2020/7/6-10『EURUSD』チャート解説
2020年7/6-10の週の『EURUSD』のFXチャート解説です。
まずは、7/6-10の週のEURUSDの「H4」と「H1」のFXチャートから見てみましょう。
前の週から続く「押し目買い派」と「戻り売り派」の攻防の展開ですが、押し目買い派が押し込むも決着はつかずという感じでしたね。
この週で2回程、上昇波が攻防の急所となるレジスタンスゾーンに突入しましたが、弾かれるという展開でした。
2回の上昇波はレジスタンスゾーンを抜けたようにも見えますが、「日足」で確認すると「上ヒゲ」で確定しているので、抜けたと判断するのは微妙なところ。
実際、ダウ安値を抜けはしませんでしたが、強い下降波で弾かれてきましたので、攻防の決着としてはついたとは言えない感じですね。
この週は弾かれはしましたが、2度レジスタンスゾーンに突入するという「材料」があった押し目買い派の方が優勢な感触。
ですが、決着がついたわけではないので、まだこの大きな「レンジ」の中にいるという判断です。
実戦紹介
では、この週の中から実戦の場面を1つ紹介します。
まずは、下の画像を見てください。
この週の大きな攻防になっているレンジの上限である「レジスタンスゾーン」に上昇波が初回到達時の反発を下位に潜って取りに行くトレードプランです。
注目度の高い上位のレジスタンスゾーンなので、仮に上抜かれる展開だったとしても、ある程度の反発はあるだろうという予測がトレードプランの核(コア)になっています。
なので、売りエントリーはある程度「材料」を集めてから仕掛けていくのですが、この辺はトレーダーごとによって色々なリスクの負い方・タイミングがあると思います。
下位レベルで見てみます。
上位のレジスタンスゾーンに到達して、下降波が発生しますが、この波レベルにおいては「下降調整波」ですね。
なので、上昇トレンド継続派はある程度存在しますので、持ち合いになった後にやはり上昇波が発生します。
高値付近まで引き付けて、ダブルトップになるような展開をイメージして、「右トップ」の崩壊を狙うようなトレードプランもありですね。
ですが、今回は高値付近まで上昇せずに、途中で勢いを失って、下降を開始しました。
積極的に入っていくスタイルのトレーダーであれば、さらに下位レベルで反転を捉えてこの辺りで売りポジションを建てることもあると思います。
この場合、さすがに直近高値に損確を置く程の材料は無いかと思いますので、親波の高値か上位のレジスタンスゾーンの上に置いたりという感じになりそうですね。
持ち合いから発生した上昇波は上昇トレンド継続派にとっては、「本命」の押し目買い勢力です。
なので、この押し目買い勢力が失敗に終われば、いよいよ上位のレジンスタンスゾーンに到達したことによる「下降波」の発生の期待が高まりますね。
押し目買い勢力の急所であるレンジ下限のサポートを下抜けたあたりで売りエントリーするのも1案ですね。
レンジ下限のサポートが複数の安値で構成されている水平線なので、こちらを下抜ければ押し安値を抜けていくという予測の基ですが、もちろん念のために押し安値の下抜けを確認してからの売りエントリーでも良いですね。
この場合は、すぐ上にこの波レベルでの損確候補となる高値があるので、こちらに損確を設定するのはありですね。
利確に関しては、様々な考え方があります。
まず、発生した下降波が勢いを失ったあたりで手堅く利確する考え方。
もしくは、上位レベルに波及していくイメージでホールドする考え方。
それぞれ、さらにレベル感によって様々な利確のタイミングが考えられると思います。
下位レベルでは、レンジの下限を下抜けて「下降トレンド」に転換していますが、もっと上位を見るとまだ「上昇トレンド」だったりします。
なので、下降推進波を伸ばして、調整に入っても次の下降推進波の再開まで期待してホールドする場合は、上位の上昇トレンドの押し目買い勢力との攻防になるわけです。
もちろん、トレードプランの核(コア)としているのは、H4レベルの注目度の高いレジスタンスゾーンではありますが、それでもH1レベルの上昇トレンドとの攻防になりますので、大きな調整にはなりそうですよね。
実際、大きく調整が入って、横の展開から上昇トレンドの再開という流れでした。
これは、H1レベルの上昇トレンドには背後に「日足レベルの上昇トレンドの押し目買い(FIBO38.2%)」という味方がいるからなんですね。
この辺の攻防を読み切るのは非常に難しいです。
なので、ホールドするにしても上の画像のように、不利な形になったところではしっかり切って、利益を確保しておきたいですね。
まとめ
この週の『EURUSD』も結局は、レンジの攻防の決着がつかない感じでした。
ですが、レジスタンスゾーンに2回突入するなど、押し目買い派のターンという感じですね。
互いの急所をどちらに抜けるか、引き続き注視する必要があります。
実戦例については、ポイントは上位の注目度の高いチャートポイントを背にトレードをしている点ですね。
取引時間軸レベルだけだと、
上昇推進波 VS 下降調整波
なので、必ずしも「売る」ことに優位性は無い気がしますが、実際の構図は
上昇推進波(取引) VS 下降調整波(取引) + レジスタンスゾーン(上位)
という感じなので、上位のレジスタンスゾーンからの売り注文が期待できる場面なんですね。
推進→調整→推進…というリズムで価格の波は伸びていきますが、そのリズムが変わる場面というのは、基本的には「上位のチャートポイント」に到達した場面です。
「リズムが変わって、この波レベルではトレンド転換するだろう」という予測がベースにあるトレードプラン。
それは、H4レベルの急所のレジスタンスゾーンの注目度が高いので、仮に上抜ける展開だとしても下位レベルでのトレンド転換が起きるくらいの反発はあるだろうという考えですね。
チャート分析をしていて、自信のある要素をトレードプランの核にすることが期待値の高いトレードをするコツだったりします。