【FXチャート解説:USDJPY】波の捉え方が曖昧で分析が難しい場面がある

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『USDJPY』2018/8/31頃

2018年8月31日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。

H4レベルの下降トレンドに対して上昇反発が入った場面。

チャート解説1

 

上の画像の水色枠の場面は、上昇反発して生まれた上昇波が緑色レベルのダウ高値を上抜いています。

この後、買い勢力と売り勢力の思惑がぶつかっている場面なのですが、波の捉え方次第でチャート分析が難しくなっている場面。

まずどんな思惑がぶつかっているのかというと、直前の緑色レベルの下降トレンドを一つの大きな親波(下降波)として、この親波に対して戻り売りを狙う売り勢力。

反対に、緑色レベルの下降トレンドのダウ高値を上抜けたことを材料に、今後価格が上昇していくと予測している買い勢力。

チャート解説2

上昇反発が入り、緑色レベルのダウ高値を上抜けた後に、緑色レベルの安値と見るかどうか微妙な部分について、安値と見た場合。

すぐに青色下降波を親波とした戻り売り勢力が入ってきて発生した下降波によって、緑色レベルのダウ安値を下抜けたという判断になりますね。

すると、その後に上昇調整波が入った後の戻り売りというのは、売り勢力側からすると美味しい売り場と考えることが出来るわけですね。

実際にも、この安値を下抜けたという材料を評価する相場参加者が多かった為に、高値抜けせずに戻り売り勢力によって安値を下抜けていく展開になったのかなと。

さて、同じ場面を違う波の捉え方をしてみます。

チャート解説3

先程の微妙な安値を緑色レベルの安値と見なければ、緑色レベルのダウ高値を上抜けた上昇波の起点となった安値が緑色レベルのダウ安値です。

なので、このダウ安値を下抜けるまではダウ理論ベースでは上目線なわけですね。

青色下降波を親波とした戻り売りが入ってくることで、押しが入っていますが、一度目の押し目買いが入った上昇波では高値抜けが出来ませんでした。

これは、前出の見立てをする売り勢力が多かったことによる粘りですね。

その後、「再調整」の展開から二度目の押し目買いが入って発生した上昇波が高値を上抜けて上昇推進波が再開して伸びていくという流れでした。

さて、今回の場面をもう一つ大きな目線で俯瞰してみます。

チャート解説4

上の画像の通り、日足レベルで見てみると、上位の上昇トレンドが継続した自然な流れだったんですね。

押し目買いが入った後、水色枠の攻防が出来上がっていますが、それを上昇トレンド側が制して、推進波が再開していく素直な展開ですね。

この水色枠の攻防の中を先程のように下位レベルに落として詳細に見ると、どのような売り勢力と買い勢力の思惑がぶつかっているのかが分かります。

ですが、波の捉え方がどちらとも取れるような微妙な場面というのは、分析がやはり難しくなるわけですね。

まとめ

FXチャートは、「買い勢力」と「売り勢力」の攻防の結果が表示したものです。

陽線はローソク足の期間内に買い勢力側が優勢だった証跡であり、安値を下抜けるという事実は売り勢力側が安値を買い支える買い勢力を上回った証跡です。

ですが、それらのFXチャート上の事実を複合的にどのように捉えて、どのように判断するかは、トレーダー次第となります。

なので、同じFXチャートを見ていても、トレーダーによって考えが違ってくるわけです。

そういった違いを生む要因の一つとして、波の捉え方の違いがあったりします。

今回の場面も、緑色レベルなのか微妙な安値が無ければ、もしかしたらもっと素直なチャートを描いていたかもしれません。

誰がどうみてもこのような波の捉え方をしているという場面よりも、どちらの捉え方もあり得るなという場面の方がやはりチャート分析は難しくなります。

波の捉え方というのは、「ジグザグ」のようなインジケータもありますが、アナログに判断する以上は、「曖昧問題」は避けては通れません。

今回のような場面では、複雑な場面をスルーして分かりやすくなった場面を待つというのも一つのやり方です。

また、どうしても難しい場面をトレードしたいのであれば、やはり基本に忠実に上位時間軸での見え方を重視する必要があります。

上位時間軸の人達にはどう見えているんだろう?

つまりは「環境認識」のことですが、やはり期待値の高いトレードをする為には必要な事項ですね。

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