【FXチャート解説:EURUSD】見立てが錯綜する場面は難しい場面

アイキャッチ画像チャート解説

FXチャート解説 『EURUSD』2017/3/22頃

2017年3月22日頃の『EURUSD』のFXチャートについての解説です。

M30レベルの上昇トレンドがレジスタンスに到達して、戻り売り勢力が入ってきた場面ですね。

チャート解説1

ざっくり緑色レベルで波を認識してみると、上の画像のような感じですが、この場面をどのように認識するかはトレーダーによって結構違うかもしれませんね。

レジスタンスに最初に到達した後に、緑色レベルで押し目買いが加わってきて、レジスタンスの上抜けに挑戦しますが、失敗に終わって、押し安値を下抜けてしまっています。

チャート解説2

緑色レベルにおいて、Wトップのネックライン割れですね。

ですが、この後「ダマシ」のような展開で再度上昇してレジスタンスの上抜けに足度挑戦しています。

しかし、このアタックも失敗に終わって、買い勢力側の気勢がそがれてしまい、そこからは徐々に下落していく流れになっています。

さて、ここでここまで上昇してきた上昇トレンドがレジスタンスに到達して、反発下落しているという展開なのですが、トレーダーによって「見立て」が違う可能性がありますよね。

チャート解説3

まずは、上の画像のように一つ上位の水色レベルの波において、Wトップを形成しているという見立て。

Wトップのネックラインは、水色レベルの上昇トレンドのダウ安値でもあり、このネックラインを下抜けたことで、水色レベルの上昇トレンドは終了しているという見立てですね。

この見立てをするトレーダーからすると、さらに上位の環境次第ではありますが、レジスタンスからの「下落反発」の絵が見えているのかなと思います。

チャート解説4

もう一つは上の画像のような見立てですね。

水色レベルの上位の上昇トレンドがレジスタンスに到達して、「調整」の展開に入って、じわじわ調整波が下落してきているという見立て。

レジスタンスに到達後に、緑色レベルのWトップのネックライン割れが起きたのに、ダマシのような展開から再度レジスタンスにアタックしたのに、さらにそれが失敗に終わった、という展開があった為に、見立てが複雑になってしまっているんですね。

どちらの見立てが正しいとかではなく、どちらの見立てをする相場参加者も居るということですね。

さて、もしもレジスタンスに到達する前の分析として、水色レベルの上昇トレンドはレジスタンスで押しを形成しても上抜けていくだろうという予測を持っていたとします。

ですが、結果として、上の画像のように複雑な形で「調整」の展開に入ってきたとしたら、トレーダーとして望ましい状況でしょうか?

元から、レジスタンスからの押しに対して押し目買いを狙っていたとしても、「待ってました」と言える理想の状況ではないですよね?

それは、水色レベルにおいてもWトップのネックラインにもなっているダウ安値を下抜けてきたとも取れる状況になってしまっているからですね。

チャート解説5

水色レベルの上昇トレンドが継続して、レジスタンスを上抜けていくという見立てを持ってトレードをするとしても、上の画像のような「材料」を確認してからにしたい場面。

緑色レベルのレジスタンスを上抜けるような上昇波の発生は、水色レベルのWトップのネックライン割れと見立てている相場参加者からすると、予想以上に買い勢力が強いと感じる「負」の材料ですね。

出来れば、水色点線のように緑色レベルの下降トレンドが継続して下落するような展開が望ましかったはず。

もちろん、緑色レベルのレジスタンスを上抜けたからこのまま上昇していくというのが決定的というわけではありませんが、水色レベルの上昇トレンドが継続中でこの到達したレジスタンスを上抜けていくという見立てを後押しするような材料ですよね。

なので、どちらの見立てもあり得るなという複雑な場面では、自分の見立てが多数派を占めているのでは?と自信を持てるような材料を確認してからトレードをすると、より安心してトレードが出来ると思います。

まとめ

FXチャートの見方は人それぞれです。

ダウ理論をきっちり見ていると人もいれば、波の認識の仕方だって人によって違うわけですね。

なので、分かりやすい場面と分かりづらい場面というのがあります。

取引時間軸のチャートの見立てもそうですし、上位環境の見立てもそうですね。

極論、完全に相場参加者全員の見立てが一致することなんてないので、どこかのラインで妥協する必要はあるのですが、なるべく分かりやすい場面を選択することが期待値の高いトレードをするコツでもあります。

大学入試であれば、当日出題された問題が難問だったとしても、頑張って解かないといけませんが、FXの場合は「解かない」という判断もアリなわけです。

そして、次の日により簡単な問題が出題されれば、それを選んで解けば良いわけです。

難問を解いて得た10点も、簡単な問題を解いて得た10点もFXでは同じです。

FXはただでさえ難しいので、わざわざその中でも「難問」を選んで挑む必要はあまりないんですね。

ですが、本当に簡単な問題を待ち続けて、1月に1回もトレード出来なかったとなれば、意味がありませんので、どこかで自分でラインを引いてトレードをしていくわけですが、そのラインをどこに引くかというのをデモトレードなどで確認しておく必要があるわけですね。

とりわけ、トレード成績が安定しないFX初級者は難問に挑みがちが傾向があると思いますので、「待つべし」の姿勢を取り入れてみると良いと思います。

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