2020/5/25-29『EURUSD』チャート解説
2020年5/25-29の週の『EURUSD』のFXチャート解説です。
まずは、5/25-29の週のEURUSDの「H4」と「H1」のFXチャートから見てみましょう。
H4レベルの大きな持ち合いの展開。
H4レベルの急所のレジスタンスゾーンを上抜けるまでは「下目線」。
前の週の終わり、レジスタンスゾーンで再度下降波が発生して下降していきましたが、FIBO50%程のサポートでしっかりサポートされて再上昇する展開で、レジスタンスゾーンに再突入。
その上昇波がそのまま下位レベルでもサポートされながら、レジスタンスゾーンを上抜ける展開でした。
このレジスタンスゾーンを上抜けてからはH4レベルでは「上目線」。
この上昇波の目標は次の上位のレジスタンスまで。
チャートポイントを抜ければ、基本的には次のチャートポイントまで価格は動きます。(※波レベルごと)
この上昇波は次のレジスタンスゾーンに到達してますので、次の週はこのレジスタンスゾーンでの反発の下降調整を確認することになると思います。
実戦紹介
この週は、H4レベルの大きな持ち合いを抜けるタイミングでした。
せっかくなので、持ち合いを抜けるタイミングでの下位のトレードプランについて実戦例を紹介します。
H4レベルの持ち合いの「上限」であるレジスタンスゾーンを上抜けた上昇波に対して、「押し目買い」を狙っていくトレードプランです。
「押し目買い」自体は基本通りなので、今回は「環境認識」などについて詳しく解説します。
ポイントは、「①持ち合いを抜けていくという判断」と「②サポートされた波が再度急所に届いている」という2点ですね。
まずは、持ち合いの上限を抜けているという判断について。
持ち合いの上限にあるチャートポイントを抜けたかどうかという判断の仕方はトレーダーごとによって違うと思います。
トレードのタイミングを計る場合には、また違った話になってきますが、環境認識における分析であれば「ローソク足の終値」で判断するのが一番信頼度が高いですね。
上位の環境である「H4」のチャートを見てみます。
この画像だと少し分かりづらいですが、H4レベルの急所のレジスタンスゾーンを初めて4時間足のローソクが、陽線で終値が上抜けて確定しました。
チャートポイントに対して「抜けた」状態でローソク足が確定するのは大きな「材料」ですね。
下の画像のような見方をする相場参加者も多いです。
H4レベルの下降トレンドの急所である「ダウ高値」に水平線を引いて判断する方法ですね。
この見方だと、先程は微妙な見え方だったH4の陽線上抜けの確定が、上の画像の通り、明らかに上抜けた状態で確定しています。
これもレジスタンスゾーンを上抜けたと判断する大きな材料ですね。
さて、次に「②サポートされた波が再度急所に届いている」という点について。
これは、上位のチャートポイントに到達した後に抜けていく過程でよくある波の動きです。
チャートポイントを抜けていく時に上の画像のような波の形になることがあります。
この時に、下降調整波に対して押し目買いが入って発生した上昇波がしっかりと下降調整波の急所のレジスタンスゾーンに届いていると、次に再度押し目買いが入ってきた時にはレジスタンスゾーンを抜けて伸びていく展開になりやすいです。
なので、上の画像のようにしっかりと下降調整波の急所のレジスタンスゾーンに届いているということも、その後の「押し目買い」のトレードプランにとって良い材料ということですね。
では、トレードプランを見ていきます。
上位で確認した通り、H4レベルのダウ高値をしっかりと上抜けたことを確認した後に、調整を待ってから押し目買いを狙っていきます。
調整波は少なくともFIBO50%くらいまでは引き付けて、「再調整」のリスクを抑えたいですね。
今回は、FIBO50%辺りとレジサポ転換したダウ高値がありましたので、その付近までは引き付けたいという考えです。
厳密には、レジサポ転換したダウ高値に到達まではしなかったのですが、上位のチャートで見るとほとんど到達している様に見えるので、下位で反転の形を捉えられれば、併せ技でOKという感じです。
今回は、再度上昇推進波が本格化すれば、次の上位のチャートポイントまでスムースに伸びてくれるのではないかという期待もありますので、エントリー判断はじっくりでもアリです。
その根拠は、何度も叩いた強いチャートポイントを抜けたことによって、チャートポイントの「加速」が機能すると予測出来るからですね。
いわゆる「ブレイクアウト」のような状態です。
さらに下位レベルで見てみます。
エントリータイミングはトレーダーのスタイルの違いの範疇で色々考えられると思います。
下位のダブルボトムのネックラインを上抜けたタイミングやその後の調整波(さらいに下位)の反転を捉えにいったりという感じで、いくつも買いエントリーのタイミングは考えられます。
ただし、今回は上昇推進波が次に本格化した後は高値を抜けて上位レベルで次のチャートポイントまで伸びていくという予測がありますので、利確を遠くにおける分だけエントリーに費用を払って慎重にいっても十分に損益率を出すことが出来ますね。
個人的には、今回の状況であれば、下降調整波(下位)の戻り売りを一旦受け止めた後の上昇にタイミングを合わせて買いポジションを持つのがおすすめです。
利確に関しては上位レベルの次のチャートポイントに到達した時点で積極的に利確してもよいですし、下位レベルでのサポート割れで利確してもよいです。
また、少し大きな調整が入るのを覚悟のうえで、もう少し上までホールドするのもありですね。
利確に関しては、トレーダーのスタイルによって違ってくるところでもありますが、今回の環境であれば少なくとも上位レベルの次のチャートポイントまでは利確せずに持ちたいところです。
まとめ
H4レベルの持合いを上にブレイクした週でした。
上位の時間軸で持合いになっている環境は基本的には下位でもトレードをするのが難しくなることが多いです。
ですが、基本的にはトレードプランとなる取引時間軸レベルや直近の上位レベルなどにおいての「順張り」要素がトレードプランの核(コア)となるように、トレードしていく点は変わりありません。
今回、紹介した実戦例にもポイントは幾つもありますが、その1つが「チャートポイントを抜けたどうかをローソク足の終値の確定で判断する」という点ですね。
これは、エントリータイミングを計る下位レベルでは少し話は変わってきますが、環境認識においてはローソク足が確定していると思いますので、どのチャートポイントに対して、どういった終値で確定したのかという情報はとても重要です。
大きな時間軸のローソク足がチャートポイントに対して「ヒゲ」で確定したのであれば、その反発の方向に注文が集まりやすくなりますし、「終値」がチャートポイント抜けで確定したのであれば、抜けた方向に注文が集まりやすくなります。
ですが、このローソク足の「確定」に関しても、注目度の高いチャートポイントに対してでないとあまり意味を持ちません。
なので、多くの相場参加者が注目するチャートポイントを精度良く把握する為にも「ローソク足」をテクニカル分析の主力に据えることをおすすめしているんですね。
ローソク足1本1本がトレンドであり、また複数のローソク足の形が意味を持ったり、ローソク足だけでも注目度の高いチャートポイントが見えてきます。
「水平線」は「ローソク足」の分析において意味のある価格に「補助線」として引いているにすぎません。
まずは「ローソク足」の分析が出来るようになることがFXトレードの成績を安定させることに繋がると思います。