2020/04/13-17『EURUSD』チャート解説
2020年04/13-17の週の『EURUSD』のFXチャート解説です。
まずは、04/13-17の週のEURUSDの「H4」と「H1」のFXチャートから見てみましょう。
「H4」などで観測される大きな波の流れは「下降トレンド」。
日足以上の波レベルで戻り売りが入った波に対してさらにH4レベルの波の戻り売りが入ってくる週になりました。
この週のポイントは、このH4レベルの波の戻り売りがどの価格帯から入ってくるか。
そして、どの価格帯からの戻り売り勢力が成功するかでしたね。
「H1」のチャートなどで、上位の戻り売り勢力が入ってきて、トレンドが転換する様子が観測出来てます。
この週は2度、H4レベルの波における戻り売りが入ってくるタイミングがありました。
H1レベルで見てみましょう。
この週の1度目のH4レベルからの戻り売り勢力は、下位レベルでのサポートを下抜けていきましたが、ゾーンでサポートされて上昇されていき、H1レベルの上昇トレンドを崩せませんでした。
さらに下位レベルで見ると、H4レベルの戻り売りが「本命」でありH4レベルの下降推進波が再開したとも思える展開に一時的になっていますので、下位に潜れば素直に売っていける場面もありました。
しかし、H1レベルの上昇調整波の急所を抜いたわけではないので、H1レベルの上昇調整波を親とした押し目買い勢力が残っていたわけで、結果として上昇調整波が継続すると考えた相場参加者が多かった為、再度上昇していく展開に。
調整完了していれば、本来は上位時間軸の方が強いので、H4レベルの戻り売り勢力が勝利して、下降推進波が再開という展開ですが、、、
FIBO50%に満たない調整では、まだ調整不十分という相場参加者の総意でしたね。
これに関しては、FIBO50%に達してはいませんが、本命レベルのチャートには到達してますし、H1レベルでは急所を抜いていませんが、さらに下位レベルではしっかりサポートを抜けて反転する形になっています。
なので、H4レベルでの戻り売りが本格化すると考える人達が少なからずいたのは納得ですし、ここを読み切るのは難しいです。
結果として、この戻り売りの高値では、調整不十分という相場参加者の総意となり、「再調整」の展開でした。
この週の2度目のH4レベルの戻り売り勢力が入ってきた後は、H1レベルの上昇トレンドの急所であるダウ安値を下抜いていき、H1レベルでのトレンド転換に成功した形です。
H4レベルからの戻り売り勢力は本命の下降推進波なので、H1レベルのゾーンで1度サポートされますが、FIBO50-61.8%程調整したところで、調整完了と判断されて、今度はH1レベルの戻り売りが入って、ゾーンも下抜けていきます。
その後、H4レベルの「上昇調整波」の急所であるゾーンに到達して、やはり一度では抜けれずに反発する展開。
結果として、ダブルボトムを形成して、H1レベルの下降推進波の急所であるネックラインを上抜けて、H1レベルの下降推進波の終了が確定したところで、この週は終了。
ポイントとしては、H4レベルの視点だと上昇調整波がFIBO50%まで調整している所から週が始まっているので、H1レベルでは上昇トレンドですが、いつH4レベルの戻り売り勢力が入ってきて、トレンドが転換してもおかしくない状況という意識があったかどうかということ。(※ですが、本命のチャートポイントに到達するか、転換確定するまではH1レベルでは上目線でOK)
この週の2度目のH4レベルの戻り売り勢力で、結果として転換していく流れでしたが、この戻り高値を形成したチャートポイントは正直、「本命」ではなかったので、チャートポイントからこの戻り売り勢力が本命であることを判断することは難しかったのかなと。
ですが、H1レベルの波がキレイにエリオット波動で「1→3→5」を刻んだので、「5波」が折れたところから、「H4レベルの戻り売りが本格化するかも?」と考えた人はセンスありです。
実戦紹介
では、この週の中から実戦の場面を1つ紹介します。
まずは、下の画像を見てください。
この週が始まった時の状況は、H1レベルでの上昇トレンド(※H4視点で調整波)がどこまで調整に戻るのかという視点。
その視点からすると、H4レベルで下げていく同意が強ければ「本命」レベルと言えるチャートポイントのゾーンに前の週に届いて戻り売り勢力が入って来てるんですね。(※厳密には届いていませんが)
