇トレンドがレジスタンスに到達して、下降調整波が発生していく場面を見てみましたが、非常によく見る典型的なチャートの形でしたね。

チャートポイントに到達して、まずは反発の波が発生。

ですが、一回の反発の波では直前のトレンドは崩れず、トレンドフォローが発生して高値・安値付近まで再度伸びる。

しかし、チャートポイントで再度圧力がかかりトレンドの伸びが止まることによって、トレンド転換の雰囲気が流れ始める。

トレンド転換の前に再度トレンド継続派の圧力が加わるのと、チャートポイントからのトレンド転換派の圧力との攻防になる。

そして、その攻防をトレンド転換派が制することによって、その勢いでネックラインやダウ高値・安値を抜けることで、トレンド転換を決定的にする。

という頻出の流れですね。

ポイントはこの流れをどのタイミングからイメージしていくのか?

そして、そのようにイメージする根拠です。

これは、「環境認識」がやはり鍵なんですね。

上位のどのようなチャートポイントに到達しているのか?

また、そのチャートポイントから発生する波は「推進波」なのか?「調整波」なのか?

大きくはこの辺りの要素を踏まえて上位でどのようなイメージを描けるのかがポイントだったりします。

環境認識も基本的にはやることは同じで、「トレンド」と「チャートポイント」の把握と分析です。

他の相場参加者の多くが注目しているポイントをしっかりと導き出して、他の相場参加者の声をしっかり聴くことで、なるべく確度の高いイメージを導き出すことがテクニカル分析でしたいことですよね。

今回の話が取引時間軸なのか、環境認識なのか、で少し考え方は変わってきますが、基本的にはさらに上位の環境認識の自信度に応じて、早目に判断できるかどうかが変わってきます。

また、トレードプランに直接的に関わる時間軸であれば、トレードスタイルの違いにもよってくると思います。

重要なのは、自分がどのような根拠をもって、どのようなリスクを残して、何を判断しているのかを明確に利確していることです。

 

それが正しく出来ているかどうかは大数的に捉えた数字のみが教えてくれます。

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