FXチャート解説 『EURUSD』2019/12/17頃
2019年12月17日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。
M30レベルで上昇トレンド中に上位のレジスタンスに到達して、反発の下降波が発生した状況ですね。
強い下降波が発生しまいたが、上昇トレンドの急所のサポートゾーンではなんとか買い支えられて、再度上昇の展開です。
この上昇波は下降波の急所のレジスタンスゾーンまで到達しました。
ですが、そのレジスタンスゾーンでやはり売りが入ってきて、再度下降波が発生。
この下降波も、急所のサポートゾーンでなんとか買い支えますが、今度は深いレジスタンスまで届かず、手前のレジスタンスから売りが入ってきて、やはり下降波が発生します。
そして、同じような展開が続き、結局売り圧力に負けて、サポートゾーンが底抜けるような形で下降波が下に伸びていきます。
この場面、安値は毎回急所のサポートゾーンまで押し込まれるのですが、高値は段々と切り下げてきていますね。
つまり、機能するレジスタンスのタイミングが徐々に早くなっている。
それは、売り注文の人気が高まっているという材料であり、このエリアにおいて売り側の勢力が優勢であることを示唆していますね。
なので、この攻防において売り側が勝利して下に抜けていった展開というのは、ある意味自然な展開だったと言えます。
もちろん、この抜けていった下降波の下落が続くかどうかは、上位の環境によります。
実際、この場面では次のサポートに到達したタイミングで、上位の上昇トレンドの押し目買いが入ってきて、再度上昇していく展開でした。
ですが、ポイントは先程のような片方側の圧力が強くなり何度も押し込むような攻防の勝敗は、押し込んでいる側に分があるケースが多いということですね。
ちなみに、今回の場面のように高値だけ切り下がっているような形を「ディセンディングトライアングル」と呼んだりします。
まとめ
FXのチャート上には色々な攻防の形が登場します。
その中には攻防の形が勝敗を示唆しているようなものがあります。
今回はその中の「ディセンディングトライアングル」の紹介でした。
ちなみに、サポートゾーンで何回も買い支えていますが、多くの場合3回、4回くらい押し込まれると、底抜けることが多いので、このくらいのタイミングでレジスタンスに引き付けて売りポジションを持つのは、ディセンディングトライアングルでの効率的な仕掛け方と言えますね。
このようなチャートの形から攻防のストーリーを追って分析していくと、「売り側」が優勢な材料であることが分かりますが、多くの相場参加者がそのように認識し始めたにも関わらず、その流れを裏切るような陽線が出現して、重要なレジスタンスを上抜けてしまうと、いわゆる「ダマシ」のような展開にもなります。
もちろん、このダマシの背景には上位の本命の流れがあったりするわけなので、環境認識は欠かせません。