【FXチャート解説:AUDUSD】H&Sの展開が期待されて注文が集まるエリア

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『AUDUSD』2020/4/16頃

2020年4月16日頃の『AUDUSD』のFXチャートについての解説です。

M30レベルが上昇トレンドがレジスタンスに到達して反発下落して、ダウ安値を下抜けて下降調整波に入った場面ですね。

チャート解説1

下降調整波なので、まず目線としてはどこから「押し目買い」が入ってくるかという感じですが、上昇波のFIBOのラインから上昇反発が入りました。

ですが、そこまで注目度の高いサポートではなかったこともあり、強い上昇反発は出来ずに下降波の戻り売りを受けて再度、安値を下抜ける展開です。

チャート解説2

下抜けてきた先に、またFIBOのラインがありました。

このFIBOのラインは、上位の上昇トレンド全体の「FIBO38.2%」のラインですね。

このサポートから、押し目買いが入ってきて、上昇反発が起きました。

この上昇波は下降調整波のダウ高値を上抜くことまでは出来ませんでしたが、かなり深いところまで上昇出来ました。

ダウ高値付近のレジスタンスゾーンからの売り圧力で再度下落してきましたが、これまでの展開でチャート上に「ヘッドアンドショルダー(H&S)」の形が見えてきています。(※厳密には逆H&Sですが、、、)

ポイントは、サポートからある程度深い所まで戻すことに成功した上昇波が発生したことですね。

この上昇波が小さい上昇しかできずに下落してきていると、「H&S」の絵はあまり見えてきません。

次に、「H&S」からのトレンド転換からの上昇というシナリオが期待される場面かということですね。

直前の上昇トレンドはH1レベルでは推進波であり、押し目買いを考えている相場参加者はそれなりにいると考えられます。

また、上昇反発が起きているポイントは上昇トレンド全体のFIBO38.2のラインであり、根拠としては弱いですが、一応押し目買い候補ではあります。

以上の要素が揃ったことから、上の画像の青いエリアでH&Sの展開を期待した相場参加者を中心とした買い注文が集まり、その後大きく上昇していく展開になりました。

チャート解説3

今回は、サポートに到達して「H&S」の展開からネックラインを上抜けていく流れとなりましたが、、、これはたまたまです。

たまたまというのは、「形」の話ですね。

本質的には、下降調整波の継続を支持する勢力と、サポートからの上昇トレンド再開を支持する勢力との攻防です。

この攻防がどのような形になるかは、誰にも分かりません。

V字だったかもしれないし、ダブルボトムのような展開だったかもしれません。

今回は、たまたま攻防が続いた結果、「H&S」の絵が見えてきて、「H&S」からの上昇を期待する相場参加者が多かったというわけですね。

「H&S」の展開になったのは、たまたまですが、「H&S」の最後の上昇波の起点となる買い圧力が加わったエリアに買い注文が集まったのはたまたまではありません。

もちろん、FXはどこまでいっても「確率」の世界からは抜け出せないので、すべての事象がたまたまだと考えることも出来ますが、「H&S」の絵が見えてきた後に条件が揃っていれば、最後の上昇波を予測することは出来るということですね。

サポートに到達する前から「H&S」になると予測すれば、H&Sの展開になったとしても、それは偶然に過ぎません。

根拠がないからですね。

ですが、十分に条件がそろっていれば、「H&S」の絵が見えてからの最後の上昇波を予測することは、偶然ではないわけですね。

まとめ

今回は、「H&S」の展開が期待されて、注文が集まるエリアについての解説でした。

紹介した場面は、厳密には「逆H&S」でしたがどちらでもメカニズムは同じです。

本質的には、下降調整波の継続を支持する勢力と、サポートからの上昇トレンド再開を支持する勢力との攻防です。

その形がたまたま「H&S」の形になってきたので、今回で言うと買い注文が集まりやすいエリアが出来たということですね。

もちろん、「H&S」の絵が見えたことで、買い注文が集まりやすくなったという要因の追加であって、実際にネックラインを抜けていく展開になるかどうかは、環境的な要因の方が大きかったりします。

つまり、そもそも「押し目買い」が期待される場面かどうかということですね。

押し目買いを支持する勢力よりも、下降調整波の継続を支持する勢力の方が強ければ、そのまま安値を下抜けていく展開になったわけですね。

実は、今回の場面はその後「再調整」の展開になってから、高値抜けしていく流れだったので、それだけ微妙な場面ではありましたが、ある程度押し目買いを考えている相場参加者がいないと、H&Sのネックラインを抜けていく展開にはなりません。

波はいつでもジグザグ動いているので、「H&S」のように見える場面はたくさんありますが、毎回H&Sの展開になるわけではありません。

「H&S」の展開になることを支持する勢力が優勢かどうかという判断が重要なんですね。

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