FXチャート解説 『USDJPY』2018/4/11頃
2018年4月11日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
M30レベルで上昇トレンド中に押し目買いが入った伸びていった場面ですね。
M30レベルの上昇推進波に対して、押し目買いが入って伸びていった、よくみる場面ですね。
さて、この場面の中から時間軸レベルがそれぞれ異なる視点から切り取った3か所の画像を見てください。
上の3つの画像の中の青色の枠は、同じ場面から切り取った3か所の場面ですが、共通点が分かりますでしょうか。
それぞれ、青色の枠の中の青線はレジスタンスなのは分かると思いますが、このレジスタンスはその波レベルにおける直前のトレンドの急所、つまり今回だとダウ高値になっているレジスタンスですね。
そして、どの場面もそのレジスタンスを上抜けた上昇波に対して、押しが入っています。
その押しに対して、上昇波の急所のサポートゾーンで買いが入っているという場面なんですね。
これは、ダウ高値を上抜けた上昇波がエリオット波動的には「第1波」と捉えた時、「第2波」はダウ理論ベースでは直前の下降トレンドが崩れたけれど、まだ下降トレンドが継続すると考える勢力の戻り売りによるものですね。
直前までは下降トレンドだったわけで、いきなりパタッと下降トレンドを支持する勢力がいなくなるわけではないので、このタイミングの戻り売りは深くまで入ってくることがよくあります。
ようは、エリオット波動的第1波が発生したわけでは、買い側と売り側の攻防に決着がついていることはあまり無くて、売り側の反撃である第2波(押し)が結構深く入ることが多いということですね。
上の3つの画像の場面は、そういうテクニカル分析が出来る、よく見る場面を違う波レベルごとに抽出してみたというわけです。
1つの大きな押し目買いという場面の中に、下位レベルのテクニカル分析が組み込まれているわけですね。
これはFXチャートが「フラクタル構造」で出来上がっている為に確認できるわけです。
今回取り上げたテクニカル分析とは別に、大きなダブルボトムの中に小さなダブルボトムが入っていたりするように、本来のフラクタル構造に近い、「大きな同じ形の中に小さな同じ形」が入っているパターンもあります。
ですが、FXのチャート分析において意識すべきフラクタル構造とは同じ形に限るものではなく、今回のように「各時間軸のチャートもテクニカル分析で出来上がっている」ということです。
「チャートがテクニカル分析で出来上がる」というのは、少し語弊があるかもしれませんが、要はどの時間軸レベルも「過去のパターンを繰り返している」ということです。
そして、トレーダーがすることは「どの過去のパターンになりそうか」ということを分析・予測することなんですね。
その為には、FXチャートがフラクタル構造で出来上がっていることもしっかり認識しておかないといけません。
まとめ
FX相場は世界中に相場参加者が存在します。
そして、『EURUSD』や『USDJPY』のようなメジャーな通貨ペアであればなおさら参加者が多いわけで、どの時間軸レベルにも多くの相場参加者が存在しています。
すると、どの時間軸レベルでもFXチャートの形には「人の心理」が反映されることになるんですね。
FXチャートがフラクタル構造になっている理由であり、FXが難しい理由の1つでもあります。
ある時間軸レベルでは上昇トレンドでも、別の時間軸レベルは下降トレンドということが日常茶飯事であり、それなのに通貨ペアの価格は1つだからですね。
いわゆる幾何学的なフラクタル構造というよりも、どの時間軸レベルにもテクニカル分析の要素が作用しているという意味でのFXチャートのフラクタル構造を理解することが、チャート分析の精度向上につながります。