【FXチャート解説:AUDUSD】再調整を作った上昇調整波の「急所」

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『AUDUSD』2018/10/26頃

2018年10月26日頃の『AUDUSD』のFXチャートについての解説です。

H4レベルの下降トレンドがサポートに到達して、上昇調整波が発生して、「再調整」の展開の後に本命の戻り売りが入ってくる場面ですね。

チャート解説1

一度、H4レベルの親波(下降推進波)のFIBO38.2%にも満たない浅いところから戻り売り勢力が入ってきます。

この戻り売り勢力によって発生した下降波はH1レベルのサポートも下抜けたように見えるので、ここから本格的に下降推進波が再開するシナリオもあるにはあったわけですね。

ですが、やはり調整が足りなかったので、安値付近から買い支えられて再度発生した上昇波に対して、目ぼしいレジスタンスゾーンからもほとんど戻り売りが入ってこない展開でした。

このレジスタンスゾーンから戻り売りがほとんど入らなかった時点で、「あれ?再調整の展開かな」と予期することが出来たかもしれないですね。

結果的に、戻り高値を上抜けてしまい「再調整」の展開でした。

こうなると、基本的には上昇調整波が戻り売りが本格化する次のレジスタンスまで伸びていく展開が素直です。

チャート解説2

実際にも、再度押し目買いが入って、親波のFIBO38.2%まで到達しました。

親波の下降波が勢いが強いので、FIBO38.2%の浅い調整ですが、ここからも積極的に戻り売りが入ってくる展開です。

その後、戻り売り勢力によって発生する下降波に対して、同じサポートゾーンで買い支えたことで注目度の高いサポートゾーンが出来上がっています。

これが上昇調整波の「急所」になったわけですね。

やはり、注目度の高いチャートポイントが破られてしまうと、その方向の勢力はやる気を失ってしまいますし、本当に優勢側であれば支えられる確率が高いはずなんですよね。

なので、このエリアでの攻防において上昇調整波継続支持派にとっては重要なチャートポイントであり「急所」といえるチャートポイントに成長したわけです。

チャート解説3

よく見ると、微妙なレベルのサポートも含めると2本のサポートを下抜けることが出来た下降波が発生してから、戻り高値は切り下げていますね。

これは、しっかりした下降波が発生したことで、その下降波を親波とした戻り売りが強く入り始めているからですね。

上の画像の水色〇印の上昇調整波の急所のサポートゾーンを少し下抜けた場面が2度あります。

一度目の水色〇印では4時間足で確認すると下ヒゲで確定しているので、なんとか粘って買い支えがある程度入っていますが、二度目の水色〇印では4時間足では陰線の終値ベースで下抜けてしまっています。

なので、買い支える力も弱くなってしまい、次の戻り売りではっきりと急所のサポートゾーンを下抜けていく展開でした。

その後は、もう一つ攻防を作りますが、売り勢力側が制して安値まで到達する流れでした。

上昇調整波の急所のサポートゾーンを下抜けたという材料もあって、次の攻防も売り勢力側が優勢になったと考えるのが素直ですね。

まとめ

FXチャートの波は「推進→調整→推進→調整・・・」というリズムで伸びていきます。

このリズムが大きな一つのトレンド(波)を作っているわけですが、小さく分解するとその「調整」の部分も立派なトレンド(波)なわけですね。

なので、そのトレンド(調整波)を支持する勢力がそのトレンドを支えようとしてきます。

再度、「推進」の展開になる為には、この調整波を支える勢力が諦めてくれないといけないわけです。

毎回チャートの形は違うわけですが、時として分かりやすく「急所」と呼べるチャートポイントが出来上がったりします。

これは、「このチャートポイントを破られてしまったら厳しいな」とその方向の陣営側の相場参加者の多くが意識しているポイントということですね。

そういった急所といえるようなチャートポイントを制することで、制した側の勢いは増すわけです。

それが、上位環境で推進波の再開が期待される側であれば推進波が本格的に再開して伸びていく流れになったりします。

さて、実は今回紹介した場面の後は大きな安値に到達した後はほんの少ししか更新できずに大きく買い支えられて、H4レベルの大きなダブルボトムを作って、上昇反転していく流れなんですね。

今回の「再調整→戻り売り→下降推進波再開」の展開は大きな時間軸で見たら、大きなWボトムを作っている過程だったということですね。

これもフラクタル構造ですね。

自分の視点次第ですが、大きい波の中に小さい波・小さい展開があって、大きい波と思っていたものもさらに大きな波の一部でしか過ぎないということです。

そして、今回紹介したような「急所」というのは、フラクタル構造的に各時間軸レベルに存在するというわけです。

なので、マルチタイムフレーム分析が必要であり、統合的に判断していく必要があります。

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