FXチャート解説 『EURUSD』2019/09/19頃
2019年9月19日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。
H1レベルでダブルボトムのネックラインを上抜けた上昇波がすぐに上位のレジスタンスに到達して、攻防の展開になっている状況です。
上位のレジスタンスに到達して下降波が発生していますが、直前でダブルボトムのネックラインを上抜けた上昇波を「上昇推進波」と見立てる相場参加者がやはり居るので、押し目買いが入ってきています。
ですが、上位のレジスタンスに到達しているので、ここから売り圧力で下落していくと考える相場参加者も居ますので、下降波に対して戻り売りが入り、結果的にレジスタンスゾーンとサポートゾーンの攻防の展開になります。
上の画像の通り、「三角持ち合い」にも見えますね。
この攻防については、売り勢力側が勝利して、下抜けていく展開でした。
攻防を下抜けましたが、上昇波の急所のサポートゾーンが待ち構えています。
この上昇波はダブルボトムのネックラインを上抜けた上昇波であり、本来は急所のサポートゾーンではそれなりに買い注文が入ってくるところですね。
実際はこんな展開でした。
少しは買い注文が集まって反発をしましたが、下位レベルのレジスタンスにすぐに抑えられてしまう程度の上昇力でした。
元々、この場面で上昇波の急所のサポートゾーンで押し目買いを考えていた相場参加者の心理を想像してみます。
買おうと思っていた矢先、直前で「三角持ち合い」になり、その攻防を負けて下降波が下落してきたわけです。
それまでは、ダブルボトムのネックラインを上抜けたし、もう少し上昇していくかなと想像していたとしても、「三角持ち合い」での敗北を目にして、やっぱり買うのは止めておこうと考える相場参加者がいても不思議ではないですよね。
また、売り側の目線としても、レジスタンス付近で売りポジションを持っていた相場参加者が元々は上昇波の急所のサポートゾーンとは戦いたくないから、利確しようと思っていたけど、「三角持ち合い」での勝利からの下落を見て、利確せずホールドしようかなと強気に変わっても、これも不思議ではないですよね。
つまり、チャートポイントに到達する直前のチャートの形によって、このチャートポイントの買い側の人気が下がってしまったわけですね。
もちろん、買い注文があまり集まらなかった理由はこれだけではありません。
そもそも、上昇側が本命ではなかったということですね。
それは、三角持ち合いの攻防の結果からも分かる通り、上位時間軸ではまだ下落が継続する環境だったということが大きな要因です。
まとめ
チャートポイントに到達する直前のチャートの形次第で、チャートポイントの機能が弱まってしまうと考えられる話。
これは、本来のチャートポイントの強さなんて、誰にも分からないので、あくまで相場参加者の心理を想像している話に過ぎません。
ですが、FXは多数決の多数側にいかに身を置けるかという「心理ゲーム」という側面があります。
他の相場参加者の心理を想像することは、チャート分析の精度を上げるのに多いに役立ちます。
今回の例では、直前に発生した「負の材料」にそのまま飲み込まれるようにチャートポイントが反発として機能せず、抜かれていく展開でしたが、、、
上位の環境が味方をしている場合は、逆もありえるわけです。
つまり、「負の材料」が発生したにも関わらず(チャートポイントが弱まるような展開にも関わらず)、上位の時間軸のトレンドの力で跳ね返していくような展開ですね。
下位の時間軸だけ見ていると、「ダブルボトムのネックラインを抜けた、さぁここから上げていくぞ」と思いきや、全然上昇出来ずにまた下落していくような、「ダマシ」のような場面。
こういう場面では、上位時間軸のトレンドを作っている勢力が下位の形なんて気にせず、買い支えたり売り落したりするんですね。
なので、やはり「長いものには巻かれろ」です。
恐い人は敵にするのではなく、味方にしておいた方が何かと良いわけですね。
結局、環境認識は大事だという話に繋がってしまったりします。