2020/8/10-14『EURUSD』チャート解説
2020年8/10-14の週の『EURUSD』のFXチャート解説です。
まずは、8/10-14の週のEURUSDの「H4」と「H1」のFXチャートから見てみましょう。
前の週でサポートされたH1レベルの上昇トレンドの急所のサポートゾーンを下抜けるのかどうかが注目でしたね。
実際、この週でも急所のサポートゾーンに再突入する展開になりました。
一度、軽く上昇反発を受けた後、本命の戻り売りが入ってきて、サポートゾーンの下抜けを狙う展開になりましたが、今回もまたサポートゾーンの買い勢力が粘って、上昇反発していく前の週と同じような流れでしたね。
本命の戻り売りが入った高値がダブルボトムのネックラインとなり、そこを上抜ける形で下位レベルでは上昇トレンドに転換しました。
そこから、レジスタンスゾーンに到達したので、やはり下降波が発生しますが、その調整を受けてからの展開がFIBO50%程で押し目買いが入って素直に伸びていく「強い展開」でした。
この「強い展開」は、急所のサポートゾーンからの上昇を支持する勢力が多いことを示唆しています。
なので、サポートゾーンを下抜けずに上位のレジスタンスを抜けていく展開を支持する「材料」が増えたことになります。
上位(週足レベル)のレジスタンスに到達して、一旦H1レベルでもトレンド転換して調整に入るかなという感じもありましたが、このサポートゾーン下抜け失敗からの「強い展開」を受けて、そのままレジスタンスを上抜けていく展開の可能性も上がりましたね。
今後は、この押し安値候補を拠点に上位のレジスタンスゾーンを上抜けられるのかどうも注目になりそうです。
また、強い展開で作ったこの押し安値を下抜けるような展開になれば、今度こそサポートゾーンを下抜けてH1レベルでのトレンド転換が起きて、調整に入る流れになるかもしれませんので、サポートゾーンの下抜けも注目です。
実戦紹介
では、この週の中から実戦の場面を1つ紹介します。
まずは、下の画像を見てください。
急所のサポートゾーンを攻める上位の下降トレンドの中、下位レベルで戻り売りを拾っていくトレードプランですね。
早速、下位レベルでも見てみます。
上昇調整波をひきつけて戻り売りを狙うのですが、上昇調整波の形を見てみると、緑波レベルで上昇調整波の反転を捉えようとすると、ダウ安値が少し遠くて損確幅が広くなりそうですね。
それでもトレードをするという判断も無くはないですが、理想的なのはダウ安値を抜ける前に損確候補に使えそうな目立つ戻り高値を作ってから抜けてくれることですね。
ですが、そのような展開になるかは分かりませんし、実際今回はそのような戻り高値を作らずに下抜ける展開でした。
なので、このダウ安値下抜けで売りエントリーを考えていた場合は、トレード見送りになってしまったかもしれないですね。
そこで、この下降トレンドの中、なるべくトレード機会を逃さずにトレードをしたいのであれば、別の「材料」を使って売りエントリーするという方法もあります。
今回は、上昇調整波が急所のレジスタンスゾーンまで上昇して引き付けた所で、M5レベルで「ピンバー」が出現しました。
なので、「チャートポイント + ピンバー」という「材料」を使って、売りエントリーを仕掛けるという方法があります。
また、ピンバーの後、もう1本「陰線」を待ってから、もう少し慎重に判断する方法もありますが、ダウ安値の下抜けよりもだいぶ早く判断する方法です。
当たり前ですが、早目に判断する分、「勝率」は下がる傾向がありますが、その分損確幅が狭くなりますので「損益率」が高くなる傾向があります。
この辺りは、トレーダーのスタイルの違いの範疇でもありますので、勝率が下がるのが気になる人にはおすすめしません。
損確候補はピンバーの頭のすぐ上に入れるというのも候補ですが、レジスタンスゾーンのすぐ上に入れる方がより勝率が高いのは間違いありません。
損確をピンバーの頭のすぐ上に入れた場合は、かなりの損益率型のトレードという感じですね。
利確に関しては、上の画像で示した高値を上抜けたタイミングでは利確したいところですね。
上位の環境としては、H1レベルの急所のサポートゾーンを攻めている下降トレンドが、まさにサポートゾーンに到達するという場面です。
なので、サポートゾーンを抜けていけば、大きな利益が期待できるので、もちろんホールドするのも悪い勝負とは言えません。
ただし、サポートゾーンを抜けるにしても、一度ある程度の反発があることが多いので、手堅くいくなら、やはり欲張らずに利確しておいた方が良さそうですね。
まとめ
『EURUSD』は週足レベルのレジスタンスに到達後の攻防が継続する展開でした。
前の週で一度弾かれたH1レベルの上昇トレンドの急所のサポートゾーンに再度突入する展開でしたが、この週でも買い勢力が粘って、再度上昇反発する流れ。
その後の上昇の流れが「強い展開」であったこともあり、少し週足レベルのレジスタンスゾーンを上抜ける流れも見えてきました。
なので、今後はこのレジスタンスゾーンとサポートゾーンのどちらを抜けていくのかが注目点になりそうです。
とりあえず、上昇トレンド側が攻めるターンから始まるので、まずはレジスタスゾーンをめぐる攻防から注視する必要がありますね。
さて、実戦紹介のトレードに関しては、少し「利確」について補足です。
実は、急所のサポートゾーンに2度目の突入の場面なんですよね。
なので、下降トレンドがそのまま下抜けていく展開もありえるというところまで期待しての「戻り売り」ではあるのですが、やはり急所のサポートゾーンなので、再度上昇反発する展開も十分考えられます。
そこで、エントリーに関して「損益率」を高めている分、決済に関しては手堅く判断してバランスを取るという考え方もあるんですね。
なので、上の画像のように下位レベルで高値を抜けてきた時には手堅く利確するという判断も、エントリー時に損確幅を狭くしている為に可能だったりします。
結局、この下位レベルの高値で構えていても、上抜けずに順調に下降波が伸びていく展開でしたので、同じレベル感で損確の高値をずらしていった結果が前出の利確候補の位置になったりします。
トレード機会を確保する為にエントリー手法で少し「損益率」型に寄せたけど、本来そこまで「損益率」型のトレードがしたいわけではない場合は、決済手法を「勝率」型に寄せることで、トータルでバランスが取れたりします。
大枠の流れの予測に自信がある場合は、そのようなやり方でトレード機会を増やすちょっとした工夫だったりします。