ですが、上昇トレンドの方がネックラインに乗っかる強い展開で反発してます。
その後、下位レベルの戻り売り勢力との攻防になりますが、上抜いていくことで、H1レベルの上昇が続く、つまりもう少し調整に戻るという予測が出来ます。
実際、H4レベルでみても、FIBO50%にもまだ到達していない状況。(※もちろん、50%以下で再開する可能性は多分にありますが、この場面では材料の1つ)
上昇調整波が調整する為に、継続するという予測の基、上の画像の「トレード場面」をさらに下位の時間軸を見てみます。
再度ゾーンに突入した波が、浅い戻しで再度上昇していく強い展開。
しっかり高値まで届いていますが、さすがに一度では抜けず、ダブルトップを形成して調整に落ちてくる展開。
横に長い展開になったこともあり、上の画像のゾーンは下に抜けてしまうと、H4レベルの下降推進波再開とも考える人達が現れてもおかしくない程の急所のゾーン。
この波レベルで上昇継続するのであれば、これ以上の「再調整」は無いというところまで引き付けたところから、買っていくトレードプラン。
トレードプランの詳細をさらに下位で見てみます。
ゾーンに到達後に、下位レベルでの反転などの材料で買いのエントリーというのが一案です。
他にも、下位レベルのダブルボトムのネックライン抜けでもありだと思いますし、トレーダーごとに反転の材料を確認してタイミングを取って買いポジションを建てる感じですね。
損確の位置は、基本的にはゾーンの少し下で良いと思いますが、結果としてダブルボトムになったので、ダブルボトムの少し下でもありですね。
ちなみに、ゾーンの到達前にも入りたくなる展開がありましたね。
ゾーンにぎりぎり到達せずに、ダブルボトムのネックラインを上抜けたのでここで入るという判断も、待ち切れずにしてしまう可能性があります。
それでも、ゾーンの下に損確を置いていれば問題はありませんでしたが、ダブルボトムなのでボトムの下に損確を入れていた場合は、損確になったはずですね。
「ゾーン到達まで待たない」「損確をゾーンの下に余裕を持たせるのではなく、ボトムの下にタイトに入れた」という要素が、惜しくも負けトレードに繋がりました。
もちろん、ゾーン到達前でもしっかり反転の材料があれば、トレードすることも可能ですが、今回はそれが仇になったパターンですね。
さて、利確に関してですが、環境認識をしていれば伸ばせる展開ではないのは分かりますよね。
手堅くFIBO50%戻しで積極的に利確するでもよいし、そこで利確しなくてもダブルトップのネックラインを下抜けてきたところではしっかり利確したいです。
一応おさらいしておくと、この週のポイントとして、H4レベルの戻り売り勢力がいつ入ってきてもおかしくない状況であり、乗っているトレンドは調整波で調整十分とも取れるゾーンに到達している状況だからですね。
実際、この後ゾーンの上限でもあり、FIBO50%に到達したところで、一度H4レベルの戻り売り勢力が入ってきました。
H1レベルの上昇トレンドを転換させる程ではありませんでしたが、先程のトレードプランくらいの波レベルであれば致命傷になる勢力です。
なので、今回は「手堅く利確する」「危ないと思ったら出る」くらいの感覚でないと「買い」はやらない方が良いです。
まとめ
さて、この週はH4レベルの戻り売りがどこで入ってくるか?という点がポイントであり、実際に戻り売りが2度入ってきて、2度目で成功して下降推進波が再開という展開でした。
その中で、H4レベルの調整がもう少し入るという予測の基、下位レベルに落として上昇調整波の継続を買っていくというトレードプランを1つ紹介しました。
が、はっきり言って、かなり難しいトレードプランだったと思います。
実際、トレードした場面のすぐ後にH4レベルの強い戻り売りが入ってきているので、危ない場面ではありました。
しかし、H1レベルで上昇トレンドが出ているのもまた事実なので、環境認識をしっかり出来ていれば隙間を縫うような、こういうトレードもすることが出来るというのもお分かりいただけたかなと思います。
ですが、正直トレード成績が安定していない人にはトレードの考え方などの勉強の材料としては良いと思いますけど、こういった場面でトレードをすることまではお勧めしません。
この週であれば、素直に売っていけるような場面も他にもいくつもありましたから。
ただ、少し勉強になりそうな難しい場面をチョイスして、紹介してみました。