FXチャート解説 『USDJPY』2018/2/28頃
2018年2月28日頃の『USDJPY』のFXチャートについての解説です。
H4レベルのサポートゾーンに下降波が到達して、上昇反発している場面ですね。
緑色レベルのH4レベルの波下降波がサポートゾーンに到達して、上昇反発しています。
サポートゾーンで買い圧力がかかって、上昇反発するのはよく見るシーンですね。
上の画像のようにH4レベルで観測すると、「V字」のようにただ反発しているように見えます。
これが「大きい波の動き」ですね。
FXのチャート分析において外せない重要な概念が「フラクタル構造」。
簡単には、「大きい波の動きは、小さい波の動きの複合体である」ということです。
さて、ただV字反発している場面を「小さい波」の視点でも見てみます。
スケールにすると、「1/8」の30分足で同じ場面を見てみると、上の画像のような流れだったんですね。
サポートゾーンに入ってから、買い圧力が2回入ってきて、「ダブルボトム」のチャートパターンが出来上がっていました。
そして、ネックラインを上抜けることで上昇反発しています。
このネックラインを上抜けた上昇波を「第1波」と見立てた相場参加者が多かったことから、押し目買い勢力が多く入ってきて、「第3波」が発生してさらに上昇していきます。
上の時間軸ではただ上昇反発しているように見えましたが、下の時間軸では「ダブルボトム→ネックライン上抜け→押し→押し目買い→高値抜け」という「小さな波のストーリー」があったんですね。
小さい波の動き・展開が複数組み合わさって、大きな波の動き・展開になっているわけです。
さて、さらに小さい波の動きも見てみます。
先の「小さい波の動き」の中の「ダブルボトム→ネックライン上抜け」の中身ですね。
サポートゾーンに初回到達して上昇反発した波に対して、戻り売りが入ってきます。
その後、さらに小さい波レベルでの戻り売りが何度か継続して続き安値付近に到達しますが、小さなダブルボトムの展開から大きく上昇反発しています。
戻り高値候補付近のレジスタンスゾーンは下降トレンドの継続を支持する売り圧力がかかりますが、大きなダブルボトムからの上昇反発を支持する買い勢力もサポートゾーンを買い支える展開から、攻防になっていますね。
そして、この攻防を買い勢力側が勝利することによって、ネックラインを上抜けていく展開だったんですね。
このように、小さな波の動きが集まって、大きな波の動きが出来上がっている「フラクタル構造」を理解していることは、チャート分析に役立つはずです。
まとめ
小さな波の動きが集まって、大きな波の動きを作りあげている、この構造を「フラクタル構造」と言いますが、FXのチャート分析においても重要な概念です。
これは、FX相場に関わる相場参加者が意識する時間軸レベルが複数あり、またその時間軸レベルごとに十分な多いと考えられる相場参加者が存在していることから、フラクタル構造が自然と出来上がっているんですね。
これは、FXというゲームを難しくしている要因の1つですが、だからこそこのフラクタル構造を意識してチャート分析する必要があるとも言えます。
大きな波の動きが「上昇反発」の動きになるのであれば、それを構成している小さい波の動きも「上昇反発」の部品となるようなストーリーになっているはずなんですよね。
違う表現になっていますが、これが「マルチタイムフレーム分析」という考え方にもつながっています。
「大きな波の動きがこのような展開になるのであれば、それを構成する小さい波の動きはこのようなストーリーになるのでは?」という考え方ですね。
フラクタル構造をしっかり理解していないと、このマルチタイムフレーム分析というのが上手くできなかったりします。
トレードの精度を上げる為に重要なことなので、デモトレードや過去チャートを何度も確認することで、フラクタル構造という概念をしっかり掴んでおくと良いと思います。