「風見鶏」は褒め言葉ではないけど
「風見鶏」ってご存知ですか?
風が吹くと風を受けてクルクルと回って、風向きが分かるやつです。
こんな感じでたいていの場合「ニワトリ」のオブジェ。
風向きが変わるたびに、向きが変わる為に人間に対して使う場合は褒め言葉にはならないんですよね。
相手・状況によって態度や意見がコロコロ変わる信用ならないヤツ、みたいな印象になってしまいます。
TVドラマなんかでも、色々な権力者や上司に媚びる「悪者」のような描き方をされる役だったりしますよね。
でも、FXで勝つ為にトレーダーが目指すのは、この「風見鶏」なんです。
FXの通貨ペアの価格は多数決の原理で動きます。
そして、FXで利益をあげる為にはこの多数決の「多数派」にいかに身を置くかが大事なんですよね。
TVドラマなんかだと、大きな会社の次期社長を狙う派閥争いで、どの派閥につくかなんて展開がありますよね。
株式会社FXでも「買い方」と「売り方」の2つの派閥が常に争っているわけです。
そして、TVドラマのシナリオでもあり得ない程、コロコロ派閥の力関係が入れ替わるわけです。
もしも、TVドラマのシナリオだったら三流ですよね。視聴者が展開について来れません(笑)
相手陣営の情報が重要
TVドラマであれば、風向きが変わったからといって、付く派閥を変える登場人物はストーリーの後半では痛い目を見そうですが、、、
FXでは風向きにあわせてポジションを取らないといけません。
FXにおける多数派とは「トレンド」ですね。
買い方の方が売り方よりも人気があれば、価格は上昇傾向にある「上昇トレンド」です。
売り方が買い方よりも人気があれば、価格は下降傾向にある「下降トレンド」です。
つまり、トレンドに合わせて風見鶏のようにつく派閥を変えて、ポジションを取る必要があります。
さて、「多数派に身を置く」とは言うは易く行うは難しです。
ここでも、TVドラマに登場する「風見鶏」がヒントになったりします。
ドラマでも、入手した別陣営の情報を基にして付く陣営を乗り換えたりなんかしますよね。
「〇〇部長が次の役員会議で正式に取締役に就任するみたいだ、、、〇〇陣営に付こう」
こんな風見鶏な人間は、実際の社会では嫌われ者になってしまうかもしれませんが、FXでは一度付いた陣営に忠義を尽くす必要なんてありません。
むしろ、この「風見鶏」の視野の広さは見習うべきです。
自分が付いている陣営側が優勢であるというバイアスは時として、必要な情報に対して目が曇ることにもなりかねません。
常に「本当にこちらの陣営は優勢なのか?相手側の状況はどうなのだろう?」という意識を持っておく必要がFXでも重要だったりします。
自分が付いている側からの目線だけだと、どうしてもバイアスがかかってしまう可能性があります。
FXチャートには「買う材料」と「売る材料」の両方が常にあるわけで、そのバランスがどちらに偏っているのかを見極めることが重要なわけです。
狭い視野で「買い方が多いに違いない」と決めつけてしまうよりも、「売り方が売るとしたらどんな思惑があるのだろうか?」と常に相手陣営側の目線にも気を配るとリスクの見落としを防げたりします。
先程と同じ場面でも「なんでここから売っている人達がいるんだろう?どんな思惑があるのだろう?」と相手陣営側の目線にも意識を払っておく必要があります。
実は少し視野を広げて上位時間軸で見てみると、、、
上の画像のような環境であれば、上位時間軸の下降トレンド陣営に付いた方が良いかもしれないですよね?
つまり、常に「買い方」「売り方」両方の目線からFXチャートを視野を広く持って分析する必要があるということです。
それこそ、風向きが変わったらコロコロ向きが変わる「風見鶏」のごとく、周りの情報に敏感になっておくのがFXには都合が良いんですね。
これは、トレーダーの本来の性格の影響もあると思うんです。
自分がこうだと思ったらバイアスがかかって、他人の意見が入りづらくなったり、正しく評価が出来なくなってしまう人は要注意かもです。
周りの情報を公平に評価して統合的に判断したうえで出した結論に自信を持つのは多いに結構だと思います。
それでも、「見逃している情報はないかな?本当に判断した結論は正しいのかな?」と視野を広げて慎重になるくらいでちょうど良い気がします。
日頃から、自分の考えと違う意見も一旦ちゃんと自分の中でかみ砕いて考察出来るような癖をつけておくとよいかもしれませんね。
まとめ
FXで勝つ為には「風見鶏」のような性格である方が向いていますという話。
FXは多数決の多数派にいかにポジションを取れるかというゲームです。
その為には「風見鶏」のように、周りの情報に敏感になり、視野を広くもって、立ち回るのがコツだったりします。
これはトレーダーの性格の話だったり、しっかりとマルチタイムフレーム分析をしましょう、という話を含んでいます。
やはりトレーダーはある程度「慎重」であるべきです。
最終的にはトレードをするという決断が必要ではありますが、そこにいたる過程では幅広い視野でいくつもの要素を統合的に判断する能力が求められます。
FXのチャート上には常に「買う材料」と「売る材料」が存在しています。
その両方に目を配ると、買う理由も売る理由もあるので、悩んでしまいますよね?
ですが、その悩んだあげくに出した結論にこそ、意味があるんです。
片方の材料だけ見て判断した結論にはあまり意味はなくて、その判断でトレードを勝ったとしても運に委ねている要素が大きかったりします。
すると、やはり継続的にトレードを続けているとトレード成績が安定しなかったりするんですね。
「買う材料」と「売る材料」の両方に視野を広げて、色々な要素を統合的に判断してうえで、それでも「自信を持てる」トレードをすることが大事なんですね。
「風見鶏」はTVドラマの中や現実世界ではあまり印象の良い存在ではありませんが、FXトレードをする時にはぜひ風見鶏になりましょう